フルサイズ完全復刻、限定生産。
コルグ、「ARP 2600 FS」をリリース!(名機ARP 2600 が一回限りの完全限定生産で復活)
コルグ、「ARP 2600 FS」をリリース!(名機ARP 2600 が一回限りの完全限定生産で復活)
2020/01/10
「ARP 2600 FS」
「ARP 2600 FS」の主な特徴
■ 名機ARP 2600 が一回限りの完全限定生産で復活
■ ARP Instruments 社の共同創業者David Friend 氏が監修
■ ARP 3620 キーボードも完全に再現
■ アルペジエータ、XLR 出力端子など、時代に合わせた機能を追加
■ キャスター付きハードケース付属
■ 音楽ソフトウェアを無料バンドル
(製品オフィシャル概要)
ARP ODYSSEY に続き、米ARP Instrument 社の共同創業者であるDavid Friend 氏をアドバイザーに迎え、また創始者である故Alan R. Pearlman 氏に敬意を込めて、APP 2600 オリジナルの回路を忠実に再現。ARP ならではの安定したオシレーターをはじめとする充実のモジュール群はもちろん、スプリング・リバーブや内蔵スピーカーに至るまで完全に再現しています。さらに2 世代切り替え可能なフィルターやXLR バランス・アウトなどの新機能に加え、ARP 3620 デュオフォニック・キーボードにはアフタータッチやアルペジエーター/シーケンサーも追加。また日本で生産されるこのARP 2600FS には、本体とキーボードをまとめて収納・運搬できるキャスター付き専用ハード・ケースもセットになっています。
すべてを備えた、トータル・パッケージ
ARP 2600 は単なるシンセサイザーではありません。完結したサウンド・デザイン・スタジオです。各モジュールが分離したモジュラー・シンセとしての自由度の高さと、制作またはパフォーマンスのための楽器に求められる直感性を同時に備えています。豊富なオシレーターやEG、フィルター、アンプに加え、スプリング・リバーブや1 ペアのモニター・スピーカーを搭載。他にもリング・モジュレーター、ラグ&ボルテージ・プロセッサー、エンベロープ・フォロワー、オーディオ・プリアンプ、クロック同期スイッチ、ノイズ・ジェネレーター、サンプル&ホールド・モジュール、シグナル・インバーター、AUX ミキサー、マルチプル・ジャックなどを備え、ビンテージ・モジュラー・システムならではの多彩な音作りが可能です。ARP 2600 FS には、これら多彩なモジュールが、オリジナル同様の堅牢なレザー貼り木工ケースに全て収まっています。
ARP 2600 では、これらのサウンドを回路レベルで再現。ARP Instruments 社の共同創業者であるDavid Friend 氏の監修のもと、細かなパーツ選定や、細部に渡る調整を施し、その特長的なシンセシスを実現しました。
David Friend プロフィール
創始者のAlan Robert Pearlman 氏と共に、ARP Instruments 社を起ち上げた共同創業者。ARP 2600 やOdyssey の設計をはじめ、数々の製品開発に携わり、後に社長として経営にも手腕を奮った。起業家としての功績も高く評価されており、2010 年には、Ernst & Young 社が選出する“Entrepreneur of the Year”(最先端技術部門)を受賞。Carbonite 社のChairman & CEO を務めたのち、現在ではWasabi 社のChairman & CEO を務める傍ら、マサチューセッツ工科大学スローンマネジメントスクールで講師も兼任。また、ニューイングランド音楽院、バークリー音楽大学等の名誉教授にも就任している。
スピーディで、ディープな、セミモジュラー
ARP 2600 は、フロントパネルのほとんどのスライダーやスイッチがそれぞれ特定のコントロール・ソースとあらかじめプリパッチされています。そのためパッチ・ケーブルを使用しなくてもすぐにARP 2600 を演奏することが可能。もちろん、パッチ・ケーブルを使って内部接続をキャンセルし、自由なパッチングによる音作りの可能性も無限に備えています。また接続可能なシグナル・フロー図がフロント・パネルに分かりやすくプリントされています。
精密なパッチベイ
ごく初期のモジュラー・シンセサイザーではかさばる6.3mm のパッチ・ケーブルが多用されていましたが、ARP 2600 では当時としては珍しい3.5mm ジャックを採用しています。同じパネル面積でより多くのパッチ・ポイントを装備でき、これが多彩な音作りを可能にしました。ほとんどのパッチ・ポイントは各モジュールのコントロール類の下に配置され、音作りや演奏の際にパネルが見やすく、パッチ・ケーブルが邪魔にならず、高い操作性をキープしたまま、複雑な音作りを可能にします。もちろん、各モジュールは他のモジュラーやユーロラック・モジュラーとの接続も可能です。
