感覚的にコード進行を作るためのポイントを紹介
初心者必見! コード進行の作り方「第16回 ユーミン風のコード進行作成術」
初心者必見! コード進行の作り方「第16回 ユーミン風のコード進行作成術」
2016/01/29
コード進行を作っていくためのポイントをご紹介する連載企画「コード進行の作り方」の第16回。今回はユーミンこと松任谷由美のヒット曲を取り上げて、彼女の“コード進行のクセ”を分析し、“ユーミン風”のコード進行の作成例をご紹介します。
文:内藤 朗
“ユーミン風”コード進行の特徴
コードを置き換えることによって独特の浮遊感を演出
ユーミンの作品では、曲のキーのダイアトニックコードを中心としたオーソドックスなコード進行で展開しつつ、他のキーのコードを要所要所で使用してアクセントを加えるという手法が多く見られます。また、AメロやBメロの終わりなどで「Dm7/G」や「F/G」のようなsus4コードと同様の構成音を持つコードを使用するというのもユーミンの特徴です。
「やさしさに包まれたなら」のコード進行(Aメロ)
度数(キー:F♯メジャー)
|F♯| |G♯7| |Fm7→A♯m7| |D♯m7|
1→2→7→3→6
この曲のキーはF#メジャーですが、セオリー通りなら「G#m7」を使う2小節目で「G#7」が使われています。これと同様に、3小節目のコードが「Fm7(♭ 5)」でなく、「Fm7」になっているのも特徴です。このような常識にとらわれないコードの置き換えによって、ユーミンの曲が持つ独特の浮遊感が醸し出されています。
「やさしさに包まれたなら」のコード進行(Bメロ)
度数(キー:F♯メジャー)
|B△7| |G♯m7| |G♯m7/C♯| | |
4→2→2(5)
Bメロの3~4小節目では「G#m7/C#」という分数コードが使用されています。このコードは「C#7sus4」と構成音がほぼ同じであり、「C#」の構成音を少しだけ変えたコードとも解釈することができます。このようにコードの構成音を変えて適度な緊張感を出す手法も、ユーミンの楽曲ではよく使われています。
ユーミン風コード進行の作成例
■元となるコード進行
度数(キー:Cメジャー)
|Am7| |F△7| |Dm7| |G7|
6→4→2→5
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■ユーミン風のコード進行
度数(キー:Cメジャー)
|Am7| |F△7| |Dm7/G| | |
6→4→2(5)
元となるコード進行は、Aメロ、Bメロ、サビなど、場面を問わずにセクションの締めくくりで使用できます。このコード進行の3?4小節目を「Dm7 → G7」から「Dm7/G」に変えると、ユーミンっぽい浮遊感のある雰囲気を出すことができるので、ぜひ試してみてください。
※このページで紹介しているコード進行は参考曲をもとに解説用に作成したものです
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