2016年2月3日にリリースされた待望の2ndアルバム
片平里菜『最高の仕打ち』インタビュー
片平里菜『最高の仕打ち』インタビュー
2016/02/12
片平里菜が2枚目となるニューアルバム『最高の仕打ち』をリリースした。本作には、先行シングル「この涙を知らない」を始め、「誰にだってシンデレラストーリー」、「スターター」など、話題のヒットシングルを含む全14曲を収録。ここでは、アルバムのタイトルにもなった「最高の仕打ち」が生まれたきっかけや、アルバムを作るにあたって参加した様々なアーティスト/アレンジャーとのやり取り、思い出深いエピソードなどについて聞いてみた。インタビュー後半には、「最高の仕打ち」を上手く演奏するポイントも本人に教えてもらったので、弾き語りをしている人はぜひとも参考にしてほしい。
取材:東 哲哉(編集部)
“ネガティブなテーマだけど、それでも前を向いて生きて行く”っていう曲が作りたかった。
──1stアルバム『amazing sky』から約1年半ぶりとなるアルバムですが、心境の変化などはありましたか?
片平:そうですね。1stの年にようやく福島から出て来て、東京で一人暮らしを始めて。そういった環境の変化が曲にも影響したし、自分が成長して行くことで作る曲も少し大人っぽくなったり。そういうことはあったと思います。
──アルバムのタイトルにもなっている「最高の仕打ち」は、すでにライブなどでも披露されているようですが、原曲はいつ頃作られたのですか?
片平:原曲は、たぶんデビューした後ぐらいだったと思います。20歳を超えて、21〜22くらいかな。
──歌詞と曲のどちらから作られたのですか?
片平:実はあんまり覚えていないんですよ。同時進行だったと思います。
──普段は、曲を作るときはギターを弾きながら歌詞も同時に作る感じなのですか?
片平:なんとなくギターをつま弾きながら面白いメロディーやコードの響きができて、そこに歌詞を乗っけたりもしますし。最初からテーマを決めて、そのテーマに沿って歌詞ができて、それにメロディーを付けることもあります。
──「最高の仕打ち」は、どのようなことがきっかけで生まれたのですか?
片平:“ネガティブなテーマだけど、それでも前を向いて生きて行く”っていう、そんな力強い曲がずっと前から作りたいと思っていて。でも、なかなかうまく形にならなくて。それが、あるとき“最高の仕打ち”って言葉が自分の中でしっくりきたんですね。歌詞に関しては、たしかBメロの“ライフル銃に憧れた少年〜”ができたことで、曲の世界が大きく広がったなと思ったことを覚えています。自分でもお気に入りの箇所です。もちろん、サビのフレーズも普遍的で好きですが。
──オフィシャルサイトのインタビューによると、悩んだ末にアコギの一発録りに決めたコメントされていますが、レコーディングまでの葛藤をもう少し具体的に教えて頂けますか?
片平:ちょうど2年前くらいから「最高の仕打ち」はロックな感じでいこうと、Hawaiian6の勇太さんとバンドアレンジも進めて来たんですね。実際スタジオに入って詰めたりもして。でも、もしかしたらこの曲のアレンジはこうじゃないのかもしれないって、私もどっか引っ掛かっていて。で、改めてディレクターさんと勇太さんと私の3人で会食してアレンジについて話し合ったんです。そこで、この曲は歌とギターだけでいいんじゃないかって。レコーディング当日も私(歌)と勇太さん(アコギ)はヘッドホンでお互いの音を聴ききながら、ブースが分かれた状態で録っていたんですね。何テイクか録り終わって“まぁいいテイク録れたよね”なんて話していたんです。でも、なんか違うんじゃないか?って私が思い始めて。最後に記念にブースを分けないで“同じ空間で響くお互いの音を聴きながら録ったテイクがすごく良くて。迫力もあって。ライブをしているみたいに、ちょっと荒削りなんですけど。完璧になりました。
──「最高の仕打ち」を担当された安野勇太さんを始め、1stに引き続き今回のアルバムでも様々なアレンジャー/作曲家さんが関わっていますよね。まず、1曲目の「この空を上手に飛ぶには」を伊澤さんにお願いした理由は?
片平:この曲はギターで作ったんですけど、ピアノの音を入れたいと思っていて。伊澤さんとは去年1年間、ライブやレコーディングでご一緒する機会も多くて。演奏はもちろん、人間的にも大好きな方なので。これはもうぜひお願いしたいなと。
──3曲目の「Party」ではSCANDALが参加されていますよね。
片平:当時、私はブルーハーツとかを聴いてて、そういう王道なロックをやりたいなと思っていたんです。でも、曲が女の子目線なので、女の子のバンドとやりたいなと思って。それで真っ先に思い付いたのがSCANDALさんだったんです。
──原曲というか、デモ曲はどのような形で渡したのですか?
片平:デモ曲はフル尺でお渡ししました。でも、実は今の歌詞の並び、構成ではなくて。色々とヒントをもらいました。
──彼女達のことで特に印象に残っていることは?
片平:ご一緒させて頂けることが決まって、最初の顔合わせのときに“なんとなくイメージしたのがあるんです”ってもうアレンジデモを持って来てくれて。それが印象的でした。すぐにスタジオで聴いて、みなさんのエネルギーがすごいなって感じました。
──BPMは150くらいあるんですかね?
片平:そうですね。それぐらいあったかな。でも面白いですよね。今回のアルバムには色んな曲がある中で、女の子と作り上げた曲が一番速くて、骨太なロックっていうのが。すごいクールだなぁって思っています。
──この「Party」という曲は、今回のアルバムのために書き下ろしたものなのですか?
片平:そうです。アルバム発売に向けて、足りない要素を埋めようと思って作った曲です。「大人になれなくて」、「Love takes time」も同じで、去年の秋にバァーッと作ったものです。
──ちなみに「Party」の原曲はどのような感じで生まれたのですか?
片平:ほとんどの曲は自分の部屋でギターで作っているんですけど、「Party」は個人練習で入ったスタジオの合間に作りました。練習の間の息抜きに、なんか1曲作ってみようかなぁ〜って感じで。だから、勢いとかノリが他の曲とは違うのかなとも思います。実は「BAD GIRL」も同じように作ったんです。東京に引っ越して来てあまり大きな音も出せなくて、だいぶフォーキーな曲が増えてきていた時で。スタジオ練習のときに、そんなフラストレーションが爆発して、こういった元気な曲が生まれました。
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