スタジオクラスの音で録れる最新オーディオインターフェイス

スタインバーグUR-RT2 & UR-RT4の音質をプロが証明!

スタインバーグUR-RT2 & UR-RT4の音質をプロが証明!

2018/08/10


試聴レビュー4
山本真央樹(DEZOLVE/ドラマー)

4人目はフュージョンバンドDEZOLVEのドラマーである山本真央樹さんです。彼に協力してもらい、UR-RT4の4個の入力を活かして、ドラムのマルチ録音をしてもらいました。サウンドに強いこだわりを持つ彼に、UR-RT4の感想を聞いてみました。

取材:目黒真二 写真:小貝和夫

すごく自然にドラムのアタックを出してくれて、
いいグルーヴが出せます


 

山本真央樹(ヤマモト マオキ):幼い頃から色々な音楽に触れ、独学でドラムを始める。その後、中学と高校で吹奏楽を経験し、在学中は多数のコンクールやコンテストで金賞を受賞。2012年からはバークリー音楽大学に留学する。2018年2月7日には所属バンドのDEZOLVEでアルバム『PORTRAY』をリリースし、メジャーデビューを果たした。

──UR-RT4の第一印象は?

山本:見た目がカッコいいですね。筐体の材質にも高級感があります。ツマミのしっかりした感触もいいですし、トランスをオンにした時のLEDの色にもセンスを感じました。それから天面にスリットがあって、ルパート・ニーヴ・デザインズのロゴと、回路が見えるのもいいですね。

──ルパート・ニーヴ・デザインズの製品を使ったことはありますか?

山本:レコーディングスタジオに行くと、おなじみのロゴが入っている機器が置いてあって、「ああ、よく見るよな」とは思っていましたけど、個人では使ったことがないんです。「超高級機器」っていう印象を持っていたんですけど、そのトランスがこのUR-RT4に入っているなんて驚きですよね。その音を誰でも体感できるというのは、すごく素晴らしいことだと思います。

──今回はUR-RT4を使って、ご自身のドラムをレコーディングしていきましたが、いかがでしたか?

山本:いつものレコーディングだと、各パーツにマイクを1本ずつと、スネアには表と裏に2本立てて、さらにアンビエンスマイクも含めると大体10本くらい使って録るんですけど、今回はUR-RT4のインプット数に合わせる形で4本のマイクを使いました。それで果たして自分らしい音で録れるのかどうか、ちょっと心配でしたけど、すごく立体感のあるリアルな音で録れていましたね。プレイバック音を聴いて安心しました。

──最初はニーヴのトランスをオフにしてD-PREのみで録っていましたが、その印象はいかがでしたか?

山本:すごくクリアで、何もエフェクトをかけていないのに、クッキリとしたアタック感が録音できていました。これだけでも十分にプロが使えるレベルだと思います。クセのない音なので、例えばこの音をエフェクトとかで処理していけば、相当クオリティが高いサウンドを作れると思います。

──では、トランスをオンにした際のサウンドの印象はいかがでしたか?

山本:自宅では色々なプラグインエフェクトを使って音作りをしているんですけど、「えっ? トランスを通すだけでこんな簡単にカッコいい音になっちゃうんだ!」という印象で、すごくいい感じに音がまとまったのには、とにかくビックリしましたね。あと、プレイしている時にオンにすると、音がグワッと前に出てきて、気分が盛り上がるんですよ。音が良ければ自然にいいグルーヴを出すことができるので、演奏にもいい影響が出ると思いました。

──どんなメリットがあるのですか?

山本:僕が重要視するのは、録音時に自分の演奏のニュアンスをどれだけ拾ってくれるかということなんです。僕の演奏スタイルとして、スネアのゴーストノートや、ダブルのキックの1打目と2打目の強弱の差とかを、うまく曲に活かしたいというこだわりがあるんですけど、UR-RT4はそういうプレイのダイナミクスをしっかりと表現してくれるんです。例えば、キックでの踵と爪先の音の違いとか、そういう細かいニュアンスがトランスをオンにすることで、よりハッキリと出せるんですね。EQやコンプで調整すると、イヤな部分もブーストされてしまうことがあるんですけど、UR-RT4のトランスはすごく自然にアタックを出してくれて、特にスネアの音は感動ものです!