改良した3620 デュオフォニック・キーボード
ARP 2600 FS では、ARP 2600 のキーボードとしては後期型となる3620 キーボードを復刻。ポルタメント内蔵、2 ボイスの演奏ができるデュオフォニックに対応し、トリガー・モードはシングルとマルチの切り替えが可能です。ビブラートはキーボードに内蔵のLFO でコントロールでき、LFO 波形も3 種類が使用できます。また今回は、これらの機能やデザインを完全再現しつつ、さらに大幅に改良。コルグの誇るフラグシップ・シンセ・キーベッドを採用したフルサイズ49 鍵は、新たにアフタータッチに対応しました。ビブラートのコントロールはもちろん、パッチングにより自由に効果をアサイン可能です。さらにオリジナルにあったリピート機能を拡張し、アルペジエーターを新たに追加。パターンを入力して再生できるシーケンサー・モードも搭載しています。キーボードとメイン・ユニットの接続には8 ピンDIN ケーブルを採用しました。
パワフルなプロセッシング機能
ARP 2600 最大の特長といえば、各モジュールをパッチングして自由かつ複雑な音作りができるモジュラー構成です。1 つのコントロール信号を分岐して複数のモジュールを同時にコントロールするのに便利な、並列接続タイプのマルチプル・ジャックも装備しています。3 系統のボルテージ・プロセッサーはCV の変化をスケーリングできるほか、アッテネーターとしても活用できます。CV の変化を平滑化し、ゆっくりとした変化を作る出せるラグ・ジェネレーターも搭載しています。ノイズ・ジェネレーターはノイズの周波数成分をスライダーで連続可変でき、ホワイトからピンク、ロー・フリケンシーやそれぞれの中間など多彩なノイズを出力できます。エレクトロニック・スイッチは内部クロックまたはサンプル&ホールドのスピードなど、外部クロックに同期が可能。また外部オーディオ信号の加工に便利なプリアンプとエンベロープ・フォロワーも搭載しています。
オシレーター・セクション
ARP シンセサイザーのVCO はチューニングの安定性の高さが特長です。3 系統のオシレーターにはそれぞれイニシャルとファインのチューニング・スライダーを装備。現代の復刻モデルならではの滑らかなスライダー動作が、さらなるサウンドの追い込みを可能にします。またどのオシレーターも通常の音源として使うだけでなく、LFO としてモジュレーションにも活用可能(LFO はARP 3620キーボードにも内蔵しています)。各オシレーターとも複数の波形を同時に出力でき、波形はノコギリ波、矩形波、三角波、サイン波、パルス波を内蔵しています。また、オシレーター2 と3 はパルス波のパルス幅を調節でき、オシレーター2 はPWMも可能です。オシレーター同士をオーディオ領域でモジュレーションさせて、アナログのFM サウンドを作り出すこともできます。
フィルター・セクション
ARP 2600 は4 ポール(-24dB/Oct)のVCF を搭載しています。オシレーターと同様、フィルターにもファイン・チューニングのスライダーを装備し、フィルターを発振させた際のピッチ調節に活用できです。フィルターの入力ミキサーには各オシレーター、ノイズ・ジェネレーター、リング・モジュレーターからの出力が立ち上がっています。オリジナルのARP 2600 は、生産時期により様々な仕様変更が行われていました。外装の変更もあれば、サウンドにより直結した変更もありました。フィルターは大別して2 つの世代に分かれ、今回のARP 2600 FS ではその両世代のフィルター回路を搭載。TYPE スイッチで切り替えることができます。
エンベロープ・ジェネレーター
ARP 2600 には2 基のEG が搭載されています。1 つは4 ステージ構成のADSR エンベロープ、もう1 つは2 ステージのAR エンベロープです。キーボードを使用せずともエンベロープを手動でスタートできるマニュアル・スタート・ボタンも装備しています。エンベロープ・モジュールからはゲートとトリガーの両方の信号が出力でき、他のモジュラーやユーロラック・モジュラーとパッチングするのに活用できます。
アンプ・セクション
VCA セクションでは出力レベルを調節できます。コントロール入力にはリニア(CV 変化が比例関係)入力とエクスポネンシャル(CV 変化が指数関係)のジャックをそれぞれ装備。イニシャル・ゲイン・スライダーではVCA の常時出力(VCA のCV のオフセット電圧)レベルを調節できます。
