Def Jam Recordings 1st ALBUM
SWAY、『UNCHAINED』インタビュー
SWAY、『UNCHAINED』インタビュー
2018/08/30
AK-69、BTSに続くDef Jam Recordings第3の刺客、SWAYが8月29日に待望のメジャー1stアルバム『UNCHAINED』をリリースした。今作には、豪華ゲストとしてAK-69、HIROOMI TOSAKA、EXILE SHOKICHI、SALUが参加し、OLDMANWILDIN' (P-CHO, JAY'ED, NAOtheLAIZA)、TEE、KM-MARKIT、THE BACKCOURT (Matt Cab × TOMA), SUNNY BOYなどの強力な制作陣も加わっている。ここでは、アルバムが生まれた背景と制作秘話をじっくりと聞いた。
取材:馬渕信彦
──昨秋1stソロ・シングル「MANZANA」でDef Jam Recordingsからデビューして話題を集めました。改めて振り返ってみて反響や実感したことがあれば教えてください。
SWAY:ソロのリスタートを一番に喜んでくれたのが、地元の友達や先輩、DOBERMAN INFINITYのメンバー、あとは僕がLDHに所属するきっかけを与えてくれたEXILE SHOKICHIでした。Def Jam Recordingsからのデビューということで事務所のみなさんからもエールをいただいて、身近にいる仲間の方々が喜んでくれたことが嬉しかったです。逆にDef Jam Recordingsを知らなかったファンの方々が、僕のデビューをきっかけにHIP HOPを掘ってくれたり、架け橋的な役割になれたのもよかったと思っています。
──DOBERMAN INFINITYのSWAYとの違いも、明確に打ち出した作品という印象もありましたが?
SWAY:そうですね。シングルをリリースしてからクラブ・サーキットで全国を廻ったので、そのライヴのスタイルを実際に見て違いをわかってくれた人も多かったと思います。その違いを今回の1stアルバムで最大限に発揮できたんじゃないかなと思っています。
──その1stソロ・アルバム『UNCHAINED』は、そもそもどのような青写真を描いて制作していったのでしょうか?
SWAY:さっきお話ししたDOBERMAN INFINITYのSWAYとの違いをどう表現するか、サウンド・アプローチはどうするか、とかを考えました。で、Def Jamクルーのみなさんとも相談して、とりあえず今できることをぜんぶやって、収録曲数の制限も気にせず作ってみようということで制作をスタートさせました。客観的に見てDef JamのSWAYにふさわしいトラックを集めたり、自分が好きなHIP HOPを形にすべくつながりのある音楽仲間たちとセッションしたりもしました。最終的にでき上がったのは収録した13曲よりももっと多くて、その結果が今回凄く自分の自信になりました。最初の段階で明確なブループリントがなく、自分の本能のおもむくままに制作していったら、結果とても自分らしいアルバムを作ることができました。
──参加アーティストのクレジットを見るだけでも、これまでのつながりや関係性を感じさせる作品でもありますよね? 制作過程では自分のルーツやキャリアを振り返る作業もあったのでしょうか?
SWAY:ありました。第1弾先行配信曲の「Perfect Love」は、トラックを聴いた瞬間に僕がカナダへ留学していた時に知り合ったTEEくんに歌詞を書いてもらおうと直観的に思った曲でした。あと、まだソロのリリースが決まってない段階から一緒に曲作りをしてくれて、ソロ・デビューのきっかけを与えてくれたTOMAとMatt Cabと作り上げた「Friday Night」という曲を収録していたり、P-CHOさん率いるOLDMANWILDIN’プロデュースの「Be a Beast」も今作には欠かせない曲になっています。まだソロ・アーティストとしては実績の少ない僕の1stアルバムにも関わず、EXILE SHOKICHI、登坂くんやSALUくん、AK-69さんにも参加してもらえて、スタッフさんを始めみなさんに助けてもらって完成したアルバムだなぁと思っています。
──先ほども軽く触れてもらいましたが、TEEさんが作詞を手がけた1st先行トラック「Perfect Love」は、どのような想いで制作していったのでしょうか?
SWAY:最初に聴いた時に本当にキレイな曲だなと感じました。自分がラヴソングを作ることに対しては少し恥ずかしさを感じてしまうんですが(笑)、そこをTEEくんが上手に形にしてくれました。
──そもそもTEEさんとは、どのような出会いだったのでしょうか?
