6月9日発売サウンド・デザイナー7月号 巻頭25ページ大特集
[Alexandros]の作品を手掛ける有名エンジニアが、音楽学校生の曲を本気でミックス!
[Alexandros]の作品を手掛ける有名エンジニアが、音楽学校生の曲を本気でミックス!
2017/06/02
森安裕之(モリヤス ヒロユキ)
FACTORY1994に所属するエンジニア。現在はエンジニアとしてだけでなく、ディレクション、アレンジ、プログラミングなど、包括的に仕事ができるエンジニア/プロデューサーとして活躍している。これまでにMr.Children、ウカスカジー、[Alexandros]、レミオロメンなどの作品に参加している。
6月9日に発売される音楽制作マガジン「サウンド・デザイナー7月号」では、「アマチュアの曲をプロがMIXしてみました」という、DTM出音楽を作っている人必見の特集が組まれている。
アマチュアがミックスを行なうと、聴かせたいパートが前に出てこなかったり、トラックごとの音の分離が悪いなどの問題点が出てきがちだ。また、プロと自分の作品を聴き比べてみて、「原因はわからないけど、何かが違う」と感じている人は多いだろう。
本特集には音楽学校メーザー・ハウスの学生が登場し、自身のミックスに関する悩みを告白。彼らの楽曲データを、Mr.Childrenや[Alexandros]などの作品を手掛けているエンジニアの森安裕之氏が実際にミックスし直すことで、アマチュアにありがちな失敗を解決する方法を紹介している。なお、学生と森安氏のミックスは、サウンド・デザイナー誌のオフィシャルサイトで6月9日より試聴可能だ。
他にも、ミックスをやったことのない人のための基礎的なノウハウ(コンプ、EQ、空間系エフェクトの使い方)や、知識のない初心者でもミックスができる夢のプラグイン「アイゾトープNeutron」など、ミックスに関する盛りだくさんの内容が紹介されている。
一流エンジニアのテクニックが知りたい人や、自分のミックスに満足できていない人は絶対注目の、他では読むことのできない特集だ。
音楽学校生の楽曲を森安裕之氏がMIX(特集記事の一部を抜粋)
生徒=根津佑亮くん(サウンドクリエイター科1年生)
楽曲=「Along」
森安氏が受けた第一印象
美しさの中にダーティさがあって、歪んだギターもカッコいいですね。目指そうとする音像感も伝わってきました。これを狙って作れるのは素晴らしい。ですので、原曲の雰囲気は極力変えずに、エフェクト処理をブラッシュアップする方向で手を加えてみました。
【問題点】キックの余韻が長過ぎて音が埋もれている
【解決法】コンプで余韻を減らしつつ、アタック感を出して音を立たせる
根津佑亮くん
キック単体で聴くと気持ちいいんですけど、余韻が長いためにスペースを埋めていて、オケに混ざるとペタッとした音に聴こえるうえに、ビート感が弱く感じました。ただ、根津さんの音像処理自体は悪くなかったので、ドラムの2ミックスにコンプをかけることで余韻を短くして、アタック感も出すことで、EQ処理をしなくても、しっかりリズムが聴こえてくるようにしてみました。
ここでのポイントは、コンプのリリースタイムを長く設定することで、それによって余韻を短くすることができます。響きが「ドーン!」だったのが「ドン!」となって、音量を上げなくてもキックの存在感が出てきます。
画像はウェイヴスRenaissance Compressor
具体的には、リリースタイムを「355ms」と長めにすることで余韻を短くし、アタック感を強調してキックを目立たせます。ちなみにこの曲の場合、アタックタイムは「100ms」と遅めに、レシオは「50:1」とキツめに設定しました。
この他にも本特集では、学生5名のミックスの問題点を解決する方法を紹介している。
サウンド・デザイナー2017年7月号情報
【表紙・巻頭インタビュー】
chay
本誌だけに見せたシンガーソングライターとしての素顔
【ノウハウ特集】
アマチュアの曲をプロがMIXしてみました
[Alexandros]のエンジニア森安裕之氏が音楽学校生5名の曲をミックス
初歩からのトラックメイク講座
人気DAWソフト別に打ち込みの手順をわかりやすく解説
【注目機材特集】
厳選「真空管内蔵モデル」
注目の真空管機材を石原愼一郎(アースシェイカー)と飛澤正人(エンジニア)が徹底試聴
簡易PAシステム導入ガイド
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