Def Jam Recordings 1st ALBUM
SWAY、『UNCHAINED』インタビュー
SWAY、『UNCHAINED』インタビュー
2018/08/30
──そういうところも、このSWAYプロジェクトの面白いところですよね?
SWAY:僕も凄く楽しんでいます。誰かにプロデュースしてもらうからこそ新たに発見できることは、本当に多いです。
──続く「SWAY SWAY」は、どのような想いで制作していったのでしょうか?
SWAY:1stシングルの「MANZANA」の時に、りんごダンスと言いますか、MANZANAダンスをMABUくんというアーティストの方に振りつけしてもらったんです。それからMANZANAダンス部というイベントもやらせてもらいましたし、このアルバムでも何かダンス的なものを取り入れたいと思っていたんです。そこで、僕のアーティスト名とボクシングでパンチをかわす時のスウェーという動きをかけて、SWAYというダンスを考えたんです。歌詞の内容は僕の自己紹介であり、言葉遊びを楽しんでもらう曲です。これからライヴでSWAYダンスを披露したいと思っています。
──タイトル曲「Unchained」の次ぎに収録される「NAKED」は、どのような想いで制作した楽曲なのでしょうか?
SWAY:最初にトラックと出会って「この曲は誰が作っているんですか?」とスタッフさんに聞いたら、RYUJAくんとKM-MARKITくんだったんです。KM-MARKITくんのラップは10代の頃からずっと聴いてましたし、僕がカナダにいた頃に知り合ったDJの方の同級生でもあったんです。そんなつながりもあった上に、昔から憧れていた方にディレクションまでしてもらえたので、このレコーディングもめちゃめちゃ楽しかったです。曲自体、キーが高かったこともあって、自分の中ではチャレンジの曲ではあったんですが、その分達成感が一番あったのがこの「NAKED」でした。
──KM-MARKITさんには、どのようなディレクションをしてもらったのでしょうか?
SWAY:ここまでドスの効いたラップは、今までしたことがないスタイルだったんですよね。そこをKM-MARKITくんにディレクションしてもらいました。こういった挑戦ができたのも、このSWAYプロジェクトならではのことだと思います。普段の自分だったら表現しないラップスタイルを、KM-MARKITくんに引き出してもらった曲ですね。あとは、歌詞もKM-MARKITくんに書いてもらっているんですが、〈NAKED〉というテーマをエロさだけではなく、〈脱ぎ捨てな全部〉という歌詞から連想できるように偽りのない自分というメッセージも含んでいて、このアルバムの『UNCHAINED』というテーマにも沿った内容の曲になっています。
──続く「Friday Night」は、冒頭でお話いただいたTHE BACKCOURT(Matt Cab×TOMA)プロデュースの楽曲ですね?
SWAY:はい。いつものようにMatt CabとTOMAと3人でスタジオに入って、セッションしながら作った曲です。大抵が夜中のセッションなので、話している内容と言えば「先週のクラブどうだった?」という話題がほとんど(笑)。この「Friday Night」が生まれたのも、TOMAがバーカウンターで会った女の子と飲んでいて、「彼氏いないよ」と言ってたくせに突如その子の彼氏が現れたという笑い話からなんです。僕も札幌から上京して来た人間ですし、TOMAもMattもアメリカからひとりで東京という場所に来てサバイブしてきたので、同じ気持ちを共有できるんですよね。この「Friday Night」のテーマも、クラブに集まるのは単に遊びたいからではなくて、ひとりになりたくないからなんじゃないかって会話から広げていきました。 〈実は都会の夜はロンリーだし、きっと君もロンリーだし、そして俺もロンリーだからみんなこの東京のFriday Nightに集まろうよ〉という曲。最初は英語歌詞でフロウも含めてTOMAが書いてくれて、それをJAY’EDくんと一緒に日本語歌詞に書き換えて完成させました。
──続く11曲目に収録される「Camouflage U」は、どのような想いで制作していったのでしょうか?
SWAY:もう10年くらいのつき合いになるSUNNY BOYと一緒にセッションで作らせてもらった曲です。毎日毎日スーツを着て動き回って闘っている男性も、世界の中で唯一逃げられるのは女性の腕の中…というのが僕がイメージしたこの曲の世界観。しかも、その女性の存在を周りに自慢することなく、自分だけの女性として収めておきたいという男の心理を描きたかったので、タイトルを「Camouflage U」にしました。このコンクリートジャングルの中で、彼女と一緒に存在を消すという内容の歌詞です。
──アディショナル・ボーカルで青山テルマさんが参加していますね?
SWAY:はい。ちょうどテルマもSUNNYと一緒に曲作りをしていたようで、SUNNYから「Camouflage U」を聴かされたテルマが、その場で声を入れた映像を送ってきてくれたんです。後日改めて本チャンのレコーディングをしたんですけど、そういう遊びから音楽ができ上がっていく過程が楽しかったです。テルマの声が入ることで、より楽曲の世界観のリアリティが増したと思います。個人的には、現代版失楽園な曲です(笑)
──いよいよエンディングに向かっていく12曲目に収録される「Look Up In The SKY」についても解説をお願いします。
SWAY:僕がインディーズでリリースした作品に『THE S』というアルバムがあるんですけど、そこに収録した「履き潰したKicks」という曲の続編を作りました。リリックを書いてくれたRIKEくんにその旨を伝えて仕上げてもらったんですけど、「履き潰したKicks」の舞台が札幌だったのに対して、東京の街を歩いている今の自分を表現したかったんです。地元の仲間に対して、絶対に大きくなって帰るぜという僕の想いを歌いながら、地元の仲間にもエールを送れるような1曲になればいいなと思って作った曲です。地元を離れて勝負している人には仲間や家族を思い浮かべて聴いて欲しいです。
──そして、今作を締めくくる曲が「Let Me Know」。どのような想いで制作した曲なのでしょうか?
SWAY:1stシングルの「MANZANA」をリリースさせていただいた後に、クラブ・サーキットで全国各地でライヴをさせてもらったんですけど、やはり新たな出会いやつながりが生まれたので、そこに対する自分の気持ちを曲にしようと思って作った曲です。DOBERMAN INFINITYでもツアーをやらせてもらって、そこでも新たな仲間との出会いはあるんですけど、やはりソロで廻ると当然ながら濃度は高いわけで。アルバムの最後は、こんなメッセージの曲を送ろうというのは、制作当初から考えていました。〈下を向いた時は思い出せよ この街を 俺たちを〉、〈離れていても一人じゃないよ いつでも いつでも〉という歌詞に、自分の気持ちが投影されていると思っています。
──最後に、今後はどのようにSWAYプロジェクトを進めていく予定ですか?
SWAY:ワンマン・ライヴというイメージはまだあまり自分の中にはないんですけど、待ってくださっているファンの方々がいるので、立たせていただけるステージがあるならそこに向かって貪欲にチャレンジしていきたいです。成功も失敗も自分でしっかりつかんで、これからも成長していけたらいいなと思っています。
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