SWAY:実は直接カナダでお会いしたわけではなく、現地の日本人の友達と知り合っていく内に「SWAYってバイブスがTEEにめっちゃ似ているよね」といろんな人に言われていたんです。だから、凄く気になる存在だったんです。で、当時はmixiをみんなやっていた時代だったので、TEEくんを発見してメッセージを送ってみたんです。それが始まりですね。でも、実際に対面しのたはもっと後で、帰国して札幌の服屋さんで働きながらラップをやっていた21歳の頃でした。TEEくんの「ベイビー・アイラブユー」がドカンとヒットしていた頃で、札幌のライヴを観に行ってめっちゃクラッたんですよね。この「Perfect Love」は、いつかTEEくんと一緒に曲を作りたいという夢を叶えた曲。僕たちの第2の故郷であるトロントでの生活や昔の恋愛話、ちょっとした未練みたいなことも2人で飲みながら話して、そんな思い出を淡い恋に置き換えて表現した曲です。トロントを舞台にした架空のラヴソングなんですけど、男だったらこう言いたいよなというところをTEEくんがばっちり書いてくれました。
──歌詞を見て、どんなことを思いましたか?
SWAY:〈半端な気持ちじゃないぜ〉とか〈愛してやんぜ〉とか、TEEくんだと成立するのに自分の声で聴くとどうしても恥ずかしくて(笑)。一度は書き直してもらおうとも思いましたが、自分をプロデュースしてもらうというSWAYプロジェクトのルールに反するのと、せっかくTEEくんが気持ちを込めて書いてくれたので、そこは自分で絶対に形にしようと何度も歌って向き合いました。そんないつもの僕にはないTEEくん節が、この「Perfect Love」にはふんだんに詰まっています。
──2nd先行トラック「Never Say Goodbye feat.EXILE SHOKICHI & SALU」は、LDH所属の北海道出身の3人によるコンビネーションになりましたね?
SWAY:ずっと前からトラックは自分の手元にあって、どういう形でリリースしようかと温めていた曲です。アルバム収録曲が揃ってきた時点で、やっぱりこの曲を収録したいと思って、〈Never Say Goodbye〉というテーマを一緒に表現するならEXILE SHOKICHIとSALUくんだなと直観的に思ったんです。2人とも同郷ですからね。SALUくんがLDH MUSICに移籍したこともありまして、この3人で作った曲をこのタイミングで収録できたのは、やっぱり特別な想いがあります。
──せっかくのタイミングなので、SWAYさんがLDHの所属になるきっかけとなったEXILE SHOKICHIさんとの出会いのエピソードも改めて教えていただけますか?
SWAY:中学1年の時にHIP HOPファッションに目覚めて、札幌のB-BOYファッションの服屋さんの店員さんと仲良くさせてもらっていたんです。自分よりも遥かに年上なんですけど、HIP HOPのこと、アーティストのこと、どんなブランドを着るとかっこいいかなどぜんぶ教えてもらったんです。ある日、初めて「実はラップをやっているんですよ」と打ち明けることができて、その方がやっていたWILD STYLEというクルーに入れてもらうことになるんですね。イベントでも何度か歌わせてもらっていて、やがてグループを結成することになるんですけど、そのメンバーのひとりがEXILE SHOKICHIだったんです。後からラッパーやDJも加わって、WILD STYLEという11人組のグループでしばらく活動していました。札幌のススキノのクラブでイベントをやったり、実はアルバムも2枚リリースしています。もちろん手作りですが(笑)。今回のアルバムの初回限定盤に収録されるドキュメンタリー・インタビューでも、EXILE SHOKICHIとの出会いのエピソードは詳しく話しています。
──初回限定盤に収録されるDVDを観てから「Never Say Goodbye feat.EXILE SHOKICHI & SALU」を聴くと、より深く楽曲の世界観を堪能できそうですね?
SWAY:ぜひ観て欲しいです。この「Never Say Goodbye feat.EXILE SHOKICHI & SALU」の歌詞はボーカル・ディレクションをやってくれているSWEEPくんが書いてくれたんですけど、EXILE SHOKICHIとSALUくんとやることになって、さらに歌詞をブラッシュアップしました。SALUくんも今まで関わってきたスタッフさんや仲間に対する気持ちをリリックに起こしてくれたので、この曲の世界観とばっちりハマりました。
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