モジュラーシンセに匹敵する自由な音作りが可能!
ARTURIA「MatrixBrute」操縦法【動画付きで解説】
ARTURIA「MatrixBrute」操縦法【動画付きで解説】
2017/04/28
MatrixBrute最大の特徴「マトリックス」では何ができるのか?
パネル中央右にある16×16で256個ものボタンが並ぶセクションこそ、本機の名前にもなっている「マトリックス(Matrix)」です。ここでは、上段に並ぶ「MOD」、「PRESET」、「SEQ」の3つのボタンでコントロールする機能を選択します。
MOD(モジュレーション・ルーティング・モード)
▶︎シンセの内部接続をボタンで自由に組み替えることができる
多くのシンセは、オシレーター、フィルター、アンプ、ENVやLFOなどシンセを構成する各モジュールが内部で接続されていて、すぐに音作りが始められる半面、自分で接続していくモジュラーシンセのような自由度はありませんでした。しかし、MatrixBruteでは「マトリックス」に並ぶボタンによってユーザーが自由にモジュールの接続を変更したり、新しい接続を作ることができるのです。
縦軸にソース(変化させる側)、横軸にディスティネーション(変化を受ける側)のパラメーターが並ぶ。あらかじめ決まっている12種類のディスティネーション以外にも、13〜16番目にはシンセ/エフェクターの任意のパラメーターを割り当てることが可能だ。使い方は、ソースとディスティネーションの交点となるボタンをONにして接続し、ダイヤルを回して変化の深さを調整するだけと簡単。また、1つのソースを複数のディスティネーションに接続したり、逆に、複数のソースを1つのディスティネーションに接続できるなど、物理的なケーブルで繋ぐよりも自由度が高いのも特徴だ
PRESET(プリセットモード)
▶︎256種類の音色プリセットをボタン一発で呼び出し可能
MatrixBruteには、ユーザーが作成した音色やファクトリープリセットを保存する256種類の音色メモリーが用意されています。それらの呼び出しは、音色番号を入力したりダイヤルを回してリストから選ぶのではなく、マトリックスのボタンを押すだけでダイレクトに選択できるのが特徴です。
音色は、PRESETボタンをONにした後、マトリックスに並ぶボタンで一発で選択できる。プリセットは縦方向に同じジャンルの音色が並んでいるので、イメージに近い音を見つけたなら、その上下のボタンを辿っていくと音色バリエーションをチェック可能だ
SEQ(シーケンサーモード)
▶︎ステップシーケンサーのコントロールに利用
パネル右下には、最大64ステップのステップシーケンサーが内蔵されています、マトリックスのボタンでは、各ステップの発音のON/OFF、スライドやアクセント機能のON/OFFなどをコントロールします。また、このステップシーケンサーは演奏パターンの打ち込みだけでなく、モジュレーションルーティングのソースとしても利用でき、ディスティネーションのパラメーターをリズミカルに可変することが可能です。
アルぺジエーター/ステップ・シーケンサーを内蔵。シンセらしいパターンの演奏や動きのある音作りに活用できる。このセクションでは、再生/停止などの操作や、演奏パターンの再生方向、オクターブ、リズムなどの設定が可能だ
ステップシーケンサーでは横16ステップ×4段を一塊として打ち込みをしていく。各ステップのボタンは下から順に発音、スライド、アクセント、モジュレーションのON/OFFを切り替える
サウンドを豊かにするアナログのエフェクターも内蔵
シンセと相性が良いアナログのエフェクト(ディレイ)を内蔵。MatrixBruteのサウンドをさらに豊かにします。ディレイがステレオorモノの2種、モジュレーション系のコーラスとフランジャー、そして、マルチタップ・ディレイを発展させたリバーブのいずれかを選択して利用します。
エフェクトは、ギター用のペダルのように直感的に調整できる。Modeボタンで5種のエフェクトの中から利用したいものを選択したら、上に並ぶ4つのノブでパラメーターを設定し、Dry/Wetのノブで効果の深さを調整する。マトリックスでモジュレーション・ルーティングを設定すれば、ENVやLFOなどシンセ側の機能を使ってパラメーターを可変することもできる
その他の機能
- ▶3つのオシレーターの演奏法を決める「VOICE Mode」
- ▶ギターやマイクを接続してフィルターで加工できる外部入力を用意
- ▶他のシンセやDAW(パソコン)との接続端子も充実
- ▶任意のパラメーターを割り当てることができる4つのノブ
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