(紹介例:aiko「カブトムシ」、Official髭男dism「Pretender」、King Gnu「白日」)
KOKKOエフェクターで有名楽曲風のサウンドを再現してみた!
KOKKOエフェクターで有名楽曲風のサウンドを再現してみた!
2020/04/08
歪み系や空間系、コンプやルーパー、ギターワイヤレスなど、現在17モデルのエフェクターをラインナップする注目のブランド「KOKKO(コッコ)」。某有名メーカーのOEM供給も行なう非常に信頼のおけるメーカーということで、サウンドはもちろん、低ノイズで、価格も非常にリーズナブルなのが特徴です。ここでは、ギタリストの野村大輔さん協力のもと、このKOKKOのエフェクターを組み合わせて、aiko「カブトムシ」、Official髭男dism「Pretender」、King Gnu「白日」といった有名楽曲風のサウンドシミュレーションにチャレンジしてみました。安くて高性能なエフェクターを探しているギタリスト必見です!
文:編集部、野村大輔/写真:小貝和夫
野村大輔
◉ aiko「カブトムシ」風サウンド編
【使用するモデルとツマミの設定】
aiko「カブトムシ」らしいサウンドにするために、まずオーバードライブはあまり歪み過ぎないように「LEVEL」は抑えつつ、TONEは上げ気味にして高域をぐいっと持ち上げておきます。続いて、ディレイは曲のテンポに合わせてディレイタイムを設定し、フィードバックは少なめにしておきます。最後のリバーブもツマミを「0」にしておきましょう。「0」でもリバーブは少しかかってくれますので雰囲気は出せます。また、この3つのエフェクトに対して、オーバードライブとディレイの間に「FUV2 Vibe」などの揺らし系エフェクターを加えてもいいでしょう。
・FOD3 Over Drive(オーバードライブ)
DRIVE:9時 LEVEL:12時 TONE:3時
・FDD2 Timer(ディレイ)
TIME:3時 F.BACK:9時 MIX:7時
・FRBB2 Space(リバーブ)
最小値
◉ Official髭男dism「Pretender」風サウンド編
【使用するモデルとツマミの設定】
ここでは、Official髭男dism「Pretender」風のイントロのギターサウンドを再現してみます。まず、初段にかけるコンプレッサーは立ち上がりのパキっとする感じを出すために、アタックを早め(2時)くらいにしておきます。そして、次にかけるブースターはほとんど歪みはいらないのでベースとドライブは8時くらい、トレブルは2時方向で高域に音を集中するようにしておきます。ディレイは少し控えめのセッティング、リバーブも「0」に近いくらいにしておきましょう。なお、ちょい足しでエフェクトを加える場合は、ブースターとディレイの間に「FCH2 Chorus」を入れる手もありだと思います。「FCH2 Chorus」はアナログライクなコーラスなので、強めにかけてもいい感じのサウンドメイクが行えます。
・FCP2 Compressor(コンプレッサー)
SUSTAIN:9時 LEVEL:9時 ATTACK:2時
・FBS2 Booster(ブースター)
BASS:9時 TREBLE:1時 DRIVE:9時
・FDD2 Timer(ディレイ)
TIME:3時 F.BACK:9時 MIX:7時
・FRBB2 Space(リバーブ)
最小値
◉ King Gnu「白日」風サウンド編
【使用するモデルとツマミの設定】
King Gnu「白日」風のサウンドを再現する場合、まず初段にワウを入れるのがポイントになります。そして、次にディストーションを挟むのですが、ゲインは8時くらい、トーンは3〜4時の間にします。これで、十分に高域が暴れるような音作りができると思います。続いてディレイですが、ミックスレベルは9時、フィードバックは少し多めの10時くらいにすることで、ワウを踏んだ感じをより体感できるはずです。最後のリバーブは「0」で、気持ちリバーブがかかっているくらいにするといいでしょう。また、ディストーションとディレイの間に「FPH2 Phaser」を入れるのもおすすめです。この時、フェイザーは少なめにかけてあげると、カッティングにぴったりとハマると思います。
・KW-1 Wah/Volume(ワウ)
・FDS2 Distortion(ディストーション)
TONE:3時 LEVEL:9時 GAIN:8時
・FDD2 Timer(ディレイ)
TIME:3時 F.BACK:9時 MIX:7時
・FRBB2 Space(リバーブ)
最小値
◉「FLP2 SOS Loop(ルーパー)」の使い方
FLP2 SOS Loop (ルーパー)を使用すると、自分一人で簡単にフレーズを重ねて録音したり、録音したフレーズにソロのギターを瞬時に重ねてプレイする等、自由度の高いパフォーマンスをする事が出来ます (最大録音時間5分)。
野村大輔さんによる主要モデルのサウンドインプレッション
・FOD3 Over Drive
適度なコンプ感とウォームな歪みが心地良く、弾きやすいと感じるオーバードライブです。TONEツマミの効きが良く、絞った時には甘いサウンドでフュージョンやビンテージロックの雰囲気に合い、ツマミを上げていくと輪郭のハッキリしたエッジ感のあるサウンドまで調整が可能です。また、歪み量もそれほど多くないので、ピッキングやフィンガリングのニュアンスがしっかりと再現できるのも特徴です。
・FDS2 Distortion
