挫けたっていい。苛立ってもいい。悩んだっていい。

DEZERT、2023年初ライヴツアーとなる東名阪での[DEZERT LIVE TOUR 2023 「てくてくツアー」ファイナルをTOKYO DOME CITY HALLにて開催!

DEZERT、2023年初ライヴツアーとなる東名阪での[DEZERT LIVE TOUR 2023 「てくてくツアー」ファイナルをTOKYO DOME CITY HALLにて開催!

2023/01/17

DEZERT、2023年初ライヴツアーとなる東名阪での[DEZERT LIVE TOUR 2023 「てくてくツアー」ファイナルをTOKYO DOME CITY HALLにて開催!

 

DEZERT、2023年初ライヴツアーとなる東名阪での[DEZERT LIVE TOUR 2023 「てくてくツアー」ファイナルをTOKYO DOME CITY HALLにて開催!

 

DEZERT、2023年初ライヴツアーとなる東名阪での[DEZERT LIVE TOUR 2023 「てくてくツアー」ファイナルをTOKYO DOME CITY HALLにて開催!

 

DEZERT、2023年初ライヴツアーとなる東名阪での[DEZERT LIVE TOUR 2023 「てくてくツアー」ファイナルをTOKYO DOME CITY HALLにて開催!

 

DEZERT、2023年初ライヴツアーとなる東名阪での[DEZERT LIVE TOUR 2023 「てくてくツアー」ファイナルをTOKYO DOME CITY HALLにて開催!

 

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DEZERT、2023年初ライヴツアーとなる東名阪での[DEZERT LIVE TOUR 2023 「てくてくツアー」ファイナルをTOKYO DOME CITY HALLにて開催!

 

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DEZERT、2023年初ライヴツアーとなる東名阪での[DEZERT LIVE TOUR 2023 「てくてくツアー」ファイナルをTOKYO DOME CITY HALLにて開催!

 

DEZERT、2023年初ライヴツアーとなる東名阪での[DEZERT LIVE TOUR 2023 「てくてくツアー」ファイナルをTOKYO DOME CITY HALLにて開催!

 

挫けたっていい。苛立ってもいい。悩んだっていい。これほど痛々しいくらいの焦燥感にさいなまれている姿を間近に見るのは久しぶりだったものの、推測するに今宵の彼が感じていたのであろうモドカシサの正体は、永久歯が生えてくる前のなんともいえないあの不快感に似たような症状だったのかもしれない。つまり、それは成長過程においては避けがたい通過点の類であったのではなかろうか。
 
「…正直に言うと。理由はわかんないんだけど、なんか今日すげぇ悔しいのね。おまえらのせいじゃないんだ。でも、悔しい。なんか、おおげさじゃなくて俺は“今日”のために生まれてきたと思うんだよ。(中略)だから、ラスト1曲めいっぱい歌うけどひとつだけほんとにお願い。手を挙げてくれ。挙げられない人は心を挙げてくれ。(手を)伸ばさないと届かないから。そして、みんなのその手!それを掴むために俺たちは生まれてきました。ラスト 1曲、よろしくお願いします!!良い1日にしよう!!」(千秋)
 
昨年末には一大イヴェント[V系って知ってる?]で日本武道館の舞台に立ち、今後のシーンを担っていく存在としての矜持を多くの人たちに説得力あるパフォーマンスを通じて感じさせてくれたDEZERTが、2023年の第一歩として臨んだ東名阪での[DEZERT LIVE TOUR 2023 「てくてくツアー」]。その最終日・TOKYO DOME CITY HALL公演における本編ラストで「TODAY」を歌い出す前に、ヴォーカリスト・千秋が吐露したこの言葉たちの赤裸々さには、彼とDEZERTというバンドの持つ誠実さとその裏側にある不器用さがありののまま表れていたように思えてならない。しかも、そこから歌い出した「TODAY」の中で千秋は〈望んだってきっと明日も今日と変わらない苦しい朝だ〉という歌詞を“苦しい自分だ”と歌い替えてもいたのだった。
 
ちなみに、今ツアーでは初日の大阪・なんばHatchで千秋が開始早々のわずか数曲目でステージから勢いあまって転落し、足を挫いてしまうというトラブルが発生していたそうで、それからわずか2日後の名古屋・DIAMOND HALL公演にしても、初日から約1週間が経っていたこのTOKYO DOME CITY HALLでのステージングにおいても、フィジカルな面では千秋が万全な状態であったとはなかなか言い難いところがあるのも事実。ただ、ソレはあくまでもひとつのファクターでしかなく今時期のDEZERTについて考えるのであれば、むしろ今回「てくてくツアー」の各地入場者に対して無料配布された楽曲であり、東名阪の各公演で1曲目に演奏されていた「「誰にも渡しちゃいけない場所を心と名づけ」」の内容にも着目した方が良さそうだ。
 
昨秋リリースされた最新シングル『The  Walker』の表題曲が力強くかなりポジティヴなトーンのサウンドで彩られたものであったのに対し、この「「誰にも渡しちゃいけない場所を心と名づけ」」は暗く澱んだ音像が歪みながら響きわたるという、元来DEZERTが持っている闇と病みの部分が色濃くブーストされたものとなっているところが特徴で、歌詞も〈何のために生きてるのか その理由から僕は逃げたくない 手に入れたい 轟音の中 誰にも渡しちゃいけない場所を心と名づけ 流れゆく虚しい時代を 生きていかなきゃ〉〈また今日が終って また今日が始まる また生きていかなきゃ〉と悲壮感さえ滲ませた叫びが詰まったものとなっているのである。
 
