ボーカル京にも明かしていない楽曲の秘密が明らかに!
sukekiyo 匠『ADORATIO』インタビュー
sukekiyo 匠『ADORATIO』インタビュー
2017/06/20
──それでは、レコーディングでの使用機材についてもお聞きしますが、まずギターは何を?
匠:メインはPRSのMcCartyとCustom24ですね。あとはESPからライブ用に借りたE-ⅡAlRROWも使いました。ピックアップはEMGなんですけど、ボディの鳴りも良くて。あとはアーミングしたい時とかに(笑)。
──アコギは?
匠:いつも色々と試しているんですけど、今回はプログレッシブな感じの音にしたかったので、UTAさんの持っているTaylorを使いました。個人的にパキッとした音が出る印象なので。ライブではピエゾで拾った音をエフェクターをかまして出しているので決めているんですけど、レコーディングで生録りする音は今も色々と研究をしていて。以前の作品でも色々レンタルでかき集めたりして試行錯誤しています。
──「黝いヒステリア」でフラメンコギターのような音が聴こえたのですが?
匠:あれは僕が弾いているんですけど、Godinのエレガットをラインで録っているんですよ。今時使うなんて珍しいから面白いかなと(笑)。あぁいう感じ好きなんですよ。
──先ほどのお話にも出たKemperは使われたのですか?
匠:ちょっとしか使っていないです。というのも、プリプロテイクが良かったらそのまま使ったりもするので。上モノとか飛び道具的な要素だけで。ちなみにBogner Ecstasyをプロファイルしています。
──エフェクターは何を?
匠:今回はCryBabyとIbanezのDemonという2つのワウを使いました。CryBabyはもともと使っていて、癖は自分の中で分かっていたんです。でも、新しいのを試してみたくて。それでDemonを購入しました。これは踏んだ瞬間にワウがかかるんですよ。これまでのsukekiyoのライブではオートワウだったんでけど、この先はDemonの使用を考えています。
──キーボードに関しては?
匠:鍵盤は本当に色々使っていて。生ピアノを録ったり、あえてプラグインを使ったり。プラグインもハードのシンセサイザーを混ぜて使うんです。デモの段階ではプラグインだけなんですけど、他の人と同じになるのが嫌なので最終的にハード音源を混ぜたり、差し替えたりします。本当に色々使ったんですけど、中にはコルグのmonotronみたいな小さいシンセも使ったり、ちょっと古いTRINITYのTRラックも混ぜたり。音源に関してはローランドのINTEGRA 7とか。これはローランドの歴代音源がほぼ全部入っているんで気がつけば登場します。
──ご自宅の制作環境についても教えてください。
匠:自宅では基本的にDigital Perfomerが作曲ツールとして好きなので使っています。sukekiyoではみんながProToolsなんですけど、Digital Perfomerの方が自分の考えを形にしやすいので(笑)。だから時には二度手間なんですけどパーツだけとかMIDIを細かくエディットする時とかはDigital Perfomerを使っています。ギターは先ほどお話ししたPRSの他にも色々あり過ぎて覚えていないです。鍵盤は電子ピアノを置いてます。ローランドの88鍵でウェイトも結構あるものとYAMAHAの64鍵の2つがメインです。
──スピーカーやヘッドホンなどは?
匠:スピーカーはYAMAHAのHSシリーズですね。これまで色々と試していたんですけど、単純にクセのないフラットな音がやっぱり好きで。作曲というより、家でギターをラインで録る時にちゃんとした音を知りたいというか。昔、スタジオでレコーディングしてた時、いつも10Mで確認していたのであの感じが耳に染みついているんです。要は判断基準ですね。なのでヘッドホンも昔の名残でスタジオにあるSONYのMDR-CD900STを使っています(笑)。ちなみに、ライブではシュアの424というイヤモニを現状使ってます。
──今後取り入れたい機材などはありますか?
匠:うーん、常に色々探してはいます。そういえば、他の取材でLine6のSpider Vを触らせてもらったんですけど、モデリングやワイヤレスなどまさにオールインワンのモデルで。至れり尽くせりでした。何かしらで取り入れたいなとは考えています。もちろん、古いものに対しても興味はあるんですよ。古いローズのエレピとか。ついつい楽器屋やスタジオで「本物は良いな」なんて(笑)。やはり古いものと新しいものの共存というのが理想ですね。
──それでは、最後に改めて今作の聴きどころとファンに向けてメッセージをお願いします。
匠:本当に情報の多い作品で、sukekiyoとしてはみんな苦しんで作ったというところがあって。やっぱり、去年の調布公演が一区切りと位置付けていて、新しい未来を切り開こうとしているんです。結構恐れずに挑戦したので、今sukekiyoに吹いている風みたいなものを感じられると思います。もちろんメンバーは色々な思いがあると思いますが、僕は僕でその中にsukekiyoのエバーグリーンを提示したので、探してみてください。そして “今だから分かる時の流れを表したもの” として受け取ってもらえたらうれしいです。
関連する記事
2020/12/04
2019/04/24
2019/02/19
2018/11/12
ニュース
2023/12/25
2023/12/20
2023/12/18
インタビュー
2023/03/23
2022/09/15
2022/05/26
2022/01/26
特集/レビュー
2023/04/03
レクチャー
2022/11/15
2022/11/01