歪み系は、レコーディングでも頻繁に使ったというBogner「Ecstacy Red」を筆頭に、Fulltone「OCD」、Hermida Audio Technology「Zendrive」。ちなみに、XOTIC「AC Booster」は、ライブでパンチがほしい時に使うそうだ（※現在は未使用）。空間系には、Eventide「TIMEFACTOR」、T-rex「QUINT MACHINE」（収録曲「傷心パラドックス」で使用）をセッティングしている。

ワウペダルはJim Dunlop「CRYBABY」のスイッチレスモデルを使用。これにより、ライブで踏み間違いが起こらず、足を置いただけでワウがかかるようになっている。

他には、ワーミーのように使っているというBOSS「PS-6 Harmonist」。そして、Electro-Harmonix「Neo Clone」は、普段ボードに入れていないそうだ。

また、これらのサウンドは、すべてProvidence「PEC-2」でコントロールしている。

ひヵるは歪みをアンプではなく足元で作るそうで、歪み系のエフェクターを多くセットしている。メインは、曲中のバッキングに多用するSHIGEMORI「RUBY STONE」。それとは異なる歪みにしたい時には、Suhr「Riot」やFree The Tone「GIGS BOSON OVERDRIVE」で調節するという。

空間系には、Providence「VELVET COMP VLC-1」と国産ブランドA.Y.A tokyo japan「Warm Chorus」の2つをセット。その他にも、Providence「CHRONO DELAY」、導入を検討中のstrymon「BigSky」も持ってきていただいた。また、ソロ用に音を上げたい時にはElectro-Harmonix「POG2」を使用することが多いとか。

ここからは、アルバム収録曲の奏法解説をお届けする。弾き方のコツについても語ってもらったので、カバーする際には、ぜひ参考にしてもらいたい。

最初は威吹による「華麗なる外道」のギターソロ。「スウィープが入っているが、スウィープだということを頭から切り離して、“タメ”として感じて弾いてほしい」とのこと。

「傷心パラドックス」のポイントは“ノリ”。もともと、ギターソロを作る時も“ノリ”を大事にしているそうで、気持ちが高ぶれば高ぶるほど良いソロが弾けるのだとか。また、テクニックの部分では、「休符の入れ方を意識してほしい」という。

そして、ひヵるには「SM」のソロを弾いてもらった。アドリブを入れたフレーズとなっており、「ピッチがどうとかではなく、気持ちで弾いてほしいです」とのこと。チョーキングには感情を入れ、さらにギターをかきむしるように弾くことで曲の表情が豊かになるそうだ。なお、サウンドメイクについては「歪みを結構強めで、ディレイというよりもリバーブが合うと思います」とコメント。

最後に「TAXI」のイントロフレーズを解説してもらった。「結構、難易度が高いですが、強目のピッキング、右手でミュートすることを忘れずに弾き切ることが大切（威吹）」、「右手の振り抜きが大事。意外と雑になりがちだけど、しっかりとオルタネイトで弾くことですね」（ひヵる）