日本を代表するギタリスト木村大とピアニスト榊原大が軌跡の融合
木村大×榊原大 デュオ・アルバム『Rosso Nero』インタビュー
木村大×榊原大 デュオ・アルバム『Rosso Nero』インタビュー
2018/07/03
──3曲目の“組曲「スペイン」〜アストゥリアス”ですがPV拝見しました。都会的なイメージでクラシカルな演奏という非常にクールな映像でしたね。
榊原:イメージ通りの映像になりましたね。
木村:もともとスペイン色がすごく強い曲なので、これを現代で都会で鳴り響くような“アストゥリアス”にしたいなぁーってずっと考えていたんです。日々の生活の中にクラシックが鳴り響く瞬間があってもかっこいいんじゃないかと。PVでは映像にも助けられてイメージが具現化されたかなと思ってます。
──6曲目の“映画「禁じられた遊び」〜愛のロマンス”ですが、ピアノのバッキングがテンションがちがちでとても新鮮でした。アレンジするにあたって狙った部分はあったのですか。
榊原:これは最初からいい感じで二人でアレンジできましたね。途中からスパニッシュになったりとか場面転換など全体の大きな骨組みを木村大が先に作ってくれて、僕は割とリハーモナイズ(和声付け)をいじくる方を担当しましたね。
木村:榊原さんがかなりアカデミックな色を発揮してくれました。(笑)
──あまり聴きなれない“禁じられた遊び”でしたね。
榊原:この曲はアレンジの役割分担がはっきりしていたので、出来上がったもので二人で遊んだ感じですね。トイピアノ弾いたりとか。
木村:なんか“禁じられた遊び”の昨今TVとかでの使われ方がすごいバカにされたような使い方が多いんですよ。
──わかります。
木村:バラエティなんかで悲しいシーンとかでどうしようもない感じで使われてて、僕らクラシックギタリストとしても弾くのがちょっとためらうぐらいな温度差を使われ方として感じていたんです。これはなんとかしないといけないなと。(笑)あまりにもレトロな雰囲気が出すぎていて今のサウンドの中に調和しきれない部分がありすぎて。メロディは良いんですけど。
榊原:まぁでもみんなが知ってるメロディだからねぇ。丁度良いんじゃないですか。6曲目あたりで。(笑)
木村:新鮮に聴いて欲しいですよね。今まで“禁じられた遊び”を知っている人にも。
──最後の10曲目“映画「千と千尋の神隠し」〜あの夏へ”ですが、ジブリ曲を選んだ理由は?
榊原:なんとなくボーナストラック的な感じですね。いちリスナーとなった場合、こういう曲も入ってたら面白いかなと。あと久石さんの曲はもともと良い曲が多いなと思ってたんですけど、自分がピアニストなので久石さんの曲をやるのは逆に勇気がいるんですよ。ただ今回木村大とのデュオアルバムってことで、そういう意味では楽というか気楽に入れちゃおうかみたいなね。
木村:僕が“禁じられた遊び”を弾くのと一緒ですよ。(笑)
榊原:そうそう、そんな感じ。お互いにこれはちょっとなっていう曲を出し合った感じですね。
木村:そういうのが逆に気軽で良かったりもするんですよね。
──では最後に、これからこのアルバム『Rosso Nero』をひっさげてお二人でのツアーが開始されますが豊富をお聞かせください。
木村:今回レコ発ツアーということになるので、このアルバム『Rosso Nero』に収録された楽曲を皆さんにお聴かせしたいと思いますが、レコーディングの内容からさらに外れるくらいのぶっ飛んだパフォーマンスをお見せしたいと思ってます。クラシックって聞くとすごく敷居が高く感じると思うんですけど、僕たちの演奏を聴いてもらえたり実際のライブでのパフォーマンスを見ていただいたらすごく感じてもらえる部分がいっぱいあるんじゃないかなと自分自身でも期待しています。
榊原:とりあえず初の二人でのライブということで楽しみですね。前作の『ECHO』でのツアーともまた違った空間になると思うので、二人でうまいことお客さんに楽しんでいただけるよう音楽もしゃべりも全部含めて良い2時間あまりの空間を作れればなと思ってます。
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