スプリング・リバーブから、スピーカーへ
VCA から出力されたオーディオ信号は、ステレオ・ミキサー・セクションから、ARP 2600 のサウンドを特徴づける内蔵のスプリング・リバーブ・タンクを通ります。そこからメイン・アウトプットやヘッドフォン端子、またフロントパネルに取り付けられた内蔵のL/R スピーカーに送られます。巨大なフルサイズならではのサウンドの圧力を、外部モニターと接続することなく一身に体感できます。
プラグイン、そしてプレイ
今回のARP 2600 FS は、メイン・オーディオ・アウトとして2 系統(L/R)のXLR 端子を新たに搭載。レコーディング機器やPA などとDI ボックスやラインマッチング・トランス不要でダイレクト接続が可能です。またMIDI はDIN コネクターのIN、OUT、THRU のほか、USB も追加しています。フットスイッチ端子は3620 キーボードに3 系統装備し、ポルタメントのオン/オフや2 ノートのインターバル・ラッチなどをハンズフリーで操作できます。また、本体フロントパネルには外部オーディオ信号の加工に便利なプリアンプ入力ジャックも装備しています。
現在へと続く、歴史のスタート・ポイント
オリジナルARP 2600 の重要性は、いくら誇張しても誇張し足りないものがあります。ARP 2600 のデビューは1971 年。ARP 2600 はパワフルなモジュラー・システムを、モダンでポータブル、しかも極めてプレイアビリティの高いシンセサイザーとして確立し、独自のポジションを築きました。以後約10 年にわたり、ARP はアメリカで、あるいは世界で、最大のシンセサイザー・メーカーとしての地位を維持しました。ARP 2600 は多方面から高い支持を集めていました。Alan R. Pearlman とDavid Friend による整合性の高い設計は、教育/アカデミック関連での用途にも最適でしたし、そしてもちろん、初期のシンセ・マニア層にもシンセサイザーの音作りを学ぶのに最適な機種でした。また、あらゆるジャンルのプロ・ミュージシャンも、ARP 2600 の驚異的なサウンドとわかりやすいパネル・レイアウトに惹き寄せられていきました。R2-D2 の「声」は、サウンド・アーティストのBen Burtt がARP2600 で作った音です。数十年を経た現在でも、ARP 2600 はビンテージ・シンセサイザーとして最も注目を集めるシンセサイザーの1 つであり、多くのミュージシャン、プロデューサー、サウンド・デザイナーが求め続けています。1960~70 年代当時のモジュラー・シンセサイザーは、電源モジュールを搭載したキャビネット・ケースに必要なモジュールをセットし、パッチ・ケーブルで接続して使用するという点では、現代のユーロラック・システムとほぼ同じです。他のシンセ・メーカーはモジュラー・シンセサイザー特有の難解さを削ぎ落としたシンプルなシンセサイザーの開発を推し進めていた一方で、ARP 2600 は使いやすさと分かりやすさを重視しつつも多様なモジュールをすべて備えていました。この点において、ARP 2600 は1 台でサウンド・デザイン・スタジオと呼ぶのにふさわしい、まさに異彩を放つシンセサイザーでした。
音楽ソフトウェアを無料バンドル
ARP 2600 FS には、曲を作るだけでなくAI によるマスタリングができる「Ozone Elements」、キーボード演奏の上達に役立つ「Skoove」、DAW ソフト「Reason Lite」に加え、コルグやその他ブランドのソフトウェア・シンセまで、多数の音楽ソフトウェアが最初から付いてきます。つまり、この製品を手に入れることによって、あなたの音楽をレベルアップさせるさまざまなツールを手に入れることができるのです。
ARP 2600 FS 仕様
【最大同時発音数】
■ デュオフォニック時に2 ボイス、通常はモノフォニック
【VCO-1(ボルテージ・コントロールド・オシレーター1)】
■ 波形:ノコギリ波、矩形波
■ 周波数レンジ:約0.03Hz̃30Hz(ロー・フリケンシー・モード)、約10Hz̃10kHz(オーディオ・モード)
■ 電圧制御方式:1V/oct
【VCO-2(ボルテージ・コントロールド・オシレーター2)】
■ 波形:ノコギリ波、パルス波(パルス幅可変式)、三角波、サイン波
■ 周波数レンジ:約0.03Hz̃30Hz(ロー・フリケンシー・モード)、約10Hz̃10kHz(オーディオ・モード)
■ パルス幅:10%-90%
■ 電圧制御方式:1V/oct
【VCO-3(ボルテージ・コントロールド・オシレーター3)】
