感覚的にコード進行を作るためのポイントを紹介

初心者必見! コード進行の作り方「第7回 曲の“終わり方”を演出する」

初心者必見! コード進行の作り方「第7回 曲の“終わり方”を演出する」

2016/01/11


コード進行を作っていくためのポイントをご紹介する連載企画「コード進行の作り方」の第7回。第1回で紹介した王道グループのコードは、その曲の中で最も安定感のあるコードだと言えます。ですから、コード進行の終点に同じ王道のコードを使えば、曲が終わった感じを強く演出することができるのです。一方、変則グループに分類したコードはやや不安定な感じがあり、そこからまだ先に続いていくような印象をリスナーに与えます。そのため、それらのコードを終点にすると終わった感じを希薄にしたり、唐突に断ち切ったような不安定な終わり方が演出できます。始まりと同様に終わり方も大切なので、王道コードを基本にしつつも、自分なりの終わり方を考えてみましょう。

文:平沢栄司

この連載では、コード進行の仕組みを理解しやすいように、曲のキーを「Cメジャー」に統一して解説を行なう

この連載では、コード進行の仕組みを理解しやすいように、曲のキーを「Cメジャー」に統一して解説を行なう
 

「終わり」を感じるコード進行とは?

 「終わり」を感じるコード進行とは

「終わり」を強調するには王道コードを最後に持ってくるだけでなく、そこに向かうまでのアプローチも重要です。 一番強く終わりを感じるのは「5→1」(G7→ C)という進行で、次点は「4→1」(F→ C)の動きです。また、他にも「4→5→1」(F→ G7→ C)や「2→5→1」(Dm→ G7→ C)も定番の終わり方なので覚えておきましょう。

一方、王道コードに終息させずに、「4→5→4」(F→ G→ F)のように変則コードに後戻りすると、終わったような終わらないような曖昧な終わり方になります。フェードアウトとは違う形で余韻を残したい時に試してください。
 

有名アーティスト曲での例

例1(参考曲:いきものがかり「こころの花を咲かせよう」)

1→6→4→5→1

C→Am→F→G→C

サビから続くストレートな循環コードを引き継いだ、爽やかなバラードのエンディング部分です。1度のコードに戻りたいと感じさせる循環コードの流れと、「終わり」を強く感じる「4→5→1」の進行とが相まって、非常に安定感のある終わり方になっています。
 

例2(参考曲:MISIA「僕はペガサス 君はポラリス」)

4→5→6→2→5→4

F△7→G→Am→Dm7→G

壮大なバラードのエンディング部分です。前半は6度のコードに進むマイナー調ですが、後半は「2→5」の進行から1度に進んで、メジャー調に戻ってスッキリ終了……と思わせつつ、実際には4度の△7thのコードに戻ることで切ない余韻のある終わり方を演出しています。

 

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