セール期間:2021年12月6日まで
Native Instruments「CYBER SEASON 2021」セールを実施中! 注目ソフトを特別レビュー
Native Instruments「CYBER SEASON 2021」セールを実施中! 注目ソフトを特別レビュー
2021/11/26
CYBER SEASON 2021 税込特価:6,700円 (通常税込価格:13,400円)
日本、中国、韓国の貴重なメロディ楽器&打楽器の音色や演奏が手に入る!
「SPOTLIGHT COLLECTION: EAST ASIA」は、日本や中国、韓国といった文字通りアジア圏の伝統楽器を収録したソフト音源です。メーカーの担当者いわく、「SPOTLIGHT COLLECTION: EAST ASIA」は同社の2021年のソフトの中ではトップセールスに近いそうで、この手の音源がいかに切望されていたかということがわかります。まずはオーディオのデモを聴いてみてください。
では、音源の中身を見ていきましょう。今回は同社のソフトサンプラー「KONTAKT」を起動してライブラリから「SPOTLIGHT COLLECTION: EAST ASIA」を呼び出します。「Instruments」をクリックすると、画面のように「SPOTLIGHT COLLECTION: EAST ASIA」で使用可能な音色のカテゴリーがフォルダ分けされた状態となっており、アジア圏全体のパーカッションをセットにした「Ensemble」を先頭に、中国、日本、韓国のメロディ楽器を収録した「Melodic〜」、打楽器をセットにした「Percussion〜」が用意されています。そして、このフォルダをクリックすることで、各楽器の詳細にアクセスできるようになっています。例えば「Melodic Japan」には「Hichiriki(篳篥・ひちりき)」「Koto(琴・こと)」「Shakuhachi(尺八・しゃくはち)」「Shamisen(三味線・しゃみせん)」「Sho(笙・しょう)」があり、「Percussion Japan」には「Kakko(鞨鼓・かっこ)」「Kane(鐘・かね)」「Ko-Tsuzumi(小鼓・こつづみ)」「Miya-daiko(宮太鼓)」などが用意されています。
・「Hichiriki(篳篥・ひちりき)」
・「Koto(琴・こと)」
・「Shakuhachi(尺八・しゃくはち)」
・「Shamisen(三味線・しゃみせん)」
・「Sho(笙・しょう)」
・「Kakko(鞨鼓・かっこ)」
・「Kane(鐘・かね)」
・「Ko-Tsuzumi(小鼓・こつづみ)」
・「Miya-daiko(宮太鼓)」
・「O-tsuzumi(大鼓・おおつづみ)」
・「Okedo-daiko(桶胴太鼓・おけどうだいこ)」
・「Shime-daiko(締太鼓・しめだいこ)」
・「Shoko(鉦鼓・しょうこ)」
・「Tsuri-daiko(釣り太鼓・つりだいこ)」
紫色の音程にアサインされている「プロの演奏=パフォーマンス」を聴いてみてください。こちらは「C1」にアサインされている「Utsurogi 1」というフレーズです。
このように、「SPOTLIGHT COLLECTION: EAST ASIA」はそれぞれの音色に適したスケールがデフォルトで設定されています。ただし、「SPOTLIGHT COLLECTION: EAST ASIA」のすごいところはこれだけにとどまりません。なんと、「Edit Scale」をクリックすれば各音色を自分好みのスケールへと自由に変更できるんです。例えば、「Maj Pentatonic」を設定すれば、前述した「ファ」と「シ」も使えるようになりますし、逆に「Iwato(岩戸スケール)」や「Ryuku(琉球スケール)」のような超マニアックなスケールも用意されています。
「SPOTLIGHT COLLECTION: EAST ASIA」では、「Mixer」をクリックするとリバーブを使ったミキシングも行なえます。リバーブタイプには「Room(ルーム)」「Studio(スタジオ)」「Club(クラブ)」「Theatre(シアター)」「Hall(ホール)」の5種類が用意されていて、楽曲や用途に合わせた響きを加えることができます。民族楽器というと、どうしても「素の音」がそのまま収録されていることが多く、そのまま使うことが難しいケースも多いのですが、この高品質なリバーブがあれば様々な状況にマッチさせることができるでしょう。
と、ここまで「SPOTLIGHT COLLECTION: EAST ASIA」について、その特徴をかいつまんで紹介してきましたがいかがでしたか。ここでは全部は紹介しきれませんでしたが、「SPOTLIGHT COLLECTION: EAST ASIA」には日本の楽器以外にも中国や韓国の民族楽器もふんだんに盛り込まれております。アジアンテイストな楽曲を作ってみたい方、YouTubeなどのアジア系BGMに活用したい方など、その使い道はそれぞれだと思いますが、アジア系の楽器がこれほどハイクオリティな形で網羅されているパッケージは他にないといっても過言ではないでしょう。価格も含めて、お勧めのソフト音源です!
