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千聖&ZIGGY、2マンライブ『ジキルとMAD RIDER』“究 ~千聖 > Crack6~”」レポート
千聖&ZIGGY、2マンライブ『ジキルとMAD RIDER』“究 ~千聖 > Crack6~”」レポート
2018/08/14
では、そんな強敵ともいえる大先輩を迎え撃つ千聖の方はといえば?確かに、キャリアでいえば彼の方がまだ短いことにはなるが、それでも去年にはソロデビュー20周年を記念して『千聖~CHISATO~ 20th ANNIVERSARY BEST ALBUM「Can you Rock?!」』と題した、セルフカバーベストアルバムを出しているのも事実。今回のライヴでも、しょっぱなの「VENUS ~XX ver.~」をはじめとして、基本的にはそこに収録されていた楽曲たちを軸にしながら、ソロアーティストとしてここまで積み上げてきたものをライヴの中でいかんなく発揮してくれていたように思う。
「こんばんは。あらためましてZIGGYのファンの皆さん、千聖といいます。宜しくお願いします!初めての方もいらっしゃると思いますが、普段わたしはPENICILLINというバンドでギターを弾いていまして、ソロ活動もしているので歌もやってはいるんですが、本当なら森重さんの後に歌わせていただくなどというのは、非常に図々しい話なんですが、今回のライヴについてお話をさせていただいた時に、森重さんから「いいじゃん。先にやらせてもらうから、後からさらに盛り上げてよ!」というありがたいお言葉をいただきまして、こうしてやらせていただいてます!」
通常モードからすると、千聖の話し方にだいぶ謙虚な姿勢が垣間見られるのは、何もこちらの気のせいではなかったはず(笑)。確かに、あれだけ森重氏が完膚なきまでのライヴを繰り広げた後、この場に出てくるのにあたっては、それ相当のプレッシャーがあったことは想像に難くない。
「えー。ZIGGYファンの皆さんにここでひとつ申し上げておきますと、ひとつ確実なのは僕もZIGGYの音楽を“聴いていた”側です。さっき、「GROLIA」をこの場で聴けた瞬間には思わず涙しましたよ。出来たら、ほかにも「Jealousy」とか聴きたかったなぁ(笑)。「SING MY SONG」とかね。僕、高校3年生の文化祭のときには、「EASTSIDE WESTSIDE」をカバーさせてもらったこともあります。ですから、こうしてタイバンさせていただけるのは非常に光栄です。ありがとうございます!!」
ZIGGYのファンからも、千聖のファンからも、ここでは温かい拍手が彼に向けて贈られることに。ただ、このあとにはちょっとばかり残念なお知らせがもたらされることにもなってしまったのだった。
「初めての方もいるということで、あらかじめ説明をさせていただきますと、わたくし実は頚椎ヘルニアというものになってしまいまして、今どうしてもギターがあんまりちゃんと弾けないんですね。普段ならあと3割増しくらいで上手く弾けるんですが(笑)、そこはどうかナマぬるい眼で見守っていただけますと幸いです!」
逆境をも軽妙なトークでさらりと切り抜けてみせるあたりは、さすが千聖らしい。それに、この言葉が出る前に演奏された「電撃ミサイル2000 ~XX ver.~」ではタッピングソロなども流麗にキメていた為、まさか彼のパフォーマンスが当社比3割減(?!)であったとはとても思えなかったのだ。
最新シングルに収録されている攻撃的で鋭角的な「MAD RIDER」や、どこか乾いた異国情緒の漂う「ジキルの空」も含めて、今宵の彼は最新形の千聖の魅力を存分に我々へと伝えてくれていた、と断言していい。
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