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瀬川あやか「夢日和」インタビュー
瀬川あやか「夢日和」インタビュー
2016/06/16
辛さに対する気持ちが少しでも軽くしてあげられるよう、これからも歌を歌い続けます。
瀬川:最初は小さい頃にモーニング娘。さんを見て「歌って踊れてスゴい!」と思って歌手になりたいと思ったんです。そして5歳の時に祖母にお願いをしてピアノを習い始めて、高校生まで続けていました。
──歌を歌うことはなかったのですか?
瀬川:もちろん歌うことは大好きだったんですけど、人前で歌ったのは高校の学園祭でカラオケ大会に出た程度ですね。
──本格的にシンガーソングライターとして曲を作り始めたのはいつ頃なのですか?
瀬川:看護師になるための一番大事な実習がちょうど終わった大学三年生の時で。ただ、その実習が始まる前に、色々と悩んで「看護師と両立をするのは絶対に無理だ。もう看護師一本に絞ろう」と諦めかけていた時期があったんです。結果的には実習で色々なこと経験して音楽の素晴らしさというものを感じることができたんですが。
──その経験というのは?
瀬川:認知症の患者さんがいらっしゃったんですけど、ご家族の名前も忘れてしまって寝たきりだったんです。その方の好きな曲が「ソーラン節」だと聞いて、私がベッドから起こす時に「ソーラン、ソーラン」と歌ってあげたら元気に起き上がったんです。きっと、体は元気だった時の記憶を覚えていたんでしょうね。そういった説明できないような奇跡が現場ではたくさんあるので、それって音楽の力なのかなと。改めてやっぱり音楽って素敵だし、看護師と音楽って一見まったく違うように見えて同じだと私は思ったんです。「じゃあ、私なりの切り口で何かアプローチできるんじゃないか」と考えて、看護師をしながらシンガーソングライターとして活動していくことを決心しました。
──看護の現場での経験が瀬川さんにとって大きな影響を与えているのですね。
瀬川:そうですね、曲を作る上でも色々なきっかけを与えてくれたりします。歌詞に「認知症の人が〜」と入ることはないですが、病んでいる人が不安な気持ちになった時、どんな表情をしたり言葉を発するんだろうって。「不安です」って言葉にしなくても表情で伺い知ることができるじゃないですか。「人ってこういう表情するんだ」とわかる時って私にとって大事な瞬間なんです。
──ところで、今作の初回限定盤にはDVDが同梱されていますね。見どころは?
瀬川:ミュージックビデオとメイキングを収録しているのですが、ミュージックビデオは実写の私と2Dの世界によるコラボになっているんです。本当に面白い世界観になっているので、まずはそこは見てもらいたいです。あとは、とにかく見て気持ちが明るくなってもらえればうれしいです。ポップな色使いになっているので、それが上手く伝われば良いなと。
──ではメイキング映像の方は?
瀬川:メイキングにはCDジャケットとミュージックビデオの撮影が収録されています。私にとって両方初めての経験で、スゴく緊張している姿が映っています。専門知識だとかプロとして周りを引っ張って行くということができない分、その中で自分に何ができるだろうって試行錯誤をしながら雰囲気作りを心掛けています。私のキャラクターがスゴく出ている映像に仕上げていただいているので、そこをぜひ見て欲しいです。
──ご自身で「こういう風に表現したい」といった要望は出されたのですか?
瀬川:そうですね、あまり世界観を作り込み過ぎるよりは、自然な部分を残してなおかつ見てて面白くなるようにしたいと監督さんにはお伝えました。服などに面白さがあるけど、綿で作った雲が自然が感じを演出していたり。あとは色をたくさん使い過ぎないようしたりとか。
──その他に見どころは?
瀬川:ジャケット写真のヴィジュアルディレクターを担当していただいたGENKINGさんとの打ち合わせや撮影時のやりとりです。急にピアスを取って髪留めに使ったり、ギターに綿を付けてみたりと発想がスゴ過ぎて驚きの連続でした。それに撮影に慣れていない私のために、カメラマンさんの後ろでポージングの案を出してくれているシーンも見どころですね。
──それでは最後になりますが、読者へメッセージをお願いします。
瀬川:今回のデビューシングルで色々な人と出会って、様々な場所に行くことになると思うんですけど、自分の歌を聴いてくれる人の人生や感情、日常の一コマに出会えた “縁” を大事にして、人の心に寄り添うことができたら良いなと。だから、ぜひ一度は曲を聴いてみて欲しいです。私もまだまだ未熟ですが、だからこそ伝えられることがあるので自然な姿を見てもらって、皆さんの背中を押せればなと思います。薬を飲んで痛みがゼロになるかといったら絶対そうではないじゃないですか。それと一緒で、聴いている人の辛さをゼロにはできないかもしれないけれど、辛さに対する感じ方を少しでも軽くなるよう、これからも歌を歌い続けていきたいと思います。
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