ダウンロード販売は12月3日の23時より開始予定
ヤマハ、Steinberg「Cubase Pro 8.5」と「Cubase Artist 8.5」を発表
ヤマハ、Steinberg「Cubase Pro 8.5」と「Cubase Artist 8.5」を発表
2015/12/03

ヤマハからSteinberg「Cubase Pro 8.5」と「Cubase Artist 8.5」が発表された(ダウンロード販売は12月3日の23時より開始予定)。今回のバージョン8.5では、新機能として「VST Transit」、ソフトシンセ「Retrologue2」の搭載、「ワークフローの強化」、「コードパッドの進化」が大きなトピックとなっている。ここでは、順を追ってその概要をご紹介しよう!
■VST Transit
別の地域にいる様々な人と曲を作る「コライト」という作曲方式を実現するための機能で、プロジェクト内のデータをクラウド上にアップロードし、他のユーザーと共有できる。

VST Transitのログイン画面

上記ログインウインドウからmySteinbergアカウントにログインし、プロジェクトのデータをアップロード。そのプロジェクトに他のユーザーを招待し、SYNC PROJECTボタンを押すことでお互いのデータを共有できるという
【VST Transit共有できるデータ】
・Audio Track
・MIDI Track
・MIDI Inserts (Steinberg Only)
・VST3 Effects Plugins(Steinberg Only)
・VST3 Instruments(Steinberg Only)
・Instruments Track(Steinberg Only)
・Tempo
・Markers
■ソフトシンセ「Retrologue2」の搭載
「Cubase 7」シリーズから実装されたソフトシンセ「Retrologue」がバージョン2となった。オシレーターが2基から3基に増設され、HALion5と同等のアルペジエイターが移植。さらに、エフェクトスロットも1基から3基に増えている。

「Retrologue2」はGUIがタブによる3ページ構造(サウンドメイク、アルペジエイター、FX)となっている

■ワークフローの強化
▼トランスポートパネルからパンチイン/アウトの設定範囲ができるようになった
トランスポートパネルのデザインが変更され、パンチイン/アウトの設定範囲をロケーターのループ範囲とは別に設定可能となった。ループ範囲を指定した状態で、パンチイン/アウトを行なった際に、以前のようにループ内全体を差し替える事が無くなり、
目的の部分だけを素早く差し替えられるようになっている。

ループ範囲とは別に設定されたパンチイン/アウトの設定範囲。トランスポートパネルに追加されたボタンから範囲を設定する
▼オーディオトラック作成時に出力先が設定できるようになった
これまでのバージョンではオーディオの出力先をトラック作成した後に行なわなくてはならなかったが、本バージョンではトラック作成ウインドウに出力先を選択する項目が追加された。

新たなトラック作成ウインドウ。オーディオ出力先設定の項目が追加されている
▼MIDIの入力や編集方法がよりフレキシブルに
ペンシルツールでMIDIノートを入力する時に、クリックボタンを押したままマウスを上下にドラッグすることでベロシティが変更できるようになった。

ペンシルツールでMIDIノート入力の際にクリックボタンを押したままドラックすることでベロシティも設定可能。変更中はノートの上にベロシティ数値が表示される

上記の操作中にAltボタンを押しながらマウスを上下にドラッグすると、ピッチを変更することも可能だ
■エンハンスドコードパッド
新しくなったコードパッドのメニューに「セクション」という新しい項目が追加され、コードのボイシングを今まで以上に細かく設定できるようになった。

例えば、左手でルートのC、右手でEとGなど、和音の構成音でカブリがない状態でコードパッドを利用することができる。ハウスミュージックなどで利用する際に便利な機能といえるだろう
■プロファイルマネージャー機能(Cubase Pro 8.5のみ)
Cubaseのあらゆる環境設定を保存できる機能。このデータを持ち歩くことで自分のPC以外のCubaseでも瞬時に自分のセッティングを呼び出すことが可能

プロファイルマネージャー画面。プロファイルを持ち歩くことで、普段とは違うマシンでも、ストレスなく作業がおこなえる
関連する記事
ニュース
2023/12/25
2023/12/20
2023/12/18
インタビュー
2023/03/23
2022/09/15
2022/05/26
2022/01/26
特集/レビュー
2023/04/03
レクチャー
2022/11/15
2022/11/01