現在放送中のテレビアニメ『DAYS』のオープニングテーマ
HOWL BE QUIET「Wake We Up」インタビュー
HOWL BE QUIET「Wake We Up」インタビュー
2016/08/04
タイトルは誰も付けたことがない唯一無二のものにしたいと常に思っています
竹縄:そもそも「Wake We Up」というのは文法的には間違っているんです。発案者は僕なのですが、普段からタイトルを付ける時に「誰も付けたことがない唯一無二のものにしたい」という考えがあって、造語であったり色々考えるんです。今回の曲の歌詞のテーマが「夢」であり、“僕と僕” “自分から自分” という要素もあって。「Wake Me Up」というのは自分じゃないですか。でも、その「M」を反対にすると「We」、つまり複数形の “自分達” になるという。
──「We」というのは誰を指しているのでしょうか?
竹縄:その「We」に含まれるのは、“自分の中にいる自分” と “外で戦っている自分” の二人でもあるし、歌詞にも出てくるような今まで歩んできた自分達、これから先を歩む自分達にも当てはめることができるんです。ただ、文法的には「Us」なんですけど、文字をひっくり返すというカラクリ自体が個人的に面白いなと思ったので。
岩野:タイトル発表の時、竹縄がホワイトボードに書いて説明してくれたのですが「おー良いねこれ! なるほどね!」ってみんなで拍手しました(笑)。
──でも、サイトなどのクレジット情報にはなかなか掲載するのが難しそうですよね。
竹縄:そうなんですよ。だから、そういったところでも皆さんに印象付けられたら良いなと思っています。
──この楽曲はいつ頃作られた曲なのでしょうか?
竹縄:作ったのは2月の最初ですね。
──その時すでに『DAYS』の主題歌には決定していたのですか?
竹縄:えぇ、主題歌に決まったのは去年の10月頃です。そこから具体的に話が進んで行き、今年の初めに「生で高校サッカーを体感しよう」ということで高校サッカー選手権大会の決勝戦を見に行ったりもしました。そこから数ヶ月を掛けて完成形に仕上げていきました。
──今回、初の主題歌ということで、これまでの楽曲制作とは異なる部分はあったのでしょうか?
竹縄:基本的に普段曲を作る上では、歌詞の言葉も曲作りも自然な流れで進めていくという、いわゆる “ゼロから1を作る” という作業をするんです。ですが今回は、“1” というパーツつまり『DAYS』がすでに出来上がっているので、その “1” をしっかりと共有して理解してから曲作りに取り掛かるという作業をしました。
──では、歌詞とメロディはどちらから作り始めたのでしょうか?
竹縄:メロディですね。アニメのオープニングテーマという自分の中でイメージがあって、そこに言葉を当てはめていきました。
──パートはサビから思いついたのでしょうか?
竹縄:この曲は確かサビからだと記憶しています。意外に曲が出来上がった時には覚えていないんですよね(笑)。
──そこからAメロ、Bメロと順番に?
竹縄:そうですね。でも曲を作る時はアイディアの方が先に出てくるんですよ。「この曲は歌から始めよう」とか。
──次に竹縄さんが書いた歌詞についてお聞きしますが、3人の中でお気に入りの部分はどこでしょうか?
岩野:まず僕自身、この曲に励まされたというか、心打たれたんです。それは竹ちゃんの “夢” に対する捉え方が、大人になった僕にとって遠くに感じてしまっていたんです。でも「夢は誰にとってもスゴく近くにあるんだよ」ということや2番のAメロにある、人生の選択に対する捉え方を読んで「なるほどね」って思いました。
橋本:僕も同じく2番のAメロで、ほぼ岩野と同じ答えです。違う部分をピックアップすると1番のBメロですね。“始まりに遅い、早いもないよ!” という言葉もスゴく好きなんです。もともと、竹縄が歌詞を書いていくにあたって、 夢というものが年をとるにつれて、それがリアルに変わった時、夢ではなくなってしまうことがあるけど、いくつになってもやりたいことや夢は多かれ少なかれあるということを感じて。俺自身もそれを大事にしたいと心から思ったし、本当にその通りだなって共感しました。僕らは今24〜25歳ですが、この歳になって新たに生まれてくる夢があるし、そこに対して「今からじゃ遅い」と思うのではなく、1からやりたいことに対してちゃんと向き合っていきたいと僕も励まされて。
──黒木さんは?
黒木:実は竹縄から歌詞の最終稿が送られてきたのがレコーディング当日で、初めて完成した歌詞を聴いたのはボーカルレックの時でした。その際に落ちサビの “ねぇ” というところにグッときましたね。まぁ歌詞というか「ねぇ」なんですけど。曲の最初が “さぁ” で始まり、最後の “ねぇ” で初めて竹縄航太というボーカリストの声と僕が一対一で会話をしているような感覚を覚えたんです。心の中に寄ってきたというか。ちなみに、レコーディング前に一度歌詞を確認する機会があったのですが、その時彼が悩んでいた部分は相談に乗ってあげたりもしました。
──竹縄さんの書く歌詞がバンドの中でも大きな存在になっているのですね。
竹縄:なんだかこっぱずかしいです(笑)。
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