構成パターンと各セクションの役割をレクチャー

ナオト・インティライミ「君に逢いたかった」を解説
【ヒット曲から学ぶ曲構成 その3】

ナオト・インティライミ「君に逢いたかった」を解説【ヒット曲から学ぶ曲構成 その3】

2015/09/30



このページでは曲を作るうえでの基礎知識として、構成パターンと各セクションの役割をレクチャーする。ロックやポップスなどの楽曲は、いくつかのセクションによって構成されているのが一般的だが、今回はナオト・インティライミ「君に逢いたかった」を例に構成パターンを解説しよう。


■イントロの代わりに前サビが入るパターン


 イントロなしで歌から始まるパターンだ。多くの場合は、サビのアレンジをシンプルにしたセクション(前サビ)から始まり、そのままAメロに進むか、間奏的なインストのセクションを挟む。以後は、上記で挙げた他の例と同様のパターンになることが多い 。

 用語解説

【前奏/後奏(イントロ/アウトロ)】

前奏は曲の“ツカミ”に相当する部分で、凝った展開にして注意を引くものや素直にAメロへとつないでいくパターンがある。後奏は曲の締めに当たる部分で、最後にキメなどを用いて完結させる以外に、大サビを繰り返してフェードアウトさせるのも定番だ。


【Aメロ】

曲の導入部となるセクション。イントロの後、最初に耳にする部分なのでキャッチーな要素を入れつつも、この後のサビへ向かう展開を考えて控えめにするのがポイントだ。低めの音域でシンプルなフレーズを歌い、伴奏もシンプルなことが多い。


【Bメロ】

Aメロとサビの橋渡しをするためのセクション。サビに向かって盛り上げていくパターンと、テンションを一度下げて、サビとのギャップを大きくすることで盛り上がりを強調するパターンがある。なお、このセクションを持たない曲もある。


【サビ】

曲の一番の山場となるセクション。盛り上げるためにメロディの音域が高くなり、伴奏のアレンジも華やかになる。また、曲のテーマになるような歌詞が盛り込まれたり、出だしの部分で曲のタイトルを反復して印象付けるようなパターンも多い。


【間奏/ソロ】

間奏には1コーラス目と2コーラス目をつなぐ4小節程度の簡単なものや、2コーラス目以降のCメロと大サビをつなぐための8〜16小節くらいの長めのものがある。後者は、ギターソロなどの楽器パートを目立たせるためのセクションとしても用いられる。


【Cメロ/大サビ】

Cメロはそれまでの曲の流れとは異なる展開をするセクションで、サビとは違う形で曲を盛り上げたり、逆に控えめにして曲にメリハリを付けるパターンがある。大サビは最後にもう一度登場するサビのことで、1&2コーラス目のサビを反復することが多い。

 

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