GAINツマミが0の状態でもかなり歪んでいるので、キメの細かいしっかりとした歪みが欲しい場合にはFDS2 Distortionがバッチリでしょう。TONEツマミの変更により音のピークポイントが変わるので、バンド内で音抜けを重視したい場合や、やや控えめなセッティングなども簡単にメイキングできます。ノイズが驚くほど少ないのでGAINが高いセッティングでも十分使えます。
・FBS2 Booster
歪みの前にこのBoosterを置き、ソロや音量を稼ぎたい時に純粋なレベルブースターとして活用する方法と、BASS、TREBLEを高めにセッティングし、レンジブースターとして活用する2つの使い方が可能です。ドライブを絞れば音量だけが上がるようになっているので、歪みの雰囲気を変えずに使えますし、ドライブを上げると歪みがちょい足しになるので印象的なサウンドになります。このサイズでこれだけ使い勝手の良いペダルには驚きです。
・FCP2 Compressor
クリーンのカッティングサウンドには必要不可欠なCompressorです。ATTACKツマミの効きがかなり良く、サウンドの立ち上がりがハッキリと体感できます。コードカッティングだけではなく、単音ミュートカッティングや、オーバードライブとの組み合わせにしても良いでしょう。LEVELツマミも、歪まない状態でかなり音量が稼げるので使いやすく、SUSTAINも自然な音の伸びを感じさせてくれます。
・FUV2 Vibe
ユニバイブ系のサウンドがこれほど小さいペダルに凝縮されているのは驚きです。RATEとDEPTHツマミはアナログ感のある動きをしていて、バンドサウンドやバックトラックに馴染みやすいセッティングになっていました。LEVELツマミがあることによって、Vibeをかけた時に音量を上げたい時にしっかりと使える仕様になっています。
・FPH2 Phaser
オレンジ色の筐体からヴィンテージをイメージさせるような、柔らかく温かみのあるサウンドが特徴的なPhaserです。効きはそれほど派手ではないものの、現実的に使えるレベルの設定ができるというポイントが素晴らしいです。MIXレベルのコントロールにより、原音とPhaserの両方が出力できるので、太いPhaserサウンドが作り出せるのが強みです。
・FCH2 Chorus
ヴィンテージのアナログコーラスをイメージさせるような水色の筐体で、うっすらとコーラスが掛けられるのが最も大切なポイントです。これにより、かなり上質なコーラスサウンドをバンド内にしっかりと溶け込ませることが可能になります。MIXレベルのコントロールにより、原音とChorusをミックスして使えるので原音の芯のあるサウンドに、柔らかいコーラスサウンドを付けるといった極上のサウンドが楽しめます。
・FDD2 Timer
最大1秒のロングディレイを搭載し、TIME、F.BACK、MIXツマミなどの必要なものも全て揃っている印象です。デジタルディレイ特有の綺麗なディレイ音が特徴で、手動の調整の他に、フットスイッチを3秒間踏み込んだままでいるとTAPモードに入るので、演奏中にディレイタイムを変更することができます。このTAPモードはライブ演奏では必須です!
・FRBB2 Space
ギタリストにとって最も必要なペダルといえばリバーブと言っても良いでしょう。常に掛けっぱなして演奏するのでツマミひとつというのはアクセスしやすく、ありがたい仕様です。サウンドはデジタルクラシックホールリバーブなので、リッチで広がりのある空間が演出できます。ツマミが0の状態でもうっすらリバーブが効いているので、控えめの場合はこのくらいでも十分ですが、ツマミを上げていけばリバーブが深くなりエフェクティブな効果も作れます。
・FLP-2D Looper(mini)
48K、24ビットの非圧縮サウンドで録音、再生、オーバーダブが可能で、最大ループ時間は5分となっています。ツマミはLOOPサウンドの音量コントロールなので素早いアクセスが行えます。また録音、再生、オーバーダブを一つのスイッチで行えるシンプル設計になっていて、これだけ小型なのでリハーサル、ライブ、ストリートなどどこでも扱えるのが嬉しいところです。
・KW-1 Wah/Volume
ワウとボーリュームがひとつにまとまり、切り替えができミニマムボリューム搭載まで付いているかなり贅沢な仕様です。さらに筐体もコンパクトで通常のワウペダルの1/4程度の重さになっていて使い勝手の良さが際立っています。ペダル自体は小さいですが、踏み込みのストロークが通常のワウペダルと同等なので踏んでいて違和感は全くなく、むしろ恩恵しかないように思えます。
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KOKKOエフェクターは、楽器店のミュージックランドKEYで購入することが可能です。詳しくは販売店サイト(https://www.musicland.co.jp/fs/musiclandkey/c/ef-kokko?sort=03)をご覧ください。
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野村大輔さんからのお知らせ
Music Jam Tracksという無料のバッキングトラック専門チャンネルをYouTubeでやっています。ぜひご活用下さい。
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