アコギをいい音で録りたい人、注目!

エンジニア原 朋信氏が、低価格で高音質なアコギ向きのコンデンサーマイク5本を試聴!

エンジニア原 朋信氏が、低価格で高音質なアコギ向きのコンデンサーマイク5本を試聴!

2017/09/15


/

 

アコギはコンデンサーマイクで録音するのが基本です。ここではアコギのレコーディングに向いている低価格のモデルを5本選んで、それぞれの音質をアコギ録音でチェックしました。テストを担当してくれたのはエンジニアの原 朋信さんです。

取材:平沢栄司 写真:小貝一夫
※本コンテンツは音楽雑誌「サウンド・デザイナー」(2017年9月号)より抜粋したものです。
詳しくは、http://www.sounddesigner.jp/をご覧ください。

 

コンデンサーマイクがアコギのレコーディングに向いている理由

皆さんの中にはダイナミックマイクでアコギを録っている人もいるかもしれませんが、多くのプロはコンデンサーマイクを使用しています。なぜならコンデンサーマイクは、ダイナミックマイクよりも広いレンジを持っており、アコギならではの繊細なニュアンスをしっかりと収音することができるからです。

ライン録音とは違い、マイクは空気振動を拾うので、弦の自然な響きはもちろん、ボディ内で共鳴した豊かなアコギらしいサウンドも余すことなく拾うことができます。また、フレットノイズやスライドノイズ、時にはプレイヤーの息遣いまで捉えることができるなど、リアルなサウンドを求めるのならばコンデンサーマイクは必須と言えます。


原 朋信氏

馬場一人氏

【試聴環境】
今回の試聴は、各モデルをAMATERAS 1011(マイクプリ)につなぎ、RME MultiFace(オーディオインターフェイス)経由でスタインバーグCUBASE PRO 9に録音しました。マイクは、アコギから30cmほど離して12フレットのあたりにセットし、そこからサウンドホールを狙うことでプレイヤーが聴いている音に近いサウンドを収録しています。ギターはマーティンD-41を使用。試聴に協力してもらったギタリストの馬場一人さんには、アコギの奏法による音の違いが判別しやすいように、アルペジオやコードストロークなど、様々な弾き方をしてもらいました。ちなみに、モニタリングにはAMATERAS 9012M(スピーカー)とゼンハイザーHD25 MK2(ヘッドホン)を使っています。

【プロフィール】
原 朋信(ハラ トモノブ)
1人宅録ユニット「シュガーフィールズ」でデビュー。その後レコーディングの腕を磨き、レコーディング/マスタリングエンジニアとして活躍する。現在は、自身のスタジオ「カフェオレーベル・スタジオ」を設立。これまでに、くるりやスネオヘアーなどのレコーディングを手掛けている。

馬場一人(ババ カズト)
14歳でクラシックギターを始める。中学〜高校時代にバンド活動を続け、卒業後は音楽学校に進学。在校時からプロとして仕事を始める。 卒業後はギタリスト、作・編曲家、バンド活動と並行して、音楽専門学校の講師を10年以上務めた経験もある。現在はアニメ「ZOIDS」の主題歌などでおなじみの癒し系ロックバンド“RAMAR”のギタリストとしても活動中。
 

サウンド・デザイナー2017年10月号

サウンド・デザイナー2017年10月号

9月8日(金)発売
¥864

【今月のイチ押し特集】
流行りの音作りと録り方を大公開!
旬のギターサウンドは歪みよりも「クリーン!」

・軽やかでモダンなグルーヴを生み出す「クリーンギター全盛時代」到来!
・チャートを賑わす7バンドのギターサウンドとフレーズを分析
・クリーントーン注目アーティスト(韻シスト、ミツメ、LUCKY TAPES)
・存在感のあるクリーンサウンドを宅録で作るテクニック
・人気アーティストのおいしいギターサウンドを再現(Suchmos、Nulbarich、never young beach、Yogee New Waves)
・ネオ・シティポップ的ギター奏法をマスター
・DAWソフトを活用してクリーンギターを作る
・クリーンギターを引き立たせるMIXでのエフェクトテクト

【ノウハウ特集】
図解で効果が視覚的に理解できる!
「EQ&コンプ」の使い方のコツ

【製品特集】
デジタル臭さと打ち込み臭さを一発で解消!
ミックスを上手く仕上げるテープシミュレーター活用術

各モデルの独自の機能にクローズアップ
高性能オーディオインターフェイス徹底試聴

【注目アーティスト】
Takamiy(高見沢俊彦/THE ALFEE)
JESSE[RIZE]
GLIM SPANKY
PAELLAS
LUCKY TAPES
nowisee
Tempalay

この記事の画像一覧

(全4枚) 大きなサイズで見る。

試奏したモデル

アストンマイクロフォン
Aston Spirit
オープンプライス(¥50,000前後)



オーディオテクニカ
AT4040

オープンプライス(¥29,800前後)



ルウィット
CT 240 PRO

オープンプライス(¥19,800前後)



sEエレクトロニクス
X1S

¥23,000



シュア
PGA27

オープンプライス(¥23,800前後)




 

関連する記事

PAGE TOP