スタジオクラスの音で録れる最新オーディオインターフェイス

スタインバーグUR-RT2 & UR-RT4の音質をプロが証明!

スタインバーグUR-RT2 & UR-RT4の音質をプロが証明!

2018/08/10


試聴レビュー3
CUTT(SPEED OF LIGHTS/ボーカリスト&ギタリスト)

2名のエンジニアさんに続いては、プロミュージシャンのインプレッションを紹介しましょう。まずは本誌のCUBASE連載コーナーの執筆でも活躍しており、DTMのエキスパートであるCUTTさんに、ボーカリスト&ギタリスト目線での感想をお聞きしました。

取材:目黒真二 写真:小貝和夫

倍音や輪郭が出るので
ギターや歌とかの演奏がコントロールしやすいです


 

CUTT(カット):X JAPANのhideに見出され、ロックバンド「shame」でデビュー。その後「ORCA」などの活動を経て、2016年に「SPEED OF LIGHTS」を結成。宇宙服に身を包んだパフォーマンスで鮮烈なデビューを果たした。近年はソロアーティストとしての活動や、Toshl(X JAPAN)のサポートメンバーとしても活躍中。

──まず最初に、UR-RTシリーズの印象から教えてください。

CUTT:僕は今までもURシリーズを使わせてもらっているので見慣れているんですけど、これまでの親しみやすい外観に、新たにカッコいい印象が加わった感じですね。それから、スリットから見えるトランスとルパート・ニーヴ・デザンズのロゴがクリエイター心をくすぐりますね。テンションが上がって、やる気が増します。

──今回、UR-RT4を使ってデモソングを作られたそうですが、どのような方法で録音したのですか?

CUTT:まずはドラムを、キックとス ネアにマイクを1本ずつ、トップに2本立ててドラマーに演奏してもらい、ベースはラインで入力して僕が演奏して同時に録りました。次にアコギやボーカル、コーラスをダビングしていきました。UR-RT4に内蔵されているDSPエフェクトの「dspMixFx」もすごくいいですね。レイテンシーがほぼないので、dspMixFxのアンプシミュレーターを使ってエレキギターをラインでかけ録りすることもあります。


──DSPエフェクトのどんな点が気に入りましたか?

CUTT:僕は普段からCUBASEを使って制作をしているんですけど、 CUBASEの場合、ミキサー画面からDSPエフェクトにアクセスできるところが気に入っています。統合されていて使いやすいですね。チャンネルストリップとアンプシミュレーターは、かけ録りをするのか、もしくはモニター側だけにかけるのかが選べる点も便利です。DSPエフェクトのリバーブは、 モニター上だけにかかるようになっていますけど、歌とかを録音する時にとても重宝しています。

──マイクプリの「D-PRE」のサウンドはいかがでしょうか?

CUTT:D-PREは音質が素直で高品質という印象で、パートを選ばず何に使ってもしっかりと録れますね。原音に忠実で透明感があるんですけど、決して冷たいという感じではないんです。DSPの「Channel Strip」との組み合わせで、いろんな表情を持たせることもできます

──では、トランスをオンにした状態のサウンドはいかがでしたか?

CUTT:いい意味で予想を裏切られました。「音質があまり変わらないと物足りないし、劇的に変わり過ぎても使いにくいだろうな」と思っていたんですけど、音楽的に使いやすい前に出る音になってくれて、その加減が絶妙なんです。例えば、自分の声で出てほしいところ、いわゆる「シンガーズフォルマント」と言われる周波数があるんですね。それを出すために、喉を調整しながら響かせたりするんですけど、UR-RT4はそういう工夫の結果が忠実にサウンドに反映されるんです。だから、すごく録音がしやすい。倍音や輪郭がわかりやすく出てくるので、ギターや歌とかの演奏がコントロールしやすいです。

──ニュアンスなどの表現を出しやすいということなのでしょうか?

