Die(DIR EN GREY)と樫山 圭(MOON CHILD)によるユニット
DECAYS『Baby who wanders』インタビュー
DECAYS『Baby who wanders』インタビュー
2016/12/31
Die:全体的に言えることなのですが、バイオリンの置く位置ですね。
樫山:大変やったね。
Die:最初はアレンジも曲自体も賑やかになるかな、と単純に甘く見ていた部分があって。いざ聴いてみると、すべてバイオリンの楽曲になってしまっていて。
──ギターの音が埋もれてしまう可能性がありますよね。
Die:そうなんです。一番生き生きしている音なんで。
樫山:音域的にはギターのさらに上で、ボーカルも食って。
Die:そうそう。なので、バイオリンにエフェクトを掛けたりだとか。
──確かにリバーブが掛かっていたりと多彩なサウンドメイクをされていますね。
Die:曲によってだいぶ閉じ込め方が違うので。パンニングも変えたり。
樫山:大体「じゃあ今回のアルバムでバイオリンを使いましょう」ってなったら1〜2曲でしょ。それだと負けな気もするしな、と。
Die:いかに生かしつつ、曲の中で競争させるかという。そしてバイオリンという楽器を新たな楽器として魅せたかったので、一曲一曲悩みながらミックス作業をしました。
──すべての楽器がそれぞれはっきりと主張している印象を受けました。
樫山:Dieくんや中の縦ラインをまず抜いてもらったよね。歌モノなので、そこに何もこないようにした分離感というか。それと「ギターは振り切れ!」って(笑)。今回マスタリングは、Tom Coyne (STERLING SOUND)という人に手掛けてもらったんですけど、ガチで振り切ってきたもんね。
──Ne-Yo、Beyonce、Kanye West、Prodigyなど数多くの楽曲を手掛けた方だそうですね。
樫山:そうなんです。実は彼がなぜか2パターン作ってきてくれて。
Die:大御所の方なので、本当は別料金掛かるんですけどね(笑)。
樫山:「悩むやん!」って。
Die:うれしい悩みでした。
樫山:バッと完全に振り切ったものと、ちょっとロック寄りに仕上げてたのとがありました。やっぱり振り切った方がDECAYSらしい、オシャレなディスコ感が出ていて、そっちを選びましたけど。
Die:ホンマに彼には大きな仕事をしてもらいました。
──それでは最後に、改めて本作の聴きどころを含めてファンの方へのメッセージをお願いします。
樫山:今作は、DECAYSをスタートして1年半ぐらい経つんですけど、さまよいながら進んできて、まぁ集大成なところもあるんです。今回のアルバムはアー写を含めて、今のDECAYSがわかるんじゃないかと思うので聴き込んでもらえるとうれしいです。それとDie君の歌もかなりクオリティがアップして、ギターとのマッチングも上手く出来ているし。色々な部分を楽しんでもらえればと思います。
Die:樫山さんとDECAYSを始めて、漠然と描いていたイメージがあったにせよ、メンバーが変わることによって方向性も変わってきたわけです。そして、4月に中とAyasaが加入して、今のDECAYSが見えてきて。そこにどうやって突き進んでいくかを試行錯誤して出来上がったのが今回のアルバムで、樫山さんと描いていた理想に持って行けたという自信があります。まぁ音源が出た以上、しっかりとライブでもそれ以上のクオリティを見せていかないとなと。また、ライブになると見え方も変化してくると思うので、その辺りも楽しみにしていてください!
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