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ミックスの設定を自動で提案してくれるプラグイン「Neutron 3」の使い方を紹介!
ミックスの設定を自動で提案してくれるプラグイン「Neutron 3」の使い方を紹介!
2020/03/15
Neutron 3は、EQと2つのコンプ、ゲート、エキサイター、トランジェントシェイパー、スカルプターという7つのモジュールが1つにまとめられた、「チャンネルストリップ」と呼ばれるプラグインです。各モジュールはドラッグ&ドロップで接続順の入れ替えが可能な他、シングルバンドとマルチバンドの切り替えや、原音とエフェクト音のミックスバランスを個別に調整できるなど、便利な機能を多数搭載しています。
取材:サウンド・デザイナー編集部
※本コンテンツは音楽雑誌「サウンド・デザイナー」(2020年4月号)より抜粋したものです。
詳しくは、サウンド・デザイナー公式サイトをご覧ください。
最大の特徴は、インサートしたトラックのサウンドを自動で解析して、音作りに必要なエフェクトの選択と、パラメーターの調整を行なってくれる「トラック・アシスタント」機能を搭載している点です。例えるなら、パソコン内に専属エンジニアが常駐していて、自分のトラックに対して音作りの例を提案してくれるようなイメージでしょうか。
本製品を使えば、音作りの経験があまりなく、EQやコンプの使い方がわからない初心者でも、手軽にクオリティの高いサウンドが得られると同時に、解析結果を参考にしてミックスを学ぶこともできます。従来よりも短い時間でミックスが完了できる分、作曲やアレンジなど、クリエイティブな作業に多くの時間を割けるのも本プラグインの魅力でしょう。
↑Neutronのバージョン3からは、各トラックの耳に痛い高域や余計な中低域などを、楽器の音程や演奏の変化に合わせてリアルタイムで整えてくれる「Sculptor」という強力なダイナミックEQモジュールが追加された
↑ボーカルとギターのように、近い帯域で鳴っている2つのトラックをスッキリと聴かせたい時に便利なのが、EQモジュールに搭載されている「マスキングメーター」だ。Neutron 3を挿したパート同士の干渉している帯域を瞬時に見つけて、赤色のメーターと帯でグラフィカルに表示してくれるので、あとはその帯域をカットすればOKだ
EQやコンプの設定を自動で提案してくれる「トラック・アシスタント」機能
トラック・アシスタント機能は、指定したオーディオデータやMIDIデータを解析して、そのトラックに最適なエフェクトとパラメーターの設定値を、自動で提案してくれるという機能です。操作方法は、トラックを再生しながらプラグイン上の画面を数回クリックした後に8秒ほど待つだけと、非常に簡単です。
トラックをどのように処理したいかは、用意されている3つの項目を選んで決めていきます。まず、「Instrument」では、どのタイプのパートに対して分析を行なうかを指定できます。該当するパートが当てはまらない場合は、デフォルトの「Auto detect」にしましょう。
「Style」では、原音に対してどのくらい強くエフェクトをかけるのかを、3段階から設定できます。「Intensity」では、原音を尊重した自然な仕上がりにする「Balanced」、パンチのあるサウンドに仕上げる「Warm」、中域や空気感を押し出して音を前に出す「Upfront」という3種類の設定が選択可能で、これでサウンドを処理する方向性を決められます。
1.トラックのインサートスロットにNeutron 3を立ち上げたら、まずは
画面右上にある「Track Assistant」ボタンをクリックしよう
2.すると、上の画面が表示される。自分がイメージするサウ
ンドに合わせて、「Style」と「Intensity」を選択する
3.「Instrument」は「Auto detect」のままでも問題ないが、パートや音色のタイプがハッキリしている時は、楽器を指定すると、より適切な処理を提案してくれる。その後、DAWソフト上でトラックの再生しながら、画面下部の「Next」をクリックしよう
4.すると、トラックの解析が始まるので、数秒待とう。曲の中で一番音量が大きくなるセクションをループで再生させると、コンプの設定などがより正確になる
5.解析が終わると、上の2つの画像のように、トラックに各種エフェクトが適用された状態になる。今回は女性ボーカルのトラックにトラックアシスタント機能を適用した結果、EQと2つのコンプ、エキサイター、スカルプターが適用された
2020年3月現在、Neutron 3を含めたアイゾトープの製品が安くなる
「ミックス&マスタリング キャンペーン」が開催中!
https://www.tacsystem.com/products/izotope/tonal_balance_bundle.php
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