大塚 愛自身の誕生日である9月9日に開催
大塚 愛、愛を届け続けた20年を飾るアニバーサリーライブ『祝・日比谷野音100周年 大塚 愛 LOVE IS BORN ~20th Anniversary 2023~』を野音で開催!
大塚 愛、愛を届け続けた20年を飾るアニバーサリーライブ『祝・日比谷野音100周年 大塚 愛 LOVE IS BORN ~20th Anniversary 2023~』を野音で開催!
2023/09/13
Photo by 田中聖太郎
大塚 愛にとって恒例のアニバーサリー&バースデーライブが、今年は『祝・日比谷野音100周年 大塚 愛 LOVE IS BORN ~20th Anniversary 2023~』と銘打たれ、デビュー丸20周年を迎える前日であり、大塚 愛自身の誕生日である9月9日に、大塚 愛が大好きな会場だと公言する東京・日比谷公園大音楽堂(通称:野音)で開催された。
ここ数日の天気予報から無事に開催されるのか不安視されるなか、台風一過の秋空の下、大塚 愛のデビュー20周年を祝福しようと場内は満員のオーディエンスで溢れかえっている。
定刻の17時を少し越えた頃、大塚 愛を支えるバンドメンバーがステージに登場する。バンドマスターの磯貝サイモン(Keyborad/Guitar/Chorus)、藤井謙二(Guitar)、坂本暁良(Drums)、そして、大塚 愛のバンドメンバーとしては初めての出演となる休日課長(Bass)。ちなみに大塚 愛は休日課長の出演が発表された際、自身のX(旧Twitter)に「ずっと好きでした。出会った時から。彼のベースが♡」と休日課長に対する想いをポストしている。
そして、この4名とともに登場したストリングスのカルテットによって、この日のライブがスタートする。ストリングスによって奏でられる優しい音色が夕暮れ時の場内を包み込み、一瞬の静寂のなか、 オープニングナンバーのイントロが流れ出す。20年前に大塚 愛のデビュー曲として世に放たれた「桃ノ花ビラ」だ(デビュー日は2003年9月10日)。
ステージセンターに設けられた階段の上にしゃがんだ状態でポップアップで大塚 愛が登場するとオーディエンスが大きな拍手と歓声で迎え入れる。赤と白のチェックの衣装を着用した大塚 愛は階段上でしゃがんだままの姿で、ファンと自分自身を繋ぐ最初のきっかけとなったデビュー曲を情感たっぷりに歌いあげる。
しゃがんだまま歌唱していたのは、きっと、デビューシングルとなった「桃ノ花ビラ」のジャケット写真で大塚 愛がしゃがんでいた姿を模していたのだろう。
階段を降りた後、オーディエンスを見回しながら笑顔で歌う大塚 愛。
その表情からは「どれほど愛しいと思ったんだろう」「涙が出るくらい大切に想いつづけている」というサビのフレーズを、これまで支えてくれたファンにダイレクトに届けていることが感じられる。1曲目を歌い終えるとステージ中央で10秒以上にわたって深々とお辞儀をする。
「タイムマシーン」「ユメクイ」と立て続けに披露したあと、最初のMCでは、オーディエンスからたくさんの「おめでとう!」と祝福の言葉を投げかけられたことに対して、潤んだ瞳と涙声で「胸がいっぱいだね」と感謝の想いを告げながらも、大塚 愛らしく「もう、この3曲で終わろうか」と笑いを誘うひと言も忘れない。
続けて「フレンジャー」「PEACH」といったアッパーチューンで場内をヒートアップさせたあと、ステージセンターに設けられた階段上で早着替えを行った大塚 愛が、金魚の尾びれを想起させるような濃いピンクのロングスカートで「金魚花火」をしっとりと歌いあげる。
開演時は晴れていた空が、曇り空となって野音のステージを覆うなか披露されたのは「クムリウタ」。「曇り空、泣くな 心は本当は強い」と力強く響く大塚 愛の歌声と野音を覆う空が妙にリンクする。
