音質と処理能力がパワフルに進化!
ユニバーサルオーディオ「Apollo Twin MkⅡ」徹底レビュー
ユニバーサルオーディオ「Apollo Twin MkⅡ」徹底レビュー
2018/09/11
【第2回】
Apollo Twin MKⅡに標準搭載されたMarshallアンププラグインの実力
DSP内蔵オーディオインターフェイスの「Apollo Twin MKⅡ」には、標準で"Realtime Analog Classics"UADプラグインスイートと呼ばれる、定番のコンプレッサーやEQ、プリアンプなどのプラグインが9種類バンドルされています。第二回ではその中のギターアンプ、「Marshall Plexi Classic Amplifier」を中心に紹介します。
文:井桁 学
多くのギタリストに愛用されたPlexiアンプ Marshall Plexi Classic Amplifier
「ディストーションの効いたギラついたトーンが魅力の、ロックサウンドに欠かせないアンプ」と言えば、マーシャルPlexiです。今回取り上げる、ソフチューブが開発した「Marshall PlexiClassic Amp」は、ジミ・ヘンドリックスやジェフ・ベック、ジミー・ペイジ、エリック・クラプトンなどのロックレジェンド達に愛されたPlexiを再現したもので、ギターのボリュームコントロールによって、ディストーションの加減やトーンをコントロールできるのが特徴です。
本機はインプットⅠとインプットⅡでそれぞれ独立したボリュームコントロールが可能となっています。また、上下のインプット(ハイとロー)はインピーダンスが異なり、通常は使用する楽器の出力に合わせて選択します。ハイ(上)はギターなどのハイインピーダンス楽器、ロー(下)はベースやマイクなどに対応するために、高域を抑えて歪みを抑制したものとなっています。通常使用の場合はインプットⅠのハイにつなぎ、ボリュームを上げると十分な低音が出ますが、それでも低音が足りない場合は、さらにインプットⅠのローとインプットⅡのハイをパッチケーブルでつなぐ「チャンネルリンク」という方法を使い、その状態でVOLUMEⅡを上げると低域が増します。
サウンドはクランチ~オーバードライブ系で、ツブが粗めのオーバードライブはまさにマーシャルそのもの。バッキングからリードまで対応可能で、多くのギタリストが愛用したPlexiサウンドを体感できます。ディストーションを弱めたい時は、ギターのボリュームを下げるかアンプのプレゼンスを下げ、高域を下げたい時はアンプのトレブルを下げるか、アンプのボリュームを上げる、もしくはギターのボリュームを下げるのがオススメです。
また、アンプ側を完全なクリーン状態にして、エフェクター側で歪みをコントロールしたい場合は、インプットⅠのローにシールドを接続し、インプットⅠのハイとインプットⅡのローをチャンネルリンクさせるという方法もあります。
通常のギター録音のセッティング。アンプのVOLUME Ⅰと、ギター側のボリュームノブを組み合わせて音作りをする。ボリュームが2でクランチ、ボリューム3以上でオーバードライブとなり、フル10にすればリードで使える
低域が増した迫力のあるハードなサウンドを鳴らすには、インプットⅠのローとインプットⅡのハイをつなぐ「チャンネルリンク」をするのが一般的。VOLUMEⅡを上げると重厚なバッキングを弾くのに最適な音を作ることができる
クリーンサウンドを作るには、こちらのセッティングがオススメ。アンプ側のVOLUMEⅠのみで音量を調整する。高域が抑えられるので、トレブルはフル10にするといい。さらにギター側のボリュームを下げればクリーンになり、強めにピッキングを強めにするとクランチサウンドにもなる
10種類のプリセットを搭載。AC / DCの「Back in Black」や「Highway to Hell」を録音したエンジニア、トニー・プラットのマイキングとチャンネルストリップも搭載している
激歪みが得られるディストーションペダル Raw Distortion
マーシャルと組み合わせて使うのにオススメなのが、80年代初期のビンテージなプロコRATをモデリングした「Raw Distortion」です。キメの細かいディストーションサウンドが特徴で、リードプレイに適した歪みが簡単に作れます。
特徴的なツマミは「FILTER」で、右に回すと高域が絞られていきます。そして、「DISTORTION」をセンターにすれば十分な歪みが得られ、フル10にすると激歪みになって、ギターサウンドというよりも、シンセ的な鼻詰まりのような音になります。これに合わせるPlexiアンプは、クリーン~クランチに設定するといいでしょう。インプットⅠ(ロー)で音色をクランチにすればリードサウンドになります。芯の立ったリフを弾きたい場合はインプットⅡ(ハイ)+チャンネルリンク(インプットⅠのハイとⅡのロー)にすると骨太な歪みを作ることができます。
クリーンギターにオススメのベースアンプ Softube Bass Amp Room
1970年代のベースアンプに基づく「Softube Bass Amp Room」は、ベース録音はもちろんのこと、ギターのクリーンサウンドを作る目的でも使用できるUADプラグインです。
3種類のキャビネット (8×10、4×12、1×12インチのオープンキャビネット)があり、ベースアンプ特有のクリーンかつファットで、ザラついた激しいサウンドなど、あらゆるジャンルをカバーするサウンドメイキングが可能です。
さらに、DI(ライン)のブレンド加減や、マイクポジション、ハイカットとローカットなど、細かい調整もできます。右のセッティングは、あえてギターでカッティングする時の音色にしてみました。トレブルを高めに設定し、アンプとDIのブレンドで低域を調整しています。
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