結成17年目、9年ぶりのフルアルバムが堂々完成!
中山加奈子(VooDoo Hawaiians)『Would You Like Comin' to the Parade?』インタビュー
中山加奈子(VooDoo Hawaiians)『Would You Like Comin' to the Parade?』インタビュー
2015/11/23
作詞で苦労した点など
──そもそも、普段バンドでは、どのような流れで作曲されているのでしょうか?
中山:まず、各メンバーそれぞれが曲を持ってきて、それをほかのメンバーと一緒に詰めていく感じですね。
曲はその場で演奏してもらったり、ある程度アレンジされたデモの形で聴いたり、軽いコード譜のものもあったりと、様々です。そこからリハーサルを重ねて、うまくいかない場合はいったん寝かせたりしながら、だんだん完成に近づけていきます。
──メンバー全員で曲を育てていくというか、作り上げていくんですね。
中山:そうです。最初は作曲者がイニシアチブを取るんですが、メンバー全員が意見を出し合って作っていきます。その上で澄ちゃんがバンド全体を見てくれる、っていう感じですね。
──中山さんご自身の曲作りはどのようにしているのですか?
中山:私は曲から作ることが多いです。澄ちゃんは詞先の曲もあって、今作の「雨の日のパレード」や「Fake You」なんかはそういう曲ですね。
──作曲するときに使われる楽器はギターですか?
中山:普段はギターで作ることが多いです。でも、今回のアルバムに入ってる「Love letter」は初めてキーボードで作った曲なんですよ。ピアノはもともと弾けなかったんですが、キーボードを買ったら、だんだんと触る機会も増えていったんです。そうしてふと、「鍵盤で曲を作ってみようかな」って思って作りはじめたのが「Love letter」なんです。
──そうだったんですね。
中山:ピアノコードは名前を知らずに響きで覚えてて、調べてみたら「あ、これディミニッシュだ。私、ディミニッシュとか使ってる!」って思いながらやってました(笑)
──詞はどのように作られるんでしょうか?
中山:詞は生活している中で浮かんでくることもあれば、集中して制作することもあります。私は詞を日常的にたくさん作っていまして、書き溜めたものを澄ちゃんに渡しています。彼はその中から選んで曲をつけてくれるんです。歌詞の意味を汲んで曲をつけてきてくれたり、「そうきたか!」っていう意外な曲で嬉しい驚きがあったり。その瞬間が毎回楽しみですね。
──今回のアルバムの作詞で苦労された点はありますか?
中山の作詞ノート。びっしりと書き込まれた歌詞の周りにはメモや、マーキングがつけられ、格闘の跡がうかがえる
中山:作詞にかけた時間は今回のアルバムが最長でした。もともと私は歌詞を書くのがすごく好きで、こだわりも強いんですよ。自分が納得するものを書きたくて、年々その思いが酷くなり(笑)、時間をかなり費やしました。
──どのくらいの期間をかけたのですか?
中山:もう、すごく突き詰めました。内容はもちろん良くなくてはいけないし、サウンドに乗った時にどう聴こえるか、母音も気になるし、そういった中で「落とし所はどこなのか?」っていうことを延々考えて。そうした格闘の末に「よしできた!」っていう瞬間が来るんです。だから私の作詞は、「そうならないのはなぜだ?」って、理由を探し続ける日々なんです。今回は何か月も探し続けて、喫茶店に何百回も行きましたよ(笑)!
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