ソフトシンセやアナログタイプ、ワークステーションタイプまで
【2018年版】多彩な音作りが行なえる! おすすめシンセ11機種徹底レビュー
【2018年版】多彩な音作りが行なえる! おすすめシンセ11機種徹底レビュー
2018/11/30
ローランド
SE-02
オープンプライス(¥60,000)
●問:ローランド㈱お客様相談センター
●TEL:050-3101-2555 ●http://www.roland.co.jp/
往年のアナログシンセの音色とルックスを
超コンパクトな筐体で蘇らせた逸品
パッケージを開けてルックスを見た第一印象としてまず感じたのが、ツマミやボタンのパネル全体に漂う高級感です。“往年のシンセの存在感をそのまま縮小したい”という開発者の熱い思いが伝わってくるようでした。今回は別売のキーボードK-25mもお借りしたのですが、これとSE-02を組み合わせると、さらにビンテージ感が出てカッコ良さ倍増です(特にSE-02を傾けて設置すると渋い!)。
早速色々とイジッてわかったのが、「これは……無限に音作りできるヤツや!!」ということ。触る前は、「ツマミがいっぱいあるな〜」くらいにしか思っていなかったのですが、オシレーター3基をクロスモジュレーションやミキシングで自在に絡められたり、フィルターやディレイなどのパラメーターが豊富に用意されていたり、ツマミの合間に配置されたスイッチで細かい設定が可能など、至れり尽せりです。
すべての機能を深掘りすると数十ページの記事になってしまいますが、ひと言で表わすと「モノフォニックシンセで望まれることは何でもできる」という感じです。コンパクトな身なりに油断して鼻歌気分でイジり始めましたが、これは襟を正して正対すべきシンセと看破しました。
さらには、シーケンス機能も搭載。この機能もシンプルに見えて、「音色パラメーターやゲートタイムも含めて記録」できて、「パターンを並べてソングまで作れる」というガチ仕様で素晴らしいです。
個人的には、クロスモジュレーションが醸し出す強烈なサウンドが印象的で、これでクレイジーなリードサウンドを弾き倒したい衝動に駆られました。また、簡易的なスピーカーを本体に搭載しているのも、ちょっとしたシーケンスの確認の時などにサッと作業に入れて便利でした。
フィルターのルーティングが可能なXMOD(クロスモジュレーション)を装備。OSC2の出力をフィルターに、OSC3の出力はオシレーター2かパルス波比率の変調(PWM)にすると、ギュインギュインの強烈なリード音色も簡単に作ることができる
リアパネルには、アウトプットやヘッドホン端子などの他に、トリガー(アウト/イン)、CV/GATE/VCFなどの入力を装備しているので、他のアナログモジュールとの連携も完璧に行なえる。また、MIDI機器との連携に使う時に便利な、MIDIイン/アウトやUSB入力なども装備している
25鍵のミニ鍵盤を採用した別売りのキーボードユニットK-25m(オープンプライス)にSE-02を取り付けると、演奏や打ち込みも抜群にやりやすい。K-25mは、SE-02を平らな状態から2段階に角度を変えて、お好みの角度で設置することが可能だ
【製品概要】ローランドと、90年代のアナログシンセ・リバイバルの火付け役となった、ロサンゼルス発の老舗シンセメーカーであるスタジオ・エレクトロニクス社との共同開発で生まれたアナログ・モノフォニックシンセ。384個のプリセット音色を選択するだけで、多彩なアナログシンセ音色が楽しめる。また、16ステップのシーケンサーでウネるようなシンベからキラキラしたアルペジオまで簡単に打ち込める。
【SPEC】●同時発音数:1 ●プリセットパッチ:384音色 ●シンセ部:3オシレーター、ウェーブフォーム:三角波、鋸歯状波、三角波+鋸歯状波(OSC 1&2のみ)、反転鋸歯状波(OSC 3のみ)、XMOD、ミキサー、フィルター/エンベロープ、LFO ●エフェクト:ディレイ ●電源:ACアダプター ●入出力端子:フォーンアウト、ステレオアウト、EXTイン、VCF CVイン、CVイン、GATEイン、TRIGGERイン/アウト、MIDIイン/アウト、USB端子(マイクロBタイプ※オーディオ&MIDI対応) ●外形寸法:300(W)×46(H)×128(D)mm ●重量:950g
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