CYBER SEASON 2021 税込特価:6,700円 (通常税込価格:13,400円)
ナイロン弦ギターに特化!(200以上の演奏パターンとメロディ用のインストルメントを搭載)
「SESSION GUITARIST – PICKED NYLON」は、同社で人気の「SESSION GUITARIST」シリーズの最新作で、ナイロン弦ギター(クラシックギター)をフィーチャーしたものです。プロの演奏家による多種多彩な演奏パターン(201種類のピッキング&ストラムパターン)を搭載し、パターンを切り替えるだけで手軽にバックトラックを作成したり、オリジナルのメロディーを作成することもできます。また、集音マイクを3つのトーンからチョイスしたり、オケ馴染みを調整するための「BRIGHTNESS」、フレットノイズなどの混ざり具合を設定できる「NOISE」といった、演奏の響きやニュアンスを変更するための機能も用意されています。まずはオーディオのデモからお聴きください。
《Lisa Weinzierlさんが製作したギター》
「SESSION GUITARIST – PICKED NYLON」は、ドイツに工房を構えるギター製作の巨匠 Lisa Weinzierlさんが製作したギターがもとになっています。彼女の作成したギターを、精度の高いスタジオ環境で録音し、完璧なトーンが集音されています。
【演奏パターンを鳴らす方法】
それでは、実際の「SESSION GUITARIST – PICKED NYLON」の使い方です。「SESSION GUITARIST – PICKED NYLON」を起動して「Instruments」をクリックすると、オリジナルのメロディを演奏するための「Picked Nylon(Melody).nki」、またはパターンを演奏するための「Picked Nylon.nki」が選択できます。
ここでは、パターンを演奏するための「Picked Nylon.nki」からダブルクリックしてみます。
すると、画面中央の「C1」、「C#1」、「D1」、「D#1」に演奏パターンが設定されている「Calm Sea」というプリセットが開きます。ちなみに、これらの演奏パターンは下段のキーボードの赤い範囲(C1〜G1)と対応しており、ここであらかじめ演奏パターンを指定してから、任意の音程(水色の鍵盤のエリア)で演奏パターンを鳴らしていくことになります。例えば「C1」を押さえれば、「1 Calm Sea A」というパターンを指定したことになります。
「C1」を選択した後、試しに水色の鍵盤の「C3」のノートを押してみましょう。すると、指1本で演奏パターンが再生されます。なお、画面左上の「Chord」という箇所に、現在再生されている演奏パターンのコード名が表示されます。ちなみに、この「1 Calm Sea A」の場合、どのノート(音程)を押さえても「add2」が加わるコードの演奏パターンになっています。また、Cを押した際は「C(add2)」、Dを押した際は「D(add2)」、Eを押した際は「E(add2)」といった具合に、どのノートを押さえてもメジャーやマイナーなどの切り替えはできない状態になっています。
メジャーやマイナーなどの切り替えに便利な機能が「Auto Chords」です。このスイッチを有効にすることで、いわゆる「ダイアトニックコード」のように、Cを押した際は「C maj」、D=「D mi」、E=「E min」、F=「F maj」、G=「G maj」、A=「A mi」みたいに切り替えできるようになります。しかも画面でも確認できるように、Gbのノートを加えることで「7th」、Abのノートを加えると「9th」といったようにテンション・コードにも対応可能です。
「PATTERN BROWSER」では、プリセット名をクリックするだけで演奏内容をプレビューできる他、フレーズのリズムから任意の演奏パターンをサーチ(検索)することも可能です。