ステージからバンドメンバーが去り、グランドピアノが運びこまれる。ピアノの前に座ってオーディエンスに対して様々な言葉を投げかけているなか、突如「うわぁぁぁぁ!!!!」と大声を発しのけぞる大塚 愛。「誰?ゲスト?聞いてへんで!」とおののきながらも、ファンだけでなく、苦手な虫からも20周年を祝福されたことに対して「お祝いありがとうございました!」としっかりとお礼は言う大塚 愛。夏と秋が入り混じるこの季節の野音ならではのハプニングが起こったあとは、「天然サウナな感じですけど、ちょっと炙っちゃうぞ」と言って「黒毛和牛上塩タン焼680円」が弾き語りで披露される。
「年を重ねれば重ねるほどに本当にみんなの存在が有難くて、本当に嬉しくて、本当に大切で、すごく支えられています。嘘っぽいけど本当だよ。」という言葉とともに、「maybe I love you」「プラネタリウム」「Re:NAME」が立て続けに届けられる。
バンドマスターの磯貝サイモンが軽快なリズムでピアノを弾きながら「まだまだいけるか日比谷!」とシャウトし、ギターを手にした大塚 愛の「いっちゃいますか!」を合図に「ロケットスニーカー」が披露される。オーディエンスが高く振るサイリウムの光が夕方と夜の狭間でよく映える。
そのままの勢いで「Happy Days」へと突入し、場内もさらにヒートアップしていく。
「まだまだGOできる?みんなのGOを確認しておきたいわ」と投げかけ、大塚 愛が「GO!GO!」とコールアンドレスポンスを促すも、オーディエンスとタイミングが合わずに、やり直す一幕も。そのままレクチャーを続け「いい感じ、いけるやん!よっしゃぁ、いくでー!」の掛け声を合図に「GO」が披露される。前へ進むことへの決意を込めた曲を力強くギターを弾きながら歌う大塚 愛を後押しするように、オーディエンスも大きな声で「GO!GO!」と呼応する。
最終ブロックへの突入を前にいったん座らせたオーディエンスに対して「本当にみんなありがとう。ありがとうが止まらない。」と何度となく感謝の言葉を述べるとともに、「レベルがまたひとつ上がりました!」と誕生日を迎えて年齢をひとつ重ねたことも報告する。
そして、初めてのコラボアルバム「marble」を同日にリリースしたことも伝えるなかで、今までにやったことのないことをやってみようと、川谷絵音、大沢伸一(MONDO GROSSO、RHYME SO)、ミト(クラムボン)、中村正人(DREAMS COME TRUE)、蔦谷好位置、水野良樹(いきものがかり)、長屋晴子(緑黄色社会)といった途轍もなく素晴らしいアーティストの方たちといっしょに作品を作ることができたことへの感謝を述べる。
「ここからとんでもないことになるからね!」とオーディエンスを煽ったあとは、コラボアルバム「marble」に収録されている川谷絵音からの提供曲「マイナーなキス」がライブで初披露される。これまでの楽曲とはひと味違った妖しさを会場中に漂わせる。
「恋フル」ではオーディエンスも大塚 愛に合わせてキュートなフリで踊り、「モアモア」の後半ではかつて大塚 愛のライブには欠かせない存在であった2人が突如ステージに登場する。振付師の南流石とドラァグクイーンのMONDOだ。
「TOKYO散歩」でも南流石とMONDOの小気味良いダンスが楽曲に華やかな色を添える。
「CHU-LIP」のイントロが流れだすと、何故だか他にも誰かが登場しそうな雰囲気が漂うなか、ステージセンターの階段上にモジャモジャ頭に髭面の怪しいおじさんがポップアップで勢いよく飛び出してくる。「CHU-LIP」がリリースされた2007年、ライブや音楽番組で「CHU-LIP」が披露される際、南流石とMONDOとともにステージを彩っていた川井健だ。
「川井健、誰?」という読者のみなさんに伝えておくと、川井健は「CHU-LIP」リリース時のディレクターであり、レコードメーカーであるエイベックスのいち社員だ。
