ポッドキャストの配信はこれ1台でOK【連載企画:第1回目】

米澤美玖、ズーム「PodTrak P8」を使ってPodcastを始める!(ポッドキャストの基本的な配信手順を紹介)

米澤美玖、ズーム「PodTrak P8」を使ってPodcastを始める!(ポッドキャストの基本的な配信手順を紹介)

2020/09/28

インターネット上に、誰でも手軽にラジオ番組を公開できる「Podcast(ポッドキャスト)」。YouTubeやTikTokといった動画ベースでの配信とは異なり、音声だけで番組作りが行なえるため、SNSと併用すべき新たな情報発信メディアとして再び注目が集まってきています。ここでは、人気のサックスプレイヤー米澤美玖さん協力のもと、実際にPodcastの番組を作る手順を大公開。これからPoadcastを始めてみたいという人は必見です!

文:小川悦司 写真:小貝和夫

 
◉Podcastとは?

 Podcastと言えば「Apple Podcast」を筆頭に、「Spotify」や「Google Podcast」など、様々なアプリ/サイトで楽しむことができますが、番組を配信するには「オーディオファイル(番組を収録したもの)」をアップロードして公開するサーバーと、番組の情報(アドレス)を伝えるための「RSSフィード」が必要となります。

例えば、ミュージシャンや音楽クリエイターにお馴染みの「Soundcloud」の場合、下記の図のようにオーディオファイルをアップして「RSSフィード」を作成後、そのアドレスを「Apple Connect」から申請・登録すると、数日で「Apple Podcast」での配信が開始されるという仕組みです。

 
ポッドキャストの配信イメージ1

 
また、ポッドキャストの配信サービスを専門で行なっているサイト「Anchor」のように、オーディオファイルをアップすると「Spotify」、「Apple Podcast」、「Google Podcast」といった複数のアプリ/サイトに、同時に配信できるものもあります(下図参照)。なお、ポッドキャスト配信サービスの中には「Radiotalk」のように、スマホで収録したもの限定のアプリなどもありますので、オーディオファイルをアップする前に、各サービスをしっかりと確認しておくことをお勧めします。
 
ポッドキャスト配信イメージ2



 

◉Podcastを始めるために必要な機材は何?
 
米澤美玖
続いて、Podcastの番組作りに必要な機材を考えてみます。超お手軽アプローチとしてはスマホだけでもできますが、編集や音声のクォリティを考えるなら、やはりパソコンベースでの作業がいいでしょう。

(1)パソコン

タブレットやスマホでも可能ですが、編集にはウィンドウを複数開いておけるパソコンの方が圧倒的に便利です。

(2)マイク

ダイナミクス型でもコンデンサー型でも構いませんが、声を収録することを念頭にモデルをチョイスすると良いでしょう。

(3)ヘッドホン/スピーカー

番組を収録したり、収録したサウンドを確認するためにヘッドホンやスピーカーも必須です。

(4)ズーム「PodTrak P8」

今回、米澤美玖さんの番組を作るにあたり、ズーム「PodTrak P8」を導入しました。これはマイクを6本接続でき(最大6人まで同時使用できるモニター出力も装備)、スマホやパソコンからの音声も同時に扱える上、ミキサーとレコーダー機能、そして番組に欠かせないジングルや効果音がパッドから即座に再生できるというスグレモノです。

ミキサー機能を使ってライブ配信の生放送もできる上、レコーダーには各入力ソース個別の音声と、ミキサーでまとめたステレオ音声が全て収録されて編集も可能なため、収録後に不必要な部分をカットしたり、音声を差し替えることも可能です。また、生放送時には、お互いのヘッドフォンでそれぞれのマイクの音声をモニタリングしつつも「オンエアの回線には送らない」という使い方もできるという、まさにミニ放送局並みの多機能なアイテムと言えるでしょう。

 ★「PodTrak P8」の便利な機能
 
ズーム「PodTrak P8」の機能(マイク入力)
ズーム「PodTrak P8」の機能(入力段でのエフェクト)
6chのインプットと録音をサポートするエフェクトを装備
マイク入力は6ch分用意されていますが、6chめはUSBでパソコンなどから音声をデジタル入力することもできます。また、マイク入力に対して個別にリミッターやローカットなどを設定することも可能です。

 
ズーム「PodTrak P8」の機能(スマホや外部メディアの音声を入力1)
ズーム「PodTrak P8」の機能(スマホや外部メディアの音声を入力2)
スマホや外部メディアの音声入力にも対応
マイクとは別にスマホや外部メディアからステレオミニプラグで音声を入力することもできます。スマホで収録した音声を使いたい時などに重宝します。

 
ズーム「PodTrak P8」の機能(9つのサウンドパッド1)
ズーム「PodTrak P8」の機能(9つのサウンドパッド2)

効果音やBGMなどを仕込める9つのサウンドパッド
9つ用意されているSOUND PADには色々なサウンドファイルをアサインしておけます。表向きは9個ですが、バンクが4つあるので、実質36種類のサウンドを扱うことができます。
 

ズーム「PodTrak P8」の機能(レコーダー1)
ズーム「PodTrak P8」の機能(レコーダー2)
番組をその場で録れるマルチトラックレコーダー搭載
レコーダー機能では2ミックスと各チャンネルを個別に保存できます。編集前提での番組収録はもちろん、スタジオに持ち込んでバンドのマルチトラックレコーディング、また、ライブで各楽器をマルチ収録しつつ同時配信することにも使えるでしょう。

 
ズーム「PodTrak P8」の機能(録音後にPCへファイルを転送1)
ズーム「PodTrak P8」の機能(録音後にPCへファイルを転送2)