また、プリセットによっては画面のように「ヴォイシング」を変更することもできます。ちょっとロックっぽく「3rd」の音を抜きたい場合は「Vocing 2」にするといいかもしれません。
冒頭にも触れましたが、「SESSION GUITARIST – PICKED NYLON」では演奏の響きやニュアンスを調整するための機能も数多く用意されていて、その調整は「Guitar Settings」から行なえます。まず、画面左上の「MICROPHONES」は集音マイクによる違いを再現するためのもので、「Stage」「Main」「Close」から選択できます。そして、画面左下の「BRIGHTNESS」では丸みを帯びた音にするか、それとも弦を弾いた音をダイレクトに響かせるかの設定が行なえます。「RESONANCE」では共振の具合、「NOISE」ではフレットを擦ったときのフレットノイズの量などをコントロール可能です。特に「BRIGHTNESS」のツマミはこのソフトならではのもので、オケの中でギターの存在感をどのように出していくか、オフィシャルの動画でも公開されていますので、この記事の最後のYouTubeも参考にしてみてください。
さらに、タブを「Effects」に切り替えると、エフェクトの設定やエディットも行えます。「SESSION GUITARIST – PICKED NYLON」ではコラースやフランジャーといった「MODULATION(揺らし系)」が4種類、コンプやEQといった「STUDIO FX」が5種類、リバーブやディレイといった「REVERB & DELAY」が4種類用意されています。
【独自のメロディを作成する方法】
さて、「SESSION GUITARIST – PICKED NYLON」を使ってオリジナルのメロディを作成する方法ですが、方法はとても簡単です。「SESSION GUITARIST – PICKED NYLON」を起動させたら、「Instruments」から「Picked Nylon(Melody).nki」をダブルクリックします。
すると、このような画面が表示されます。メロディ用のインストゥルメンツの場合、「C1」=「Open(オープン)」、「C#1」=「Muted(ミュート)」、「D1」=「Flageolet(フラジオレット)」、「D#1」=「Tremolo(トレモロ)」となっていて、それは画面下段のキーボードの黄色いエリアと対応しています。また、「E1」〜「G1」のキーボードの赤いエリアには、パターンも設定可能です。メロディとパターンを同時に鳴らすことはできませんが、単体のメロディを途中でパターンに切り替えるなどして活用することも可能です。
こちらは「C1」を押してから水色の鍵盤の範囲で自由にメロディを打ち込んでみた状態です。例えば、この状態で途中から「C1」ではなく「D#1」を押して奏法を切り替えれば、メロディの鳴りが伸びのあるオープンからトレモロへと変化します。この辺りは、実際の曲に合わせて色々と試してみるといいと思います。
ということで、2つ目のお勧めソフト音源「SESSION GUITARIST – PICKED NYLON」はいかがでしたでしょうか。オフィシャルのYouTube動画にもありますが、「SESSION GUITARIST – PICKED NYLON」のトラックを複数立ち上げることで、演奏パターンとメロディを組み合わせた、かなり本格的なクラシックギターの世界を生み出すことができるでしょう。また、この「SESSION GUITARIST – PICKED NYLON」はサンバやフラメンコといった南米系の音楽、チル系のゆったりとしたカフェミュージックなどの制作にも一役買ってくれること間違いなしだと思います。
CYBER SEASON 2021 税込特価:3,300円 (通常税込価格:6,600円)
「ウーアーコーラス」に最適なヴォーカル音源。スペシャルなリフのプリセットでも楽しめる!
