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ユナイト「ジュピタ」インタビュー
ユナイト「ジュピタ」インタビュー
2016/06/02
この曲は『タイムリープ』で感じたことを歌詞に書いていて。
椎名未緒(ギター)
──未緒さんによる「アンハッピータイムリーパー」の曲作りについても教えてください。
未緒:俺はもともと曲を作る時は、歌詞から作ることはなくてまずメロディからです。パートはサビから作りました。まず、1曲しか出せないという前提があったので良い曲を作ろうという考えのもと、良い曲になりそうなコードだったりメロディを固めてから発展させようかなと。その時にサビ後のブリッジ部分も思いついて。さらにAメロ、Bメロの順番で進めました。それから曲の頭部分をどうしようかなと考えて、サビの先頭を削って。 “じゃあイントロにつながる冒頭部分をどうするかな。じゃあ歌始まりにしよう” といったように作って、消して、動かしてという作業を繰り返しました。この流れは他の曲を作る時も結構しますね。いらなくなったセクションを他の曲に持って行ったりとか。例えば「Meaning」(アルバム『MEANiNG』収録曲)も他の曲からごっそり持ってきたアイディアを加えて完成させています。
──歌詞はいつ頃書かれたのでしょうか?
未緒:昨年12月に「タイムリープ -PAST&FUTURE-」という主催イベントを開催した頃です。このイベントは、メンバー5人それぞれがユナイト結成前に所属していたバンドを復活させるというライヴで、それを経て思ったことや感じたことを書きましたね。結構ポジティブシンキングで書きました。
──未緒さんは実体験をもとにした歌詞を書くことが多いのですか?
未緒:基本的にはあまりしないです。実体験を書く時はストーリー調ではなく、どちらかというと説明をしている内容が多いかな。俺、歌詞の内容で誤解されたくないんですよ。聴き手に委ねるスタイルってあるじゃないですか? 聴く人が色々な解釈をすることを良しとしていて、余白を多く取っておくというか。LiNさんはそっちのタイプなんです。そうすると人それぞれの感想が出てくるんですけど、俺はちゃんと正確に伝わって欲しい(笑)。だから “これ書いておかないとここで書いてることと辻褄が合わなくなっちゃうな” って修正した挙句、文字が足りなくなって、歌詞カードと実際に歌唱する言葉が異なったりするんです。
──大変な作業ですね。
未緒:ファンの子に “この曲ってこういう意味なんですよね?” って聞かれたりするんですけど、その度に “いや違うよ” っていうのも難しくて。“伝わっていないということは俺の力量不足なんじゃないか? じゃあもっと細かくわかりやすく書かないと!” と思ってしまって。なので歌詞には遊びの要素はあまり入れないです。
──未緒さんとLiNさんは対照的なのですね。
未緒:そこがユナイトの良さなんです。俺が聴き手の立場で読んでいて一番楽しい歌詞を書いてくるのはLiNさんなんですよ。謎解き要素があって面白いじゃないですか。まぁ実際解けない謎ばかりなんですけど。
莎奈:たまに本人も鍵を忘れている時がありますよね。“あれ? これなんだっけ?” って。
LiN:未緒さんがしっかりとした文章を書く人だから、俺が解読するのが難しい歌詞を書くことができるんだと思います。適材適所というか。それに、俺が本当に伝えたいことがある時はちゃんとどこかで言うので、それでOKかなって。
椎名未緒がライヴでメインとして使用しているカスタムモデルESP「HELIOS」
──この曲では何のギターを使われたのですか?
未緒:おそらくPRS「CE」かな。曲作りの時にはこのギターしか触らないです。ユナスタで作る時はここに置いてあるものを弾いたりしますが、自宅では必ずPRS「CE」。理由は、テンションコードをクランチでかませて弾くと何でも良く聴こえるんですよ。それで自分に対して “この曲良いぞ、カッコイイぞ!” って鼓舞させるという。それが「CE」を使っている一番の決め手ですね。
──莎奈さんは曲を聴いた時、どのような印象を受けましたか?
莎奈:イントロのコードチェンジする部分を聴いた時 “こういうやり方があったか” って。やり過ぎないアクセントが未緒さんっぽいなと感じました。それに新鮮な曲を聴けるというか。 “あぁ、やられたわ” って。
──誰が一番良い曲を作ってくるか競ったりするものなのですか?
未緒:あります。他のメンバーが自分の引き出しにない曲を作ってきた時は “悔しい!” って思いますね。
莎奈:僕も勝ちたいって思いますけど、結局 “あぁ未緒さん良い曲作ってきたな、悔しい!” ってなることばかりです。
──LiNさんは聴いてみていかがでした?
LiN:表題曲っぽくて明るい曲だと思いました。割とライトというか、ビートが元気なんです。自分以外のメンバーの曲に言えることなんですが、曲の全貌を知るのがギター録りをする当日というパターンが多くて。アンハッピータイムリーパー」もフルバージョンのデモを聴くことなく、ギター録りをしたんです。楽曲のパラデータをDTMに入れて聴きながら録音するという。音録りが全部出来上がって確認する時に初めてフル尺を聴いて “良い曲だな” と。2番のAメロ部分の “いっそ全部無かった事にしよって” でブレイクをするんですけど、そこのアレンジが俺の中で椎名未緒節が効いていて、キャンゼル時代から受け継がれているなって。そこで、俺が好きだったキャンゼルのギタリストと一緒にバンドをやれている喜びを気付くんです。普段、切羽詰まっていると忘れがちになるんですけど、こうやって未緒さんの曲でギターを弾くことによって、 “あぁ本当に未緒さんと一緒にバンドをやれているんだ。俺もやっぱりタイムリープしているのかな” って。
ハク:俺はベースについてなんですけど、サビのフレーズがスゴかったんですよ。未緒さんから “メチャメチャにしてみた” って言われて “どれどれ?” って聴いてみたら本当に複雑で。正直 “これ弾けるかな?” って思ったんです。それで未緒さんから “難しかったら変えても良いよ” って言われたんですけど、自分の中で “いや、ダメだ!” って言い聞かせて、作曲者の想像を超えるものを表現しようと。今の自分じゃできないようなフレーズだったんですけど、レコーディングで弾いたらライヴでもやらなければいけないので。この話は莎奈さんともしたんですよ(笑)。
莎奈:そうなんです。自分の力量を超えたことでも絶対にやらないといけない!(笑)。
ハク:なのでこの曲は挑戦というか背伸びをしたので、実はライヴ前に困ったりしました。でも一番頑張った曲です。あと、ユナイトで一番ベースが難しい曲でしょうね。
結:俺が感じたのは、さっきも話に出た「タイムリープ」というイベントで感じたことを歌詞にして、その曲を5周年記念シングルに持ってきたというところが “さすがリーダーだな” と。俺もLiN君と同じ印象で表題曲になってもおかしくないようなものだし、スゴい爽快感があってなおかつ開放感が感じられる曲だと感じました。
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