──モニタリングについてはいかがでしたか?

山本:まったく問題なく、快適に演奏できました。あと、ヘッドホン出力の音がすごくしっかりしていますね。ドラムって生音が大きいので、クリック音や自分の叩いているモニター音が生音でかき消されちゃうことが多いんですけど、UR-RT4は外部のヘッドホンアンプやミキサーなしでも、しっかりとモニターできました。

──今回、 トップは2本のマイクでステレオ録音をしましたが、定位感はどうでしたか?

山本:プレイバックを聴いてみたら音がすごく立体的で、どちらのマイクがどのパーツの音を拾っているのかがわかりやすかったですね。トップの2トラックだけを聴いても、サウンドに奥行きと広がり感があるのが実感できました。それから、今回はやらなかったんですけど、本体内蔵のDSPでリバーブをモニター側にだけかけられるということなので、例えばバラード系の曲でリバーブをかけて叩いたら、レコーディングで盛り上がりそうですね。

──山本さんがこのUR-RT4を手に入れたら、どういう風に使いますか?

山本:たぶんトランスをオンにしっぱなしで使うかもしれないですね。僕はビンテージのハードシンセを何台か持っているんですけど、トランスをオンにして録ったら、また違ったキャラクターが楽しめると思うんですよ。他にも録りだけじゃなくて、これまでに録ってきた曲のトラックを外に出して、UR-RT4に通して録り直してみたいですね。いすれにせよ1台のオーディオインターフェイスで、D-PREという素直なマイクプリのサウンドと、ニーヴのトランスを通したサウンドの2通りのキャラクターを選べるというのは、すごいアドバンテージだと思います。

─具体的には、どういう風にオンとオフを使い分けたいですか?

山本:例えば、全チャンネルのトランスをオンにするというやり方もあれば、芯が欲しいキックとスネアはオンにしつつ、トップはオフにしてちょっと後ろに定位させて、メリハリを付けるのもありだと思います。

─プロのエンジニアさんが2台のマイクプリを使ってやっているようなことを、UR-RT4なら1台でできてしまうというわけですね。​

山本:しかも、ボタンを押すだけで切り替えられるんですから手軽ですよね。ソフトシンセの信号を一旦外に出して、これに入れてみても面白いでしょうね。あと、僕は自分のドラムの音をパーツごとに叩いてサンプリングしたデータを制作で使っているんですけど、そのライブラリーにニーヴのトランスを通して使ってみたいです。

では、UR-RTシリーズをどんな人にオススメしたいですか?

山本:これから1台目のオーディオインターフェイスを購入しようという人はもちろんですけど、すでに別のインターフェイスを使っている人にもオススメしたいですね。今、使っているモデルの音を聴いて、「ちょっと何か物足りない」と感じているとすれば、その「何か」がUR-RT4のニーヴトランスで解決できる可能性が大きいと思うんです。もちろん音には好みもありますけど、ニーヴならではの太くて張りのあるサウンドを楽しめるので、皆さんも絶対に試してみた方がいいと思います。
 

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複雑なフレージングも難なくこなす山本だが、この日はUR-RT4の音質と、トランスのオンオフの違いを正確にチェックするため、比較的シンプルなフレーズを叩いてもらった
 

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左写真は、録音した自分の演奏を再生して確認しているところ。なお、モニタリング機器として、スピーカーはヤマハHS5、ヘッドホンはヤマハHPH-MT8を使用した。右写真は、プレイ中のモニター用として使ったFiTEarのCustomEMという、山本が愛用しているイヤホンだ

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