録音したデータをPC/Macに転送して編集できる
「P8」で録音したオーディオデータは、パソコンに転送することも可能です。DAWソフトなどでさらにブラッシュアップすることで、番組のクオリティをさらに上げることもできます。
 

◉Podcastの番組登録の手順

 さて、ここからはPodcastの番組を実際に配信する手順を見ていきましょう。今回は「Soundcloud」に収録した番組(オーディオデータ)を「Apple Podcast」へ配信(登録)する手順をご紹介します。
 
Podcastの番組登録の手順1
【手順1】収録、編集した音声ファイルをSoundcloudにアップ
Soundcloudのアカウントを作り、音声ファイルをアップロードします。次にプロフィール項目で、番組サムネイルにする画像、番組名、作者名、プロフィールテキストを編集します。アカウント名はpodcastの番組名、クリエイター名はアーティストや配信者またはグループ名、サムネイルにする番組画像は1400px☓1400px以上の正方形で形式はjpg、pngになります。

 
Podcastの番組登録の手順2
【手順2】RSS フィールドを確認する
SoundCloudの右上のメニューからSettingsを選択、ContentのページでRSS feedを確認して文字列をコピーしておきましょう。

 
Podcastの番組登録の手順3
【手順3】Podcastの申請をする
iTunes ConnectからPodcastのページを開き、RSSフィードの欄に先ほどコピーした文字列を貼り付けます。右上の検証ボタンを押してステータスが緑の「送信順位完了」になったら送信して審査を受けます。問題がなければ2-5日程度で番組がアクティブになります。



 ◉番組はこちらで聞くことができます!

 
米澤美玖のサックス通信
今回の企画で収録した番組『米澤美玖のサックス通信』は、「Apple Podcast」でご視聴いただくことができます。「米澤美玖のサックス通信」と検索すると番組がヒットしますので、ぜひ聞いてみてください。

 

まとめ(米澤美玖さん番組収録後の感想)

今回初めてPod Trakを使って、Podcastを録音してみました! 初めてでも、操作がわかりやすく、多機能且つスッキリとして使いやすい印象で、便利だなーと思いました!最初に持った時の軽さも衝撃的で、持ち運びする事も考えられているのかなと思いました。とても楽しく使わせて頂きました。
 

姉妹モデル紹介

PodTrak P4

最後に「PodTrak P8」の姉妹モデル「PodTrak P4」について紹介しておきます。この「PodTrak P4」は、ファンタム電源付きの4つのXLRマイク入力や4つのサウンドパッドを装備しており、単3アルカリ電池2本で最長4時間駆動、USBバスパワーでも駆動するという「PodTrak P8」以上に持ち運びがしやすいモデルとなっています。屋外でのポッドキャストの番組収録を考えている方は、こちらのモデルもオススメです!

 

この記事の画像一覧

(全18枚) 大きなサイズで見る。

関連する記事

製品情報


ズーム「PodTrak P8」


価格:オープン
発売中

「PodTrak P8」トップ
「PodTrak P8」リア
「PodTrak P8」バック(PodTrak P8の主な特徴)

・最大6人分のポッドキャスト収録(マイクとヘッドフォンを6組接続可能)
・電話ゲストの音声を収録できる、スマートフォン接続用TRRS端子と専用トラックを装備
・日本語表示にも対応する4.3インチのフルカラー・タッチスクリーン
・チャンネル別に色分けされた、INPUT SELECTスイッチ、フェーダー、レベルメーター、PHONESボリューム
・ON AIRボタンで、ライブ配信/ステレオミックス収録用の音声をチャンネルごとに選択可能
・「声」に最適化された各種補正機能(リミッター、ローカット、トーン、コンプレッサー/ディエッサー)
・配信エピソードを完成できるオーディオ編集機能(トリム、分割、フェード、ラウドネスノーマライズ、BGM付加、MP3変換)
・通話先の音声からフィードバックを自動除去するミックスマイナス機能
・音声ファイルを割り当てられる9個のサウンドパッド(x4バンク)
・ミックスマイナス機能付き、2イン/2アウトのUSB オーディオ・インターフェース(Win/Mac/iOS/Android対応)
・最大512GBまでのSDHC、SDXCカードにダイレクト録音
・単3アルカリ電池4本で約2時間駆動、USBバスパワーでも駆動
・ポッドキャスト収録用のマイクとヘッドフォンに、Steinberg WaveLab Castをバンドルした『ZDM-1PMP』別売
・スマートフォンの音声をワイヤレスに送受信できる、Bluetoothアダプタ・オーディオ『BTA-2』別売

 

姉妹モデル


ズーム「PodTrak P4」


価格:オープン
発売中

PodTrak P4
PodTrak P4
PodTrak P4 背面
PodTrak P4電池駆動(PodTrak P4の主な特徴)

・ファンタム電源付きの4つのXLRマイク入力
・各入力にゲイン調節ノブ、ミュートボタンを装備
・独立ボリューム付きの4つのヘッドフォン出力
・4つの入力とSOUND PADを、別々のトラックに録音可能
・通話先の音声からフィードバックを自動除去するミックスマイナス機能
・スマートフォンとの接続は、TRRSケーブル1本で完了
・音声ファイルを割り当てられる4つのSOUND PAD
・ミックスマイナス機能付き、2イン/2アウトのUSB オーディオ・インターフェース
・最大512GBまでのSD、SDHC、SDXCカードにダイレクト録音
・単3アルカリ電池2本で最長4時間駆動、USBバスパワーでも駆動
・ポッドキャスト収録用のマイクとヘッドフォンに、Steinberg WaveLab Castをバンドルした『ZDM-1PMP』別売

 

関連する記事

PAGE TOP