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【スグレモノ発見!】
超小型コンポ JVC「EX-NW1」徹底レビュー
【スグレモノ発見!】超小型コンポ JVC「EX-NW1」徹底レビュー
2017/03/03
オーディオ機器として細部にまでこだわった作り
小口径スピーカーの弱点である低音を補強するために、スピーカーユニットよりも大口径の4㎝径のパッシブラジエーターを背面に搭載することで豊かな低域を確保が図られている
専用スピーカースタンドを装備。スタンドの底部に竹製の響棒を設置して重心の低い低音再生を実現
フォーカスが高く、それでいて心地よい絶妙なサウンド
アコースティックギターの音色も素晴らしかった。ボディの鳴り、低域方向への広がりはやや弱いものの、ピッキングは鋭く、コード進行も明確に聴きとれる。それでいて響きは心地よく広がっている。フォーカスが高く、それでいて響きが良いという、なんとも絶妙なサウンドだ。 定位感がしっかりしていることも好印象だ。デスク上でいえば24~32インチモニター程度の幅の両脇にスピーカーを設置すると、デスクの左右いっぱい、しかも前後の広がりも伴うステージングが表れてくれるのだ。それについては、「素晴らしい」の言葉しか浮かばない。
もちろん、小型スピーカーなので、低域の量感には限界がある。デスクはできれば一枚板の、上質な天板を選びたいし、壁の反射を活用すべく、デスクの奥側に設置するのが吉といえる。しかしながら、自分からスピーカーの距離が50cm~1m程度であれば必要最低限の低域は確保されるし、なによりもヴォーカルやメイン楽器の美しい響きを堪能できるため、量感不足を気にすることはほとんどない。なにより、ここまでのミニマムサイズでこの音質と豊かな表現が実現してくれたことが、何よりも素晴らしい。とても魅力的な製品だ。
野村ケンジ=プロフィール
ヘッドホンなどのレビューを中心に幅広いジャンルで活躍するAVライター。ハイレゾ音源についても様々な関わりを持ち、アニソンレーベルのスーパーバイザーなども務めている。TBSテレビ開運音楽堂「KAIUNハイレゾ」のアドバイザーとしてレギュラー出演するなど、近年は活躍の場をさらに広めている。
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