“ピンチはチャンス”という言葉通り、コロナ禍だからこそできるスペシャルプログラム
TUBE、9/5(土)横浜スタジアムから配信された『TUBE LIVE AROUND SPECIAL HELP! ~NEVER GIVEUP SUMMER~』盛況のうちに終了!
TUBE、9/5(土)横浜スタジアムから配信された『TUBE LIVE AROUND SPECIAL HELP! ~NEVER GIVEUP SUMMER~』盛況のうちに終了!
2020/09/07
「TUBE LIVE AROUND SPECIAL 2020 HELP! ~NEVER GIVE UP SUMMER~」
配信開始の18時になり画面には甲子園球場、横浜スタジアムの過去ライブ映像が映し出される。今年開催されるはずだった公演へのやるせない感情が沸き上がる中、突然、ピアノの旋律が聴こえ始める。画面が切り替わり前田、春畑による『青い悲しみの向こうに』弾き語りが始まる。この楽曲は4月下旬にYouTubeにアップされ、緊急事態宣言下に少しでも音楽で世の中の人々の背中を押せないか、という思いから慣れないリモート演奏を試行錯誤しながら配信したもので、以降のリモート演奏へと続く今年の活動を印象付けた楽曲である。演奏を終えた2人がエレベータホールを抜けて向かう先は横浜スタジアムのディスカバリーデッキ。角野、松本がそこで合流し、横浜スタジアムでTUBEメンバー4人が揃うシーンが実現した。
「横浜スタジアムからこんばんは。TUBEです。今年35年目を迎えまして、新しいアルバムをリリースし、阪神甲子園球場、そしてこの横浜スタジアムでライブをする予定でした。まずは阪神甲子園球場が中止になりまして、そこからは何とかこの横浜スタジアムを目指してきたんですが、残念ながら無観客というですね初の配信を行っております。」という挨拶と共に、ここからはメンバー4人によるトークとなり、今年実現できなかった「TUBE LIVE AROUND SPECIAL 2020」甲子園球場、横浜スタジアムでのライブ想定セットリストを「マボロシ セットリスト」として公開。どういった思いで組んだのか、実現していたらどんな演出になっていたのかなどファンにとっても想像が膨らむ楽しい企画となった。
そして、ここからは前田亘輝からの手紙コーナーへ。“特別な夏”となったデビュー35年目の今年、秘めた胸の内を改めて手紙というスタイルで前田らしい言葉で綴り、メンバー、そして視聴してくださっている多くのファンへ温かいメッセージが届けられ感動のシーンとなった。
その後、ディスカバリーデッキから移動し、2塁特設ステージでのアコースティックパートへ。横浜スタジアムで無観客による初の4人アコースティック編成でのパフォーマンスがスタート。1曲目は「夏だね」。パフォーマンス後に前田より「改めまして、こんばんはTUBEです。今日が記念すべき32回目の横浜スタジアムライブというわけなんですが、ご覧の通り誰もおりません。今日は生まれて初めて配信という経験をしておりまして若干緊張をしているんですけど、改めましてTUBEは4人組のバンドです。35年目を今年迎えまして、そして今こういった状態でもなんとかこのようなステージをやらせていただける運びとなりました。どうぞ一つ短い時間ですがよろしくお願いいたします。」という言葉があり続けて「蛍」、そして「湘南My Love」「シーズン・イン・ザ・サン」「Hot Night」という夏の定番曲を披露。「Hot Night」ではウォーターキャノンの演出が定番だが、今回参加してくれた横浜DeNAベイスターズオフィシャルパフォーマンスチームdianaのメンバーが水鉄砲で前田を水浸しにする、というかわいらしい演出がなされた。Dianaのダンスもあり、アコースティックライブらしく爽やかなサウンドをスタジアムいっぱいに響かせた。
パフォーマンス終了後、転換タイム。画面にはまだ映像化されていない昨年の横浜スタジアムライブが映し出される。
数曲のライブ映像の後、再び企画コーナーへ。STAY HOME期間、多くの人々が家で過ごす時間が長くなった中で、“この夏をあきらめない”“何かチャレンジする”というテーマからスタートした前田亘輝の『NEVER GIVE UP SUMMER』YouTube企画の体重計測へ。横浜スタジアムへ向けてスタートした企画は、奇しくも形は違えど公約の地で結果を発表する形となった。公約は果たせなかったが、この夏、何か前向きに頑張ること、希望を持つことの大切さなどを皆さんに感じてほしい、という思いは多くの人々に届く結果となった。
