J-POPのヒット曲を大研究
「美メロの秘密」を探る!(ゴールデンボンバー「女々しくて」風のメロディ)
「美メロの秘密」を探る!(ゴールデンボンバー「女々しくて」風のメロディ)
2015/11/19
J-POPの大ヒット曲のメロディを取り上げて、そのカッコ良さの秘密を解き明かしていきましょう。ここでは、ゴールデンボンバー「女々しくて」風のメロディを研究してみたいと思います。
※譜例は原曲のものではありません。
ゴールデンボンバー「女々しくて」風のメロディ
「女々しくて」は、「女々しくてっ! 女々しくてっ!」と、16分音符でリズミカルに繰り返すキメの一節が印象的な、ゴールデンボンバーの大ヒット曲です。日本人が好きな哀愁が漂う昭和歌謡テイストのメロディと共に注目したいのが、メロディのリズムです。1曲を通して小節の頭や、1拍目と3拍目の表拍にアクセントを持ってきた縦ノリになっているため、誰でもわかりやすくリズムに乗れて、カラオケなどでもみんなで盛り上がりながら楽しく歌える、超キャッチーな楽曲に仕上がっています。
◉ゴールデンボンバー
「女々しくて」
シングル
「女々しくて」
Zany Zap
EAZZ-0025/D
【Aメロ】メロディはそのままでもコードを変えることで表情を付ける
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「女々しくて」のAメロは、1〜3小節目までまったく同じメロディパターンを反復させつつ4小節目で変化を付けるという、4小節でひと回りのメロディになっています。しかし、そこに乗るコードは小節ごとに変化しており、1小節目のメロディはほぼコードの構成音なのですが、2小節目以降はコードの6thやmaj7thなどのテンションにあたる音をメロディに使うことになります。すると、歌メロが同じフレーズでも刻々と表情が変わっていくため、単調な感じにはならないのです。このように、バックのコードの付け方次第でメロディの印象はガラリと変わります。
【サビ1】高い音域とハデなリズムで盛り上げる
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サビ前までは、低域で比較的ムーディーな歌い回しのメロディになっていましたが、サビからはハデになったリズムアレンジに合わせて、高い音域をリズミカルに歌って大いに曲を盛り上げています。また、1小節目と3小節目は同じフレーズを反復してかけ声的な問いかけをして、それに応じて2小節目は高い音域に張り付くフレーズでさらに高揚感を煽っています。そして最後の4小節目では、逆に下降するフレーズで答えてひと息つくといった流れにして、4小節内でもメリハリがしっかりと付くようになっているのがポイントです。
【サビ2】タイトルを連続でコールして印象を深める
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この曲の一番のポイントと言えるのが、「女々しくて・女々しくて」とタイトルをコールするキメ部分の感じです。一発だけでもインパクトがあるのに、2小節ひと回しのフレーズを反復させているため、リスナーに強烈なインパクトを与えます。また、「女々しくて」というフレーズは音程の変化は少なく、歌詞のリズムやイントネーションを活かしたものになっています。上の譜例にはありませんが、この後に続くサビの最後のキメでは、同じキメのパターンに続いて4拍目から畳みかけるようにつなげることで勢いを感じさせている点にも注目してください。
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