「CHU-LIP」を披露するステージに南流石、MONDO、川井健が揃うというのは、当時を知るファンにとっては胸アツな瞬間だったかもしれない。
ステージ上で踊る大塚 愛、南流石、MONDO、川井健に合わせて、オーディエンスも楽しそうに踊っている。曲の途中で4人はステージを下りて客席の通路をぐるりと回りながら後方のサブステージへと向かっていく。サブステージで後方のオーディエンスのことも存分に楽しませたあとは、再び正面のステージへと戻っていく。
「CHU-LIP」によってこの日最高潮に達したボルテージは、瞬く間に次の曲によって更新された。
ドラムによるマーチングとホーンセクションによるファンファーレが奏でられるなか、大塚 愛とステージ上のメンバーが斜め上に向かって敬礼をしている。その視線の先にはどこかで見たことがあるようなピンクのジャージが吊るされており、ステージに向かって降ろされる。
だが、大塚 愛からの「待て、待て、待て、待て、やり直し!アカン!なかったことにしよ!みんな何も見てなかったよ!」という言葉により、「CHU-LIP」の曲締めからのやり直しとなった。
結局3回トライすることになるのだが、ピンクのジャージを着用した大塚 愛に対して、逆にオーディエンスは大盛り上がりとなり、大熱狂の「さくらんぼ」へと突入した。
念のため伝えておくと、このピンクのジャージはレプリカでも似たデザインのものを用意したわけではなく、約20年前の「さくらんぼ」リリース時に大塚 愛が実際に着用していた本物だ。
ゴールドのテープが舞い上がり、大塚 愛に合わせてオーディンスも大合唱したり、ステージ上も客席も笑顔が溢れている。大塚 愛から「せーの!」と振られたオーディエンスはありったけの声で「もう1回!」と応える。J-POP史のなかでも間違いなくコールアンドレスポンスの金字塔と言える瞬間だ。
そして、曲の終わりを迎える瞬間、オーディエンスに向かってこの日いちばん大きな声で「20年、ありがとう!!!!」とありったけの感謝の想いを叫び、最後はステージ中央での大塚 愛のジャンプで記念すべきライブが締めくくられた。
終演を告げるアナウンスが場内に何度も流れるなか、「Birthday Song」のサビを歌い続けるオーディエンスに対して、再びステージに登場した大塚 愛は「みんな愛してるよ!」と大声で叫び、ステージをあとにした。
アーティストとして二十歳になった大塚 愛がこれからどんなコトやモノを見せてくれるのか期待していよう。
尚、当日のライブの模様を独占生配信していたU-NEXTにおいて、9月23日(土/祝)17時から9月30日(土)23時59分まで見逃し配信も実施されるので、ぜひ、チェックしてみよう!
配信情報
「祝・日比谷野音100周年 大塚 愛 LOVE IS BORN ~20th Anniversary 2023~」
U-NEXT独占見放題ライブ配信!
見逃し配信期間:2023/9/23(土)17:00 ~2023/9/30(土)23:59まで
詳細はこちら:https://t.unext.jp/r/otsukaai
SET LIST
大塚 愛「祝・日比谷野音100周年 大塚 愛 LOVE IS BORN ~20th Anniversary 2023~」
2023.9.9 東京・日比谷公園大音楽堂
01. 桃ノ花ビラ
02. タイムマシーン
03. ユメクイ
04. フレンジャー
05. PEACH
06. 金魚花火
07. クムリウタ
08. 黒毛和牛上塩タン焼680円
09. maybe I love you
10. プラネタリウム
11. Re:NAME
12. ロケットスニーカー
13. Happy Days
14. GO
15. マイナーなキス (川谷絵音より)
16. 恋フル
17. モアモア
18. TOKYO散歩
19. CHU-LIP
20. さくらんぼ
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