バンド存続の危機を乗り越え生まれた、2年ぶり4枚目の最新作!
IKE(SPYAIR)『4』インタビュー
IKE(SPYAIR)『4』インタビュー
2015/11/24
アリーナツアーは、4年に一度しかやらないようなお祭りにしたいと思っているんです!
──なるほど。もうひとつ見逃せないのが、女性シンガーソングライターJASMINEさんとディエットした「NO-ID feat.JASMINE」ですよね。
IKE:すごく刺激的な楽曲になりましたね。彼女って、意外とポワッとした子なんですが(笑)、レコーディング・ブースに入ってマイクの前に立つと、メンバー全員が「マジかっ!?」って、いい意味で唖然とするくらい、歌がスゴいんですよ。実はこれまで、何人かの女性ボーカリストに仮歌を入れてもらったこともあるんですが、どうしてもオケの上で、歌がフワフワと浮いてしまうんですよね。
──よく分かります。その点、彼女の歌には芯がありますよね。
IKE:そうなんですよ。だから余計に、彼女のスゴさに圧倒されました。要は、男の俺の歌に太刀打ちできる“怪物”が欲しかったんですよ。そうしたら、マジ怪物が来ちゃいました(笑)。彼女は、ロックでも十分に通用するんじゃないかな。だから、彼女にとっても、この曲がいいきっかけになってくれたら嬉しいですよね。JASMINEって、これだけ魅力的で、存在感があって、個性的なボーカリストなのに、ロックを歌うのは今回が初めてらしく。だから俺らがロックのジャンルから彼女をプッシュすることで、もっといろんな人に知ってもらえるんじゃないかと思っています。それに楽曲自体も、俺らが大好きなミクスチャーを思い切りやっていて、すごく気に入っています。俺らって、90年代、00年代に活躍したバンドに憧れを持って活動してきたので、そういうリスペクトもふんだんに取り入れています。頭のリフとか、分かりやすですよね(笑)。そういったグランジな音楽だったりといった要素を取り入れつつ、でも切り口はまったく違いますから、「先輩たち、どうだい?」っていう想いも込めた曲になっています。
──ロックのフィールドにいるSPYAIRとしては、その枠をオーバーグラウンドにまで大きく広げつつ、ロックフィールドの外で活躍しているJASMINEさんを、ロックファンに紹介する役割も担っているわけですね。
IKE:そういうのって、絶対に必要だと思うんです。ロックなアーティストが、ロックに限定して活動していては、どうしても限界がある。俺らは、ロックバンドですけど、オーバーグラウンドにも聴いてもらえる楽曲をリリースして、活動の幅を広げていきたいんです。「オレたちはロックだから、ライブハウスでロックしかやらない。アイドルと共演するとか、カッコ悪いでしょ?」なんて自分の世界を狭めていては、それこそ活動に限界がきて、バンドを辞めざるをえなくなる。そっちの方が、もっとカッコ悪いじゃないですか。そういった意味でも、このアルバムの仕上がりや存在感は、ロックに興味のない人たちにも、反応してもらえるものに出来たんじゃないか、そういう可能性を秘められたんじゃないかって思ってます。希望的観測ですけど、これからバンドを始める若い世代で流行ってくれるんじゃないかなって、そんな風に思ってるんです。
──そういった新しいSPYAIRサウンドを、12月の2大アリーナツアー、そして年明けから始めまるホールツアーで体感できるわけですね。
IKE:来年のホールツアーでは、アルバム『4』の世界観をしっかりと表現したいと思っていますが、アリーナツアーは、ちょっと別モノと考えていて。今年は、デビュー5周年、結成10周年と、俺らのアニバーサリーイヤーなんです。だから、4年に一度しかやらないようなお祭りにしたいと思っているんですよ。ですから、アリーナツアーでは、これまでリリースしたシングル曲を全部やります。でもこれって、すごく貴重なライブになると思うんですよ。
──と言うのは?
IKE:今まで、シングルを17枚リリースしたんですけど、このペースでいくと4年後、おそらくフルで全曲は演奏できない(笑)。ですから、シングルを全曲、きちんと披露できるのって、今回が最初で最後のタイミングだと思うんですね。だから皆さんも、日本ガイシホールとさいたまスーパーアリーナには、お祭りだと思って来て、楽しんで欲しいですね。アルバムの曲は……、どうでしょうね?(笑)。
──ますます楽しみが増えました(笑)。それでは最後に、ボーカリストを目指している読者にメッセージを。
IKE:このアルバムに収められたボーカルは、いろんな工夫やノウハウが込められていて、これまでの俺の人生の中で、最強です。ボーカルって、もちろんエンジニアさんがいてはじめて成り立つものだけど、これから歌を始めるみんなにとって、もしかしたら参考になったり、力になれる歌が録れたんじゃないかって思っています。だから、もしこのアルバムを聴いてくれたら、ボーカリストの先輩として、俺はとても嬉しいです。
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