本日、JVCケンウッド・ビクターエンタテインメントが渋谷区神宮前・ビクタースタジオにて新製品発表会を開催し、JVC「HA-MX-100-Z」を発表した。

「HA-MX-100-Z」はビクタースタジオが初めてプロデュースしたモデルとして新登場した、ハイレゾ対応のスタジオモニターヘッドホン。JVCケンウッドと共同開発した「HA-MX10-B」（2011年発売）の基本的な部分を継承しながらも、音楽作りの環境の変化に対応するために開発されたモデルだ。

価格は￥22,960（税抜）で、同社が運営するハイレゾ配信サイト「ビクタースタジオ HD MUSIC」で販売されるとのこと。

ビクタースタジオ長の秋元センター長は、「HA-MX-100-Z」について“ 前モデルのクオリティーは今でも非常に高い。そこで、このモデルをベースにハイレゾへ音源への対応を中心にしたさらなる音質の向上、ヘッドバンドやイヤーパッドの強化、使い勝手の向上、大量のヘッドホンを一度に導入する際の負担に配慮した価格設定を目指しました。プロデュース・バイ・ビクタースタジオの意味は、ビクタースタジオが自信を持ってお届けできる製品だということです。” と狙いを説明。

音質面では「ハイレゾ音源の持つ豊かな高域の表現力」、「広域の情報量に負けない安定感のある中低域の表現力」、「高い解像力と忠実な再現力」を実現するために、モニタードライバーユニットの進化、サウンドディフューザーの最適化、新開発デュアル・クリアバスポート構造が採用されている。

音質を決定づける上で最も大きな影響があるドライバーユニットには、日本製高純度CCAW（銅被覆アルミ導線）ボイスコイルと、製造時の機械的な歪を低減させるために熱処理を施した低歪磁気回路を採用。さらに、ユニットを保護するとともに高域の再生周波数を広げるためにサウンドディフューザーを改良。中心孔を最適化することで高域再生周波数は40,000Hzまで拡大。また、新たに開発された「デュアル・クリアバスポート構造」によって、振動板の前室と後室の両方の背圧を最適化することで入力信号に対する振動板の忠実な動きを実現した。

なお、製品の開発はJVCケンウッドが担当。ビクタースタジオからの要望を受け、商品企画、デザイン、コスト、試作品の制作などを提案。これに対する評価と改善要望点などをJVCケンウッドに戻すというサイクルの繰り返しによって今回の製品は作り上げられたという。ちなみに、この製品はビクタースタジオでも導入し、今後、楽曲の制作時に使用されるそうだ。

秋元氏は “ビクタースタジオは音源をマスタークオリティーで配信するハイレゾ配信サイトHDミュージックを既に運営しています。今回、ハイレゾ対応スタジオモニターヘッドホン「HA-MX100-Z」を発売したことによって、音楽の制作現場の音をリスナーも共有できるようになりました” とコメントし、発表会の最後を締めくくった。