ボーカル録音などに最適なおすすめモデルが大集合
今、注目すべき7本のマイクをプロのエンジニアが徹底レビュー!
今、注目すべき7本のマイクをプロのエンジニアが徹底レビュー!
2019/04/02
ペルーソ
P-414
オープンプライス(¥120,000前後)
●問:㈱エレクトリ
●TEL:03-3530-6181 ●https://www.electori.co.jp
スッキリしたローエンドの質感と、密度の濃いU87系の中域が魅力
小ぶりな印象ですが重さはしっかりとあって、ボディの仕上げもリッチな感じがします。本体内にポップフィルターが内蔵されているのも便利ですし、メッシュグリルはルックス的に高級感も醸し出していますね。
それらの影響もあってか、高域がすごく落ち着いていて、ピーキーにならないんです。コンデンサーマイクの特徴としてよく言われる「フラットな周波数特性」というよりは、中域の密度が濃くて、音質的にはノイマンU87に近い感じがしました。なので、U87系の音が欲しいという人にオススメです。
録り音も非常に扱いやすくて、EQの乗りもすごくクリアですね。空間系エフェクトもしっかりとかかってくれました。ローエンドがスッキリしているので、ボーカルはもちろん、ウッドベースやアコギとかの生楽器や、エレキのアンプ録りでも試してみたくなりました。
レコーディングで使うなら、女性ボーカルを録ってみたいです。女性特有の周波数帯が、おいしい中域にうまく落ち着いてくれそうで、重心がグッと下がって音がまとまると思います。
あとは、サスペンションがなくてもマイクスタンドに直接装着できる仕組みになっていて、開封してすぐに使えるのも好印象でした。ただ、歌録りであればそのまま使えますが、楽器の録音ですごく繊細に角度を狙う時には、サードパーティのサスペンションを使えば、よりいい結果が得られると思います。
ジャンル的にはポップスやアコースティックな曲調にマッチするでしょう。オケの中に入れても抜けてきますし、際立ち過ぎることもないため、どのマイクを使おうか悩んだら、これを使っておけばまず間違いがない1本です。
↑フロント部(写真上)にはー20dBまでに対応したパッドスイッチと、75Hzと150Hzのローカットスイッチを搭載している。また、背面(写真下)には4パターンの指向性を切り替え可能なスイッチも用意されているなど、本機1本だけで幅広く活用できる
ミュージシャン's Voice
今回、試奏した中で一番気に入ったマイクで、個人的にも欲しいと思いました。
ラップでもシャウトでもメロディでも、全部ライブのようにリアルに反応してくれて、声を張ったり繊細に歌ったりしても、音が歪んだり遠くなったりせず、クリアに声をキャプチャしてくれる印象でした。とにかくキメが細かくて、ツブ立ちがいいのに、音の芯もしっかり捉えてくれるのは驚きです。録っている間のモニター音も気持ち良くて、録音した音を聴いても、オケへの乗り具合がとても自然でした。
これがあれば、どんなレコーディングも安心。そう感じさせてくれるマイクです。
【製品概要】「P-414」は、1970年代に登場して以来、高い人気を誇るコンデンサーマイク、AKGの「C414」のサウンドを忠実に再現したモデルだ。オリジナルにも使用された、低ノイズ設計の34mmのデュアルバックプレート・ダイアフラムを採用しており、クリアかつ明瞭な中域と、輝くようなハイエンドを実現。また、4タイプの指向性を切り替えられるのも便利だ。
【SPEC】●指向性:超単一指向性/単一指向性/双指向性/無指向性 ●周波数特性:20Hz〜20kHz ●最大入力SPL:162dB
●感度:12 mv/pa ●インピーダンス:200Ω ●等価セルフノイズ:12dB ●外形寸法:長さ=188mm/直径=51mm ●重量:490g
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