ゲストアーティストには細美武士、大橋トリオが参加!

SUEMITSU&THE SUEMITH『Bagatelle』インタビュー

SUEMITSU&THE SUEMITH『Bagatelle』インタビュー

2016/10/13


木村カエラの大ヒット曲「Butterfly」を作曲したことでも有名な末光篤。彼がSUEMITSU&THE SUEMITH名義として8年半ぶりとなるニューアルバム『Bagatelle』を10月12日にリリースした。本作は、細美武士(the HIATUS)、tofubeats、大江千里、大橋トリオ、橋本絵莉子(チャットモンチー)、80年代に活躍したアイドルグループ少女隊のオリジナルメンバーなど、参加アーティストの顔ぶれがとにかく多彩だ。そして、アニメ『繰繰れ!コックリさん』のエンディングテーマ「This Merry-Go-Round Song」や、少女隊による「Shooting Star We Are feat.少女隊」など、収録曲も非常にバラエティに富んでいる。ここでは末光本人を迎えて、アルバム制作のエピソードを中心に、曲作りの方法や自身の音楽ルーツなどについて語ってもらった。
取材:黒田隆憲

 

──本作『Bagatelle』は、SUEMITSU & THE SUEMITH名義による前作『Shock On The Piano』から8年ぶり通算4枚目のアルバムとなりますが、何かサウンドのテーマなどはありましたか?

末光:特にないんですよ。アルバムタイトルの『Bagatelle』(バガテル)とは、クラシック音楽で言うところの「ピアノ小品集」っていう意味なんですね。「ベートーベン小品集」など色々あると思うんですけど、そこに収録された楽曲は何か関連性を持っているわけではなくて、それぞれ独立した小品を集めている。今作はそれに近い性格なので、このタイトルを付けました。何か一つの大きなテーマにしばられて曲作りをするというよりは、「やりたいことを、やりたい人と、1曲ずつ完成させていく」という感じでしたね。

──なるほど。料理でいうところの「アラカルト」的な感じですね。

末光:はい。ただ、そのままだと本当にとっ散らかったままになってしまうので、曲の骨子である自分自身は見失わないようにしながら、注意して作りました。どこを切り取っても僕らしさが聞こえてくるような、そんなアルバム作りを心掛けました。

──末光さんらしさ、というのはご自身ではどの部分だと思われますか?

末光:うーん、とても抽象的になってしまいますが、例えば大橋トリオをフィーチャーした曲に関しても、大橋くんのために書いた曲というより、あくまでも僕のフィールドの中で大橋くんに歌ってもらっているというような。そこは、楽曲提供の場合の書き方とは全く違ってくるんですよ。

──曲作りはいつもご自宅で行なわれているのですか?

末光:そうです。家にあるスタンウェイのアップライトピアノを弾いて曲を作っています。僕はDTMがあまり得意じゃなくて(笑)。操作する際のストレスが半端ないんですよね。使い方を覚えることにあまり興味がないし、その時間がもったいないと感じてしまうので。その代わり、僕にとっての作曲・編曲ツールがピアノなので、頭の中で鳴っているギターやドラムのフレーズを、ピアノを弾きながら整理して、そのイメージをマニュピレーターさんに説明しています。例えば、「ドラムはこんな感じで、ベースはこうで」っていうのを口で歌ってみたり、ピアノで弾いてみたりしながらまとめていく。あくまでもデモは、レコーディングに参加してもらうバンドメンバーに聞かせるために作っているんですよ。

──自宅以外の場所で曲を書くこともありますか?

末光:ほとんどないですね。なぜかわからないけど、曲は家で作っています。ただ、最初のモチーフみたいなものは、普段の生活の中で考えます。それも、街で流れている音楽などに影響されることが大きくて。どこかのお店に入って、「いいな」と思う曲が流れていると、お店の人に聞くこともありますね。恥ずかしいんですけど(笑)。

──今はスマホのアプリで曲を簡単に見つけてくれますよ?(笑)

末光:そうみたいですね。でもインストールしたり、操作したりするのが面倒臭くて...(笑)。多少恥ずかしくても、聞いてしまう方が手っ取り早いって思っちゃうんですよね。で、そういう時に耳に引っかかるのは、普段自分では進んで買わないような楽曲だったりするから面白くて。そういうところから受けたインスピレーションを、自分の作風に反映させながら色んなタイプの曲を作っているのかもしれないです。

──そういう時って、楽曲のどのようなところに引っかかるのでしょうか? コード進行?

末光:まさにそうです。僕はコードとメロディしか聴いていない。そこに付随する音は一切無視して、主旋律と和声の関係に注目しています。そうすると、その楽曲がどんなサウンドだろうが、どんなジャンルだろうが関係なく、自分の音楽に取り込めるんですよ。もちろん、楽曲によっては「このキックの音良いな」とか「このシンセの音色カッコ良いな」と思うこともありますし。それを参考にアレンジを考えることもあります。

──ピアノを弾きながら思い浮かんだ楽曲は、ICレコーダーか何かに録りためておくのですか?

