ゲストアーティストには細美武士、大橋トリオが参加!
SUEMITSU&THE SUEMITH『Bagatelle』インタビュー
SUEMITSU&THE SUEMITH『Bagatelle』インタビュー
2016/10/13
末光:まさに、今おっしゃったディズニーの影響はものすごく大きいです。実は僕、avexで働いていた時期があるんですけど、当時は何の興味もなかったディズニー関係のプロジェクトを任されることになって。それでサントラを聴いたり映画を見たり、一人でディズニーランドやディズニーシーへ行ったりしているうちに、大好きになったんです。とにかく、シャーマン兄弟の書く曲が素晴らし過ぎて。ものスゴく影響を受けました。それが30歳になる前くらいですね。
──そうなのですね。
末光:もちろん、子供の頃からディズニーには慣れ親しんできたし、クラシックピアノを習ったりしていたので、素地みたいなものは出来上がっていたと思うんです。その後、音大に行ってからは60年代のブリティッシュ・モッズやパンクスに傾倒したり、親の影響で70年代の日本の作曲家、筒美京平さんや都倉俊一さんの作る歌謡曲などを聴いたりしていましたね。あとは、90年代前半に渋谷HMVでバイトをしていて、その頃に流行っていた渋谷系やフリーソウル系の音楽にも影響を受けていました。それは、音楽性というよりも音楽の聴き方、選曲のセンスといった部分で。
──それらを経て、ディズニー音楽と “再会” したのですね。
末光:そうなんです。
──今の末光さんの楽曲の特徴である、分数コードやクリシェ、カノン進行といった要素は、そういう音楽からの影響だったのですね。
末光:そうですね。ただ、理論的にどうこうというよりも、作ってみたら結果そうなっていたという感じですね。
──作曲能力を上げるために努力してきたことなどはありますか?
末光:うーん、口で説明するのは難しいんですけど、とにかく、自分が好きな音楽をひたすら聴いて、自分はその音楽のどこにグッときているのか、コード進行がどうなっていて、そこにどんなメロディが乗っているのかを調べて、自分のものにしていくしかないでしょうね。僕はピアノが弾けたので、ピアノを使ってそういう分析をしていました。
──今作のゲストで驚いたのは、「Shooting Star We Are feat. 少女隊」で、少女隊のオリジナルメンバー(安原麗子、藍田美豊、市川美恵子、引田智子)が参加していることです。
末光:少女隊は中学生の頃に大ファンだったんですけど、ふとしたキッカケで中心メンバーの安原麗子さんとFacebookでやり取りをするようになって。それで、今回のアルバムの話をして、「オリジナルメンバーで参加してくれませんか?」ってオファーしたことから始まったんですよね。それで、麗子さんが他の3人に声をかけてくれて、それで実現しました。麗子さんや智ちゃんは結構、歌っていたみたいですけど、中には30年ぶりに歌う人もいたので、大変だったと思いますが頑張ってもらいました(笑)。
──tofubeatsさんにアレンジを頼んだ経緯は?
末光:彼の作る音楽が大好きで、それでオファーをしました。まずは僕がデモを作って、それをもとに作ってもらいました。やり取りはskypeで行なったんですけど。僕からは特にリクエストは出さず、とにかくtofuくんのカラーにしてもらいました。バックトラックはすべてtofuくんが作っています。これまでどの楽曲にも必ず自分のピアノ演奏は入れていたので、これは初めての試みですね。
──本チャンのレコーディングやミックスでは、エンジニアさんにサウンドのイメージなど、どのように伝えているのですか?
末光:何か参考音源がある時は、それを聴いてもらうようにしています。ただ、それは本当に脈絡なくて。「キックの音色は、レディオヘッドのこの曲のイメージで」と言ったり、「ギターはダムドのこの曲で」ってリクエストしたり。かと思えば「コーラスはおニャン子クラブのこの感じで」みたいにリクエストをするので(笑)。端から見たら何が何だかわからないでしょうね。
──では最後に、本作の聴きどころをお願いします!
末光:今回は、大橋トリオくんやチャットモンチー橋本絵莉子さん、the HIATUS細美武士くんといったボーカリストに参加してもらっているんですけど、彼らが本来持っているカラーと僕のカラーが混じり合って、いつもとは違う彼らの側面を引き出すことができたと思うので、その辺をぜひ聴いて欲しいです。あと、僕はメロディをとても大事にしているので、そういう部分では僕の歌というより(笑)、メロディに注目してもらえたらうれしいですね!
- 1
- 2
この記事の画像一覧
(全0枚) 大きなサイズで見る。
関連する記事
2019/04/24
2018/11/12
2018/07/03
2018/03/22
2017/10/06
2017/06/20
ニュース
2023/12/25
2023/12/20
2023/12/18
インタビュー
2023/03/23
2022/09/15
2022/05/26
2022/01/26
特集/レビュー
2023/04/03
レクチャー
2022/11/15
2022/11/01