もっとも、歌詞の表現方法としては相当に“行き詰まっている”ようにもとれる一方、本質的な意味合いとしては最新シングル『The  Walker』の表題曲の歌詞にある〈立ち止まらないで歩くんだ〉〈きっと綺麗な未来だけじゃないけど 僕は諦めないと決めた〉といった言葉たちと方向性自体は一致しているため、おそらく「誰にも渡しちゃいけない場所を心と名づけ」と「The  Walker」は表裏一体の関係性にあると解釈することも出来るはず。さらに言えば、これらの核にあるもの自体は本編ラストで歌われた「TODAY」の歌詞とも繋がっていると考えられ、そうしたことを示唆するかのようにこの夜のアンコールでは締めくくりとして「The  Walker」が演奏されたこともここに付記しておきたい。
 
「なんやろ。めっちゃ自分にイライラする。こんなんここで言うことちゃうけど。ごめんな。…みんなはこの会場から一歩出た時、ほかに居場所ってある?(中略)俺はこの場所を失いたくない。この場所を護るためには闘わなきゃいけないんよな。だって、今日1月14日に“ここ”を選んでくれたみんなの今いるその席は、あんたの居場所だから。2時間ちょっとのその居場所を護るために俺たちはこれからも曲を作るし、ライヴをするし、楽しいことも考えていきたい。そのために何したら良いかっていうことを今日これから家に帰ってまた考えます。今日、もっと出来たなって思うから。まぁ、こんなこと言うなっていうことなんやけど嘘はつかれへんから。これからも頑張ってこの場所を護っていくんで、また会いに来てくださいね。目標はあるから諦めずに行こう。良かった、最後がこの曲で。千秋、Miyako、SORA、Sacchan、この4人で全身全霊でやります。聴いてください「The  Walker」」(千秋)
 
不都合な真実からも一切目を背けることなく、何事に対しても正面突破をしていこうとするDEZERTのこの不器用で誠実なスタンスは実に潔い。気付けば始動から12年目に入ったという今、千秋がわざわざアレコレ言いさえしなければ我々としては普通に今回のライヴに対して「1曲目が新曲でそこからの「再教育」と「「殺意」」とかマジでやべー展開じゃん」に始まり、「Sacchanのベースソロから始まった「モンテーニュの黒い朝食」がガチでかっけー」だの、「曲としても純粋に良いんだけど「あの風の向こうへ」で聴けたSORAのドラミングに痺れた」だとか、あるいは「ギターヒーローの風格を漂わせたMiyakoのソロありきで始まった「Call of Rescue」は鳥肌ものだったよね」、はたまた「アンコールでやった「大塚ヘッドロック」の政府ガイドライン対応の“5cm幅横モッシュ”は地味に熱かった!」などと楽しくうかれることも出来た気はするのだが…ことあるごとに挫けたり、苛立ったり、悩んだりするのがDEZERTなのは何も今に始まったことではない。なんなら、彼らはそれを繰り返しながらここまで成長してきていると言っても過言ではないほど。
 
ぐるぐると螺旋階段を登るときのように、感覚的には堂々巡りをしているようでも確実に上階へと向かっているのだとしたら、足さえ止めなければやがては目的地へとたどりつく。そういえば、DEZERTはこのあと3月2日にSpotify O-EASTにて毎年恒例の千秋生誕際として[Chiaki Birthday Live 「不透明人間」]を開催したあと、3月11日より全国6ヵ所にて[DEZERT LIVE TOUR 2023 / 天使の前頭葉-零-]を行うというのだが、まさにこれも2020年に流行り病の影響で一度は頓挫してしまったツアーのリベンジとなる模様。DEZERTは本当に諦める、ということをしないバンドなのだ。
 
また、そんなDEZERTは来たる9月23日にLINE CUBE SHIBUYA(渋谷公会堂) で[DEZERT SPECIAL LIVE 2023 -DEZERT-]を敢行することも決定。これについて敢行と表記したのはSORAが今回のツアーファイナル直後にSNSにて発信したメッセージ内容とも関連するので、気になる方はぜひそちらもチェックしていただきたい。いずれにしても、ライヴタイトルにバンド名が冠されているということは、それだけの大きな意味を持った場になると考えるのが自然だろう。
 
挫けたっていい。苛立ってもいい。悩んだっていい。時にはそんな場面があったとしても、とにかく諦めなければそれでいい。まずは千秋の捻挫快癒を心から願いつつ、これからもDEZERTが着実に歩き続けていく姿をまだまだ見守り続けていきたい。
 
 
DEZERT LIVE TOUR 2023 「てくてくツアー」
2023 年 1 月 14 日(土 )TOKYO DOME CITY HALL
SETLIST
 
01 「誰にも渡しちゃいけない場所を心と名づけ」
02 再教育
03 「殺意」
04 ミスターショットガンガール
05 モンテーニュの黒い朝食
06 肋骨少女
07 あの風の向こうへ
08 MONSTER
09 Call of Rescue
10 おはよう
11 「遺書。」
12 「変態」
13 「君の子宮を触る」
14 「ピクトグラムさん」
15 TODAY
EN1 インビジブルビリーヴァー
EN2 大塚ヘッドロック
EN3 Sister
EN4 「死刑宣告」
EN5 The Walker


カメラマン:西槇太一
ライター:杉江由紀
 

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