末光:いや、録らないですね。これもまた面倒臭いんです(笑)。録ったものを聴き直す作業も面倒臭い。なので、大抵は頭の中で覚えておきますね。何曲か同時に作ることもあるのですが、そういう場合でも録らずに覚えておく。数えてみたことがないけど、10曲くらいは同時に作れると思います。1曲を1日で仕上げることってあまりないので、何日かかけてちょっとずつ固めていきますね。

──マニュピレーターさんと制作するデモ音源は、かなり細かい部分まで作りこむのですか?

末光:かなり細かく指示して作り上げます。ただ、それを聞いたセッションメンバーの人達が、どう解釈して、どんなふうに演奏してくれるかは、ほぼすべてお任せしていますね。
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SUEMITSU & THE SUEMITH
『Bagatelle』

2016年10月12日リリース

 

CTCR-14908/B【CD+DVD】:¥3,800(税抜)
CTCR-14909【AL】:¥3,000(税抜)


【CD】
1 Invention feat. 大橋トリオ
2 未完成
3 Pinocchio
4 Shooting Star We Are feat. 少女隊
5 幻想ノ即興曲 feat. 橋本絵莉子
6 Y.A.N.O.
7 水玉賛歌
8 言葉
9 Appassionata feat. 細美武士
10 Rock Black
11 Miss Lily Blossom
12 Summertime `83
13 This Merry-Go-Round Song
Bonus Track
14 Glory Days
15 Venus feat. Kentaro Takizawa

【DVD】
Appassionata feat 細美武士 / SUEMITSU & THE SUEMITH

ライブ情報

「GRIND PIANO RECITAL 016
SUEMITSU & THE SUEMITH sings Bagatelles」


2016年11月18日 
渋谷 duo MUSIC EXCHANGE
OPEN 18:30 / START 19:00
TICKET ※ドリンク別 : ADV ¥4.800 / DOOR ¥5.300

・チケット:発売中
チケットぴあ http://t.pia.jp/[309-954]
ローソンチケット
http://l-tike.com/[75800]
イープラス
http://eplus.jp/
・公演・チケット購入についてのお問い合わせ
duo MUSIC EXCHANGE
03-5459-8716

http://www.duomusicexchange.com

SUEMITSU & THE SUEMITH
(スエミツ アンド ザ スエミス)


1971年6月4日生まれ 広島県出身 O型 名古屋音楽大学出身
2004年 高セールスを記録したディズニーのロック・カバーアルバム『Mosh Pit on Disney』に参加したことが話題となり、翌年インディーズレーベルRhythm REPUBLICより、全曲英詞による1st アルバム『Man Here Plays Mean Piano』を発表。ピアノを叩き付けるような激しいプレイが話題となり、新しいピアノロックのスタイルを確立した。
2006年 キューンレコードと契約し、メジャーデビュー。同年リリースされたデビューシングル「Sherbet Snow and the Airplane」がいきなり全国のFM/AMラジオ局およびCS音楽チャンネル合計24局にてパワープレイ及びヘビーローテーションを獲得、続く2ndシングル「Astaire」がTBS系ドラマ「花嫁は厄年ッ!」の主題歌に抜擢され、スマッシュヒットとなる。
2007年 4thシングル「Allegro Cantabile」がクラシックを題材にした人気アニメ『のだめカンタービレ』のオープニングテーマに、続く5thシングル「Sagittarius」が同アニメのエンディングテーマに抜擢され、オープニング、エンディングの両方を担当し、大きな話題となる。同年3月、メジャー1stアルバム『The Piano It’s Me』をリリースし、オリコン初登場18位を記録。この年、リキッドルームにて初のワンマンライブを行い、翌年3月には東京(赤坂BLITZ)、大阪(なんばHatch)、名古屋(CLUB Diamond Hall)の3都市にて、初のワンマンツアーを行なう。
2009年に木村カエラに楽曲提供した「Butterfly」が『ゼクシィ』のCMソングに起用され、400万ダウンロードを越える大ヒットを記録。2011年度のJASRAC賞「銀賞」を受賞した。
2011年 3年振りに本名の末光篤名義でアーティスト活動を再始動しKADOKAWAメディアファクトリーより作品をリリース。
2015年 SUEMITSU & THE SUEMITH名義で活動再開。細美武士(the HIATUS)をボーカルに迎えたシングル「Appassionata feat. 細美武士」をリリース。自身の活動、プロデューサーとしての活動に加え、日本工学院専門学校ミュージックカレッジ・ミュージックアーティスト科との共同企画「Super Private Lesson」もスタート。新人の育成にも取り組んでいる。

 

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