──全体のテーマとして “人とのつながり”というのは？

Takumi：前回のミニアルバム『おひとりさま』を制作した時から次はこのテーマと決めていたんです。 “ひとりぼっち” から “つながる” という流れを作りたくて。

──その思いに「NARUTO」の世界観を合わせていった感じですか？

Takumi：はい、漠然としたテーマから歌詞を起こそうとしていた時にタイアップのお話を頂いて。 “「NARUTO」だったらこのテーマにハマるな” と、「NARUTO」のイメージを入れながら広げていきました。

── EPの中で、各収録曲はどんな役割を果たしているのでしょうか？

Takumi：家族や友達、恋人、仕事など、6曲それぞれでいろいろな “つながり” を描きました。例えば「僕の言葉で」では “リスナーとのつながり” ということで、僕らの音楽を聴いてくれる人に対して初めてストレートに呼びかける歌になっています。また、「アナタキミ」や「ナンカイ」は “恋愛におけるつながり” ということで女性に向けて書きました。
 

──「どうして」については？

Takumi：この曲は大切な人を守りたいのに、守ろうとすることで他の人にとって大切な人を傷つけてしまうというジレンマを歌っています。誰も傷つけたくはないのに結果として誰かが被害を被って、そんな切なさに“どうして？” って。

──ラストの「isogi」はどうでしょうか？

Takumi：この曲だけは他の曲と少し違っていて、他人とではなく、 “自分とのつながり” がテーマです。過去の自分が今の自分へ、現在の自分が未来の自分へというようにそれぞれの時間軸における自分に対して語りかけています。
 

──前作と比べて、ロマンチックなメロディが目立つように思いますが、歌い方についてはどんなことを意識されましたか？

みっけ：前作との変化はあまり意識しなかったですね。何か新しいチャレンジというよりは、いつものように全力で歌いました（笑）。

Takumi：でも、今回はみっけが一番変化したように思う。

みっけ：ホンマ？

Takumi：彼女は常に全力でやってくれるんですが、最近、歌心がどんどん付いきて。

──成長著しいということですね。3人の声の違いもハッキリと分かるように感じました。

Takumi：あぁ、確かにそうかもしれないですね。

平成のまお：以前は曲に合わせて歌い方を変えようとすることもあったんですが、最近、3人それぞれが自然に歌って役割分担すればそれだけで幅広い表現ができることに気付いたんです。だから伸び伸びと “自分の歌” を歌っています。

Takumi：昔はデモを全部僕が歌っていて、その雰囲気を二人が再現しようとしてくれていたんですよ。そうしたら僕が高音を無理して歌った感じも再現されて（笑）。

平成のまお：そうそう（笑）。

Takumi：それに今回、メロディの作り方も “振り切った” 感があるように思います。これまでは一人でも3パート全部を歌えるような音域設定をしていたので、僕が歌うパートが結構高くなることが多かったんです。でも、今作は僕が低いところも歌いつつ、まおとみっけには高いところをお願いして。そういうところでもそれぞれの声のキャラクターが立って聴こえる要因になっているのではないかと思いますね。

──なるほど。一方で、ボーカルに噛みつくような激しいギターも印象的でした。

タイキロイド：ソウデウネ、コンカイハ、ゴリゴリニ、セメテイキマシタ。

──レコーディングではどんなことを意識されましたか？

タイキロイド：モウトニカク “カッコヨク！ カッコヨク！” トイウコトダケデス。アト、コンカイハ、ボクモコーラスデ、ゼンキョクニサンカシテイルノデ、ソコモキイテイタダキタイデスネ。

──そうだったんですね。コーラスはどの曲がお気に入りですか？

タイキロイド：「ナンカイ」デス。 “オーライ！” ッテサケブトコロガアッテ、ソコガキモチヨカッタデス。