今回のレコーディングでもウクレレはGストリングのものを使っています。

──アルバムを作るにあたって、最初から収録曲の内容を細かく想定する方なのですか？

平井：そうですね。だいたいこんな曲を入れたいなというイメージはあります。そこに曲を当てはめていくという感じです。

──なるほど。では、8曲目の「Stay」はどのようなコンセプトで生まれた曲なのでしょうか？

平井：僕はサーフロックがすごい好きで、ちょっとトリッキーな曲も入れたいなと思っていたんです。あと、女性を口説く時って恥ずかしいけど、英語だと言えちゃうみたいなことあるじゃないですか。だから、この曲では“今夜も一緒にいてよ”って、なかなか日本語だといいづらいことを英語の力を借りて。そんな可愛い曲です。

──「Everything is Music」に関してはいかがですか？

平井：この曲は、セッションしていく中で生まれた曲で。そんなに苦労はしなかった曲ですね。シンプルに“音楽っていいよね”って曲がやりたくて。グルーヴにはこだわって、みんなでクラップとかを録ったりもしました。

──最後の10曲目「Stay by My Side」に関してはいかがですか。個人的にはすごく優しい感じの雰囲気の曲だと思いましたが。

平井：これは、もともとはアコギと僕の声だけで勝負したいなと思って作り始めた曲なんです。でも、実際に曲を作っていると“あぁ、ここにベース入れたいな、ここリズム入れたいな”とか、色んな音を入れたくなっちゃうんですよね。ただし、音数が多いと伝わるメッセージの量が狭まってしまうということも最近わかっていて。だから音数を我慢して作った曲ですね。自然に耳に入ってくる音像になっていると思います。

──なるほど。では、続いてレコーディングについてお聞きします。基本的にはセッションして、そのままレコーディングに入る感じなのでしょうか？

平井：いえ、今回のアルバムのために3回くらいスタジオに入ってオケ作りをして。その後に、でかいスタジオでまずはバンドの音だけを録音して。さらに別日にプラスアルファで歌を録る日がありました。その時は、録りこぼしたパートなんかも録ったりもして。そういうのは臨機応変にやっていきます。

──平井さんは、レコーディングではエレキも使用されていますよね？

平井：そうですね。エレキはフェンダーのストラトです。ヴィンテージっぽい音がします。何年製かはわかりませんけど（笑）。

──レコーディングではウクレレも使われますよね？

平井：はい。ずっと、Gストリングというハワイのメーカーのものを使っています。最近はLAに移ったのかな。

──事前に読ませて頂いた資料によると、“何百万もするウクレレを電車に忘れて来たことがある”と書かれていましたけど。

平井：そうそう、そんなこと2〜3回ありますよ。

──そのウクレレですか？

平井：そうです（笑）。

──それは、いつくらいに買われたウクレレなんですか？

平井：実は10年弱くらい前に提供して頂いたんですよ。それをずっと使わせてもらってます。

──そのGストリングのウクレレのどこが気に入っているのですか？

平井：僕が使っているのはテナーサイズのウクレレなんですけど、一般的なテナーよりも優しい感じで、かつサスティンもあって。その絶妙なバランスが気に入っていますね。言葉で言うと難しいんですけどね。あと、ギターもそうなんですが、抱えて弾いたときに“音と身体の一体感”“おなかに響いてくる感じ”が自分にあってますね。

──ウクレレを録るときは、マイクは2本くらい立てているのですか？

平井：3本立てることもあるんですけど、基本的にはネックとホールの2本ですね。