「GLAZE」は、直感的なインターフェイスでプリセットの演奏やリアルタイムコントロールが行える同社「Play Series」の最新作です。「HIGH-GLOSS VOCAL INSTRUMENT」と題されたこの音源は、文字通り「高い光沢を持つヴォーカル音源」で、ヒップホップやR&B、トラップ系のダンストラックなどに合いそうなボーカルリック(ボーカルフレーズ)、スタックコード(コードを刻むための声素材)、ベースやパッドサウンドを含む148のプリセットが収録されています。では、まずはこの「GLAZE」で作成されたオーディオデモからお聴きください。
こちらが「GLAZE」を起動したところです。デフォルトだと「Ghost In The Machine」というプリセットが立ち上がります。「GLAZE」の特徴は、画面左側の「A」の声と画面右側の「B」の声を同時に鳴らしたり、2つにスプリットして分けて演奏できる点にあります。ちなみに下段のキーボードが黄色に表示されている場合は、AとBの音がミックスされて鳴ることを意味しています。
続いて、収録されているプリセットを見ていきましょう。ご覧のように「GLAZE」には、「Bass」、「FX」、「INIT - Glaze」、「Lead」、「Pad」、「Percussive」、「Pluck」、「Riff & Run」、「Sequenced」という9つのカテゴリーにトータル148のプリセットが用意されています。特に「Lead」と「Pad」のプリセットはふんだんに用意されています。
画面は「Pluck」の中から「Mid Flight」というプリセットを選んでみた状態です。このようにプリセットによっては、「A」の声と「B」の声をスプリットした形で鳴らせるものもあります。ちなみに「A」の声は「水色の鍵盤」、「B」の声は「赤色の鍵盤」にアサインされていて、「A」と「B」の音量は「Balance」のツマミで調整可能です。
また、「A」の声と「B」の声は、波形をクリックしたり「虫眼鏡のアイコン」をクリックすると表示されるブラウザで、自由に変更可能です。ここでセレクトした声を使って、オリジナルのプリセットを作成する手もありです。
「GLAZE」では、画面右上の「SOUND」をクリックすると、シンセの音作りをするように音色のエディットが行えます。「Transpose」や「Tune」といった音程、「Pan」や「Volume」はもちろん、「Reduce」や「Crush」といった音の解像度をわざと落とすツマミに加え、「Filter」、「LFO」、各種エンベロープなども用意されています。
ちなみに、画面右下の「MODULATION」と書かれた「Mod Env」〜「Modwheel」は、任意のものを選択するとモジュレーション可能なツマミだけがピックアップ(モジュレート量を決めるためのスライダーが表示)されるような仕組みになっていて、画面下段に6つ並んでいるマクロコントロールは水色やオレンジなどに点灯するスイッチを選択してから希望のツマミを触ることでアサインが行えます。
「FX」をクリックすると、エフェクトの設定画面が表示されます。「GLAZE」ではEQ以外に6種類のエフェクトが利用でき、歪み系、揺らし系、ディレイやリバーブなど同社のハイクオリティなエフェクトをプルダウンで選択可能です。
「SEQ」をクリックすると、シーケンスの画面が表示されます。16分音符や8分音符といった間隔でピッチを変更すれば、エレクトロっぽい声ネタも簡単に作成できます。なお、「Layer Routing」がデフォルトだと「A+B(AとBの両方の声にシーケンスが適用される)」になっていますが、これを「A」や「B」だけにして、例えばロングトーンの声とシーケンスのフレーズを組み合わせる使い方もお勧めです。
「CYBER SEASON 2021セール」
期間:2021年12月6日まで
Native Instrumentsは250以上の製品とアップデートが半額になる「CYBER SEASON 2021セール」を開催中だ(2021年12月6日まで)。
(セール・オフィシャル概要)
2021年12月6日まで開催されるCYBER SEASON 2021セールでは、250以上のインストゥルメントやエフェクト、ジャンル別拡張音源のExpansionsが半額となるほか、KOMPLETE13のアップデートやアップグレードも最大で39,000円お得になります。このセールではPIANO COLORS、SESSION GUITARIST: PICKED NYLON、LIGHT TRILOGY、ACTION STRINGS 2などの新製品も半額の対象となり、フラッグシップシンセのMASSIVE X、アンプシミュレーター&マルチエフェクターのGUITAR RIG 6 PRO、サンプリングプラットフォームのKONTAKT 6の新規購入とアップデートが半額になるほか、80種類以上のExpansionsの膨大なコレクションも対象となります。
詳しくはこちらをチェック
関連する記事
2023/04/03
2022/07/28
ニュース
2023/12/25
2023/12/20
2023/12/18
インタビュー
2023/03/23
2022/09/15
2022/05/26
2022/01/26
特集/レビュー
2023/04/03
レクチャー
2022/11/15
2022/11/01