タイトルに込められた想いは、あなたが確かめてください。
OKAMOTO'S『NO MORE MUSIC』インタビュー
OKAMOTO'S『NO MORE MUSIC』インタビュー
2017/08/02
──レイジさんは、この曲を初めて聴いた時の印象はいかがでしたか?
レイジ:今ショウが話していましたが、この曲を作る要素となったものが2〜3曲あって、全部好きでした。だから、それぞれを個別に1曲ずつとして完成させたかったという気持ちもあったけど、最終的にすごくいいところに落ち着いたというか。あれだけ好きだった曲たちが、こういう形になって良かったなと。あと、今インタビュー中に思ったんですけど、こういった「曲ができる前の断片」をファンの方に聴いてもらっても面白いかもしれないですね。
──曲が生まれるまさにドキュメンタリーですね。
レイジ:特典などで、説明も付けてあげたりしても面白いかも。
──レイジさんは、この曲ではドラムは何を使われたのですか?
レイジ:ロジャースの68年のセットです。コウキ同様ライヴで使っているものです。
──では、ハマさんもライヴで使っているベースを使われたのですか?
ハマ:いえ、実はこの曲だけ特殊で、「デデデッデッデデ」というフレーズに合いそうな楽器を探していたら、たまたまタイミング良くフェンダーに探しているものがあって。そこで気に入ったジャズベースを1つ購入しました。レコーディングではそれを使用しています。
──今までのベースではなく、そのジャズベースを使いたかった理由をもう少し具体的に教えていただけますか?
ハマ:自分の中でフレーズのイメージが割と固まっていて。その音像に近しいものを選びたかったんです。どちらかというと普段使っているベースはもう少しマッドというか、やる気のない音で。それよりも元気な感じの音が欲しかったんです。ジャズベースには、平たく言うと強く弾いた時によりいい音がするものと、強く弾いた分だけ音がしなくなるものがあって。今回は前者のタイプが欲しかったんです。たまたまそういうベースに今年出会えた。
──そうだったんですか。では、歌詞についてショウさんにお聞きします。やはり、この「90'S TOKYO BOYS」はショウさん自身の90年代を綴っているのでしょうか?
ショウ:「NEKO」もそうですが、自分にとってあまりに当たり前のことを歌詞にすると意外と面白くて。そういう歌を今回のアルバムにはたくさん入れたいなと思っていました。なので、なるべく自分のノスタルジックな部分に触れるような情景を考えて。ただ、OKAMOTO'Sはみんな中学生から一緒なので、小学生くらいのことを書かないとノスタルジックにならないというか。この「90'S TOKYO BOYS」も小学生くらいの時期を想定しています。ただ、“公園でみんなでゲームボーイをして遊んでました”っていう歌詞だと、あまりにも色物的になってしまうので。そこまで景色を限定しないで書くことを意識しました。
──5曲目の「Cold Summer」でも、ショウさんのニューヨークでの幼少期が描かれていますよね。歌詞と曲のどちらから作られたのですか?
ショウ:これはレイジがくれたアイディアが元になっています。別のアーティストの曲でしたが、何曲かイメージをもらって。それを聴いてから俺が曲をまとめて、歌詞を付けていきました。もともと夏にアルバムをリリースすることは決まっていたので、クールなものにしたくて。「Cold Summer」という単語のアイディアを元に歌詞を考えながら、この口笛をどこで吹いているんだろうって。そんなことを思ってニューヨーク時代まで遡っていったら歌詞がスルスルと出てきました。曲に関しては、途中でガラッと印象が変わる構成や、アウトロなんかをレイジが担当しています。
──歌詞に出てくる“サイモンくん”というのは実在する人物なのですか?
ショウ:はい。サイモンは俺のことをいじめていたやつで(笑)。同じ歳なんですけど、黒人で背がすごく高くて。
──いじめられてたんですか?
ショウ:俺はハーフなのですが、あまり幼少期にいじめられた記憶がなかったんです。でも、たまたま実家に帰った時に、母親に「あんた昔すごくいじめられてたわよ」と言われて。「マジで!」と答えたくらい記憶から抜けていた部分でしたが、逆にそれを入れても面白いかなと思いました。
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