後半パートはバンドセットでのライブ。夏のライブで盛り上がり必至の「夏番長」からスタート。おなじみのフリをdianaも含め全員でパフォーマンス。さきほどのアコースティックセットとは打って変わって熱いライブ感あふれるスタートとなった。さらに今年7月にリリースされた最新アルバム「日本の夏からこんにちは」から「日本の夏からこんにちは」「湘南バットボーイ」「GOD’S BREATH」というライブでは初披露となる3曲が続く。「日本の夏からこんにちは」は、アルバム終盤に完成した楽曲でありそのままタイトル、そしてリード曲として今年多くの地上波でも歌われた楽曲。今年のTUBEの想いを象徴する楽曲となっている。
「湘南バットボーイ」は、この日の為にdianaがオリジナルダンスを考えてくれ、「GOD’S BREATH」ではメンバーもステージを降りグランドでパフォーマンスし、楽曲世界観さながらのスケール感ある演奏を披露した。そして、「まだまだ暑い日が続いている今日この頃ですけど、やっぱり秋の前にこの曲できっちり夏を〆ておかないと、そんな風に思います。」という前田のMCの後に、誰もが知る夏の名曲「あー夏休み」を披露。シンプルなバンドセットとは思えない熱量溢れる演奏を配信越しの多くのファン、そしてスタジアム全体に轟かせた。歌が終わり、ここまで一緒に盛り上げてくれたdianaを感謝の言葉と共に送り出し、最後の曲となる。楽曲は今の想いをストレートに込めた「Route 567」。演奏前に「ちょうど今年が35年目という節目の年で、アルバムを作っている途中で緊急事態宣言を挟み、メンバーとも会うことなく違う風にダビングしながらなんとかアルバムを完成させたんですけど、その中に今回の一連の社会情勢なんかはあまり反映されていなくて、最後に1曲だけ一番最後に録る歌を、歌詞を変えてやっぱり2020年に忘れてはいけない出来事のひとつだから歌にしようとメンバーと決めました。
今日は配信ライブの最後にその曲をお送りしたいと思います。それと同時に、今、経験したことが無いような台風が迫ってきているわけですからその近くにお住まいの方、被害が想定されるであろう方は十分の注意と対策をしていただいて過ごしてほしいな、と思います。初めての経験でどんな評価を頂けるかわかりませんけど、今日得た経験はいずれ我々の中でもいきてくるだろうなと思います。何となくですけど誰もいないスタンドに人の影がチラホラと自分の中ではイメージ出来ていたなと、そんな風に思います。長い間TUBEにお付き合いいただきありがとうございました。それじゃ聞いてください」という思いが伝えられた後にパフォーマンスされ本編は終了となった。
エンディングはライブ終演の定番である「Keep on Sailin’」がSEで流れ、演奏を終えたメンバーはステージからホームベースへ移動し横浜スタジアムへ前田の「どーもありがとう!!」と共に一礼。それは長年お世話になっている横浜スタジアム、そして視聴している多くのファンの方々へ向けての感謝とまた帰ってくることを約束する決意が込められたものであり、同時に打ちあがった花火はメンバーの心を代弁するかの如く会場全体を光で包み込んだ。
なお、今回横浜スタジアムより、TUBEに感謝状が贈られ、例年とは違う形ではあるが連続32回目の横浜スタジアムライブを行った、という正式な認定を受け自身の持つ記録を更新する形となった。
今年は、予測できない事態に多くの人々が見舞われ、未だ終息の見えない状況が続いているが、TUBEも同様に公演中止など活動の制限を余儀なくされた。その中でも未来に向け前向きに進んでいくことの大切さ、楽しみにしてくれているファンの方々へ精いっぱいの気持ちを届けるスペシャルプログラムを創り上げた。TUBEからからますます今後も目が離せない。
【LIVEセットリスト】 ※ は新曲
<前半/アコースティックセット>
M1.夏だね
M2.蛍
M3.湘南My Love
M4.シーズン・イン・ザ・サン
M5.Hot Night
<後半/バンドセット>
M6.夏番長
M7.日本の夏からこんにちは ※
M8.湘南バットボーイ ※
M9.GOD’S BREATH ※
M10.あー夏休み
M11.Route 567 ※
なお、プログラム冒頭に前田、春畑2名による弾き語り『青い悲しみの向こうに』をパフォーマンスしているため全12曲パフォーマンス、となります。
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