■ 波形:ノコギリ波、パルス波(パルス幅可変式)
■ 周波数レンジ:約0.03Hz̃30Hz(ロー・フリケンシー・モード)、約10Hz̃10kHz(オーディオ・モード)
■ パルス幅:10%-90%
■ 電圧制御方式:1V/oct
【VCF(ボルテージ・コントロールド・フィルター)】
■ タイプ:TYPE I(前期型ローパスフィルター 24dB/oct)、TYPE II(後期型ローパスフィルター 24dB/oct)
■ 周波数レンジ:約10Hz-10kHz
■ レゾナンス:1/2-自己発振
【VCO(ボルテージ・コントロールド・アンプリファイア)】
■ コントロール電圧:AR タイプ(内部接続)、ADSR タイプ(内部接続)
【ノイズ・ジェネレーター】
■ ノイズ・スペクトラム・タイプ(ホワイト、ピンク)
【リング・モジュレーター】
■ タイプ:アナログ乗算器
■ 入力信号(内部接続):VCO- 1 ノコギリ波、VCO- 2 サイン波
【サンプル&ホールド】
■ サンプル入力:ノイズ(内部接続)
【オーディオ・アウトプット端子/フロント・パネル(LEFT、RIGHT OUTPUT 端子) 】
■ コネクター:φ3.5 mm モノラル・フォーン端子
■ 最大出力レベル:+9dBu@10kΩ負荷
■ 出力インピーダンス:1.2kΩ
【オーディオ・アウトプット端子/サイド・パネルR】
■ コネクター:XLR 端子
■ 最大出力レベル:+4dBu@600Ω負荷
■ 出力インピーダンス:1.2kΩ
【ヘッドホン端子】
■ コネクター:φ6.3mm ステレオ・フォーン端子
■ 最大出力レベル:50mW+50mW@33Ω負荷
■ 出力インピーダンス:20Ω
【外部オーディオ・インプット(PREAMPLIFIER INPUT)端子】
■ コネクター:φ3.5mm モノフォニック・フォーン端子
■ 最大入力レベル:+2dBu (RANGEx10、GAIN ノブ最大)
■ 入力インピーダンス:100kΩ
【MIDI 端子】
■ IN、OUT、THRU
【USB 端子】
■ B タイプ
ARP 3620 FS 仕様
【鍵盤】
■ 49 鍵(標準鍵盤、ベロシティ非対応、アフタータッチ対応)
【CV 出力電圧】
■ UPPER VOICE:-3Ṽ+10V、1V/oct
■ LOWER VOICE:-3Ṽ+7V、1V/oct
【LFO 出力電圧】
■ TRIANGLE:±5V、10Vp-p
■ SQUARE WAVE:+10V、10Vp-p
■ DELAYED SINE WAVE:±3V、6Vp-p
【EXTERNAL VIBRATO 入力電圧】
■ 最大±10V
【VIBRATO DEPTH スライダー】
■ 最大1 オクターブ・シフト
【VIBRATO DELAY スライダー】
■ 0-2.5sec
【LFO SPEED スライダー】
■ 約0.25̃25Hz
【ピッチベンド・コントロール】
■ ±1 オクターブ
【TRANSPOSE スイッチ】
■ ±2 オクターブ
【PORTAMENTO SPEED スライダー】
■ 最大スピード:約0.25msec/oct、最小スピード:0.5sec/oct
【PORTAMENTO フット・スイッチ】
■ コルグPS-1/PS-3 ペダル・スイッチ
【INTERVAL フット・スイッチ】
■ コルグPS-1/PS-3 ペダル・スイッチ
【GATE 出力電圧(2600 パネル上) 】
■ 鍵盤オフ時0V、鍵盤オン時+10V
【TRIGGER 出力電圧(2600 パネル上) 】
■ 鍵盤オン時+10V、0.5ms のパルス波
【アルペジエーター】
■ OFF、AUTO、UP、DOWN、UP&DOWN、RANDOM、SEQ PLAY
共通仕様
【電源】
■ AC100V
【消費電力】
■ 30W
【外形寸法(幅×奥行き×高さ)、質量】
■ ARP 2600 FS:836×232×509mm、19.3kg
■ ARP 3620:914×274×158mm、11.3kg
【付属品】
■ ハード・ケース、キャスター(4 個)、AC 電源コード、8 ピンDIN ケーブル(2600/3620 接続用)、1,100mm パッ
チ・ケーブル(5 本)、600mm パッチ・ケーブル(5 本)、オリジナル・マニュアル(英語のみ)
【アクセサリー(別売) 】
■ コルグPS-1/PS-3 ペダル・スイッチ
* すべての商品名または規格名は関係各社の商標または登録商標です。
* 製品の仕様および外観は改良のため予告なく変更する場合があります。
* 表示の価格は2020 年1 月現在のものです。
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