CUTT:そうです。音楽的に出てほしい帯域がしっかり出ているので、演奏するのが楽しくなります。オンにするとモニタリングもしやすくなりますし。あと、内蔵DSPのアンプシミュレーターでギターを歪ませた時にトランスをオンにすると、アタックが引っ込まずに前に出てくるんですよ。輪郭がクッキリするので、音が前に出たまま歪みをコントロールできるんです。ソフトのアンプシミュレーターだとアタック部分が潰れてしまいがちなことがあるんですけど、そこが解消されるので演奏しやすいと思います。

──他に、どんな楽器をトランスオンの状態で録ってみたいですか?

CUTT:昔のハードのリズムマシンやシンセを通したら面白い音で録れると思うので、試してみたいです。ソフトシンセも一度アナログで出力してこれを通せば、音にガッツが出そうですね。

──逆に、トランスをあえてオフにして録るという場面も考えられますか?

CUTT:実際にやってみたんですけど、バッキングパートを弾いているア コギを、トランスをオフにして録ってみたら、アコギが後ろに下がった分、対比効果でボーカルが前に出てくるんですよ。前に出したいパートだけをオン にして、その他のパートはオフにすると、録りの時点で手軽に前後感が作れると思います。最終的な楽器の配置のイメージが決まっている場合はそうして録っておけば、 ミックスがしやすくなると思います。

──録りの段階での音作りの選択肢が増えるわけですね。

CUTT:プロのエンジニアさんですと、マイクのチョイスに始まって、マイクプリ、コンプ、EQとかをソースに合わせて組み合わせられるわけですけど、ミュージシャンの場合は、あくまでも楽曲制作がメインですし、テンポ良く録音したいという気持ちもあるので、そこまで機材の選択にこだわるのはなかなか難しいと思うんです。でも、UR-RTシリーズならスイッチをオンオフするだけで音質を変えることができますし、 内蔵DSPの「Channel Strip」を組み合わせれば、他に機材を追加しなくても多彩な音作りができるので、ミュージシャンにとってはすごく使いやすいと思います。

─他にCUTTさんが注目した点を教えてください。

CUTT:やはりトランスによるニーヴサウンドに注目が集まっていると思い ますけど、モニター音が良くなっているのにも驚きました。今回、録りの時にはヘッドホンでモニターをしていたんですけど、再生音の空間が他のオーディオインターフェイスに比べても広くて、モニターしやすいと感じました。特にボーカルはモニターの音質の良し悪しで歌い方が変わるので、これはすごく重要なことだと思います。あと、トランスの音質に関しては、各楽器に共通して「人間の耳が気持ちいいと感じるようにチューニングされている」という印象ですね。

─UR-RTシリーズは、ミュージシャンが使いやすいオーディオインターフェイスだと言っていましたが、特にどんな人にオススメしたいですか?

CUTT:宅録の初心者から、ニーヴのサウンドを自分の曲に取り入れてみたいという人まで、幅広いニーズに応えられるオーディオインターフェイスだと思います。UR-RTシリーズを使っていろんな音を録るのにチャレンジしてほしいですね。最近はアナログ機器をモデリングしたプラグインを使うのが主流ですので、本物のアナログ回路に音を通すということ自体、僕も新鮮に感じています。UR-RTシリーズの持つサウンドの立体感や輪郭を、ぜひ味わってみてください。

 

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取材時にはUR-RT2を使ってエレキギターをラインで録り、ボーカルはノイマンKSM105を使って録音。1人で宅録をやる分には、2ch仕様のUR-RT2でも十分なレコーディング環境が構築できる

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インタビューでCUTT氏が語っている内蔵DSPエフェクト「Channel Strip」を、CUBASEのミキサーにアサインして立ち上げたところ。CUBASEを使えば、かけ録りをするか、もしくはモニター側だけにかけるかの選択をミキサー上で行なえる。親和性が非常に高い点が有利だ

 

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CUTT氏が普段プライベートスタジオで歌などの録音で使用しているコンデンサーマイク。左がノイマンKSM105で右がオーディオテクニカATM4040だ

CUTT氏のDEMO音源がWebで聴ける!

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