感覚的にコード進行を作るためのポイントを紹介

初心者必見! コード進行の作り方「第6回 ベースを滑らかにつないで起伏を表現する」

初心者必見! コード進行の作り方「第6回 ベースを滑らかにつないで起伏を表現する」

2016/01/09


コード進行を作っていくためのポイントをご紹介する連載企画「コード進行の作り方」の第6回。コードをつないでいく時に、隣り合う度数のコードに進むとベースが滑らかな動きとなり、坂道を上っていく(下っていく)ような起伏が表現できます。ベースは通常、コードが「C」なら「ド」を弾き、「G7」なら「ソ」、「F」なら「ファ」というようにコードの1度の音を演奏するので、コードが変わるとベースも大きく動きます。しかし、コードの中の3度や5度の音をベースに使うことで、ベースの音をスムーズにつないで滑らかな動きを表現することが可能なのです。

文:平沢栄司

この連載では、コード進行の仕組みを理解しやすいように、曲のキーを「Cメジャー」に統一して解説を行なう

この連載では、コード進行の仕組みを理解しやすいように、曲のキーを「Cメジャー」に統一して解説を行なう
 

コードの構成音を利用する

コードの構成音を利用する

 

図1は、J-POPのBメロやサビの最後あたりに頻出する、ちょっと泣かせるタイプのコード進行の例です。ベースの動きを見てみると、「ラ→ミ→ド→レ」とジグザグに上昇しているので、これを滑らかな動きに変えてみましょう。コードの構成音の中から、手前のコードの最低音に近い音を最低音にします。すると、図2のように「ラ→ソ#→ソ→ファ#」と滑らかに半音で下降していく動きが作れます。上級テクとして、コードに1音加えて「Am→ Am△7→ Am7→ Am6」とし、和音の響きの中に「ラ→ソ#→ソ→ファ#」という動きを作る場合もあります。
 

有名アーティスト曲での例

例1(参考曲:西野カナ「さよなら」)

6→3(5#)→1(5)→2(4#)

Am→E/G#→C/G→D7/F#

 

Bメロ後半(サビの直前)に登場するコード進行です。2拍単位でコードチェンジする2小節のパターンですが、このページの中段で紹介している図2のコード進行そのものの展開となっています。この後は、4度のコードを経由して5度へと進み、サビ頭の1度へと向かうのが定番です。
 

例2(参考曲:GReeeeN「HEROES」)

1→5(7)→6→1(5)

C→G/B→Am→C/G


 

この曲のAメロの出だしは、コード的にはベースが「ド→ソ→ラ→ド」と動くところを、「ド→シ→ラ→ソ」とスケールに沿って下降させるパターンになっています。2つ目の「G」は構成音「ソ、シ、レ」の「シ」をベースに使い、4つ目の「C」は構成音「ド、ミ、ソ」の「ソ」をベースに使っています。
 

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