日本人なら誰もが耳にした名曲を叩いた男

【ドラム界の重鎮 田中清司 x 昭和歌謡マニア 半田健人】昭和歌謡グルーヴ対談

【ドラム界の重鎮 田中清司 x 昭和歌謡マニア 半田健人】昭和歌謡グルーヴ対談

2018/11/12

【試聴した曲について】
キャンディーズ「その気にさせないで」を試聴

曲名:その気にさせないで
音源素材:ハイレゾ音源 flac 96kHz/24bit(提供:e-onkyo music)
再生機材 PC内のハイレゾ再生アプリ「TEAC HR PLAYER」からUD-505を経由しAI-503、S-300HRを経て再生
http://www.e-onkyo.com/music/



半田:なんか洋楽ですよね。音を聴いてると。うまかったですねぇ。(笑)これ蘭ちゃんも結構歌うまいですね。

田中:ねぇ、ちゃんとしてるよね。皆ちゃんとしてる。良かった俺。(笑)「なんかドラムちょっとねぇ」って言われたらどうしょうって思ってた。

半田:このスピーカーでこの音量で聴いて良く判ったんですけど、多分エンジニアがオカズのおいしいところをちょっとレベル上げてますね。これまでヘッドホンで聴いたときにはあまり気付かなかったですけど。タム回しのところとかおいしいと思ったんでしょうね。

田中:なるほどねぇ。

半田:この時代の音って今は録れないんですよ、なぜか。この音が大好きなんだけど作れないんですよね。なにが原因なのかわからないんですけど。この頃はドラムブースで録ってました?

田中:「勝手にしやがれ」はモウリスタジオの1スタだから、ブースは無いわけ。普通だったらドラムはドラム部屋に入れちゃうけど、結構広いところにブラス隊と俺達リズム隊だけ、これだけだから。ドラム部屋に入れるとクリアかも知れないけど、ああいう混ざったような感じは出なかったかもね。そういう面では良かったのかも知れないね。

半田:そうですね。多分タイコの音が隣のベースアンプにマイクにも入ったりしてたでしょうしね。色んな一体感があるんでしょうね。さぁ、次はロック、アイドルと来たので演歌で。多分こういう演歌がヒットするっていうのは当時としては画期的な事だったと思います。細川たかしさんの「北酒場」で。これはiPhoneからBluetoothで飛ばして聴いてみます。

【試聴した曲について】
細川たかし「北酒場」を試聴

曲名 北酒場
音源素材:iPhone(iTunes)
再生機材 iPhone内の音源をBluetoothで送信しUD-505、AI-503、S-300HRで再生



半田:この曲はキメが思ったより多いですよね。でもキメが多いけどちゃんとリズムでシンクロしてるからしつこくないんですよね。細川さんの歌の印象が強いから隠れてしまうけど。

TEAC加茂:ではここで半田さんお勧めの曲を聴きたいと思います。

半田:アナログ盤で持ってきたんですけど野口五郎さんのシングルで「愛さずにいられない」のB面で「熱愛」って曲が、まぁかっこいいんですよ!馬飼野俊一さん作編曲で、ベースはチーボー(武部秀明)さん。これが全員奇跡の演奏をされてるんですよ!ミックスのマエキン(前田欣一郎)さんの作る音がめちゃくちゃかっこいい!

【試聴した曲について】
野口五郎「熱愛」試聴

曲名 熱愛
音源素材:レコード
再生機材 :TN-570からUD-505を経由してAI-503、S-300HRを経て再生

半田:どうです?ロックでしょ。

田中:すごいね。

半田:すごいんですよ。なかなかのグルーヴ感で。この頃の清司さんは若いから手数多いですよね。(笑)これは名演です。でね、今日はもう一曲かけてもらいたい曲があって、恵 美(フィミー)の「犯(あやま)ちは一度だけ」これ全然売れてない曲なんですけど、72年の都倉さんの作品で「どうにも止まらない」とかなり近いんですよね。だから清司スタジオテイクとしてド初期モノです。

【試聴した曲について】
恵 美「犯ちは一度だけ」試聴

曲名犯ちは一度だけ
音源素材:レコード
再生機材 :TN-570からUD-505を経由してAI-501を経て再生


田中:へぇ、これ都倉さんなの。

半田:そうなんですよ。もしリンダさんが歌ってたら売れてたのかなっていうね。

田中:かなり生々しい音だね。

TEAC加茂:それでは次に「名探偵コナン」を聴きましょう。録音は1996年ですね。

田中:アニメが始まってすぐくらいかな。

【試聴した曲について】
「名探偵コナン」試聴

曲名 名探偵コナンのテーマ
音源素材:CD
再生機材 PD-501HRからUD-505、AI-503、S-300HRを経て再生



半田:若い世代というか、僕はたまたま古い曲知ってますけど、本来僕の世代だと一番馴染みがあるっていうのは「名探偵コナン」だと思うんですね。

田中:そうだよね。

半田:「大野克夫バンド」っていうのは「名探偵コナン」の劇伴としてずっと継続してあるものなのか、それともなにかその企画があると結成されるものなのかお訊きしたかったんですけど。

田中:あれはもうずっと「大野克夫バンド」っていう母体で、その都度集合って感じかな。で一年に一回必ずGWにコナンの映画版があるんでサウンドトラックを新録で録って。だからもう家にサウンドトラック20枚以上あるかな。

半田:でもあれだけの大ヒットアニメの音が全国で流れてると思うとどうですか?

田中:高校野球のブラスバンドがコナンのテーマやをってるよね。凄いなと思って。

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田中清司

田中清司

プロフィール
1948年1月1日生まれ。1963年ジャニーズジュニアでキャリアをスタート。その後、歌謡曲、ポップス、演歌、ロックなどジャンルを問わず、膨大な数のライブやレコーディングに参加。特に1970年代、1980年代は歴史的名盤と言われるレコーディングセッションに多数参加。吉田拓郎や井上陽水、矢沢永吉、長渕剛、南こうせつなどのロック、ニューミュージックやキャンディーズ、山口百恵などのアイドル、北島三郎や細川たかし、千昌夫など演歌、名探偵コナンなどのアニメなど枚挙にいとまがない。また70年代に活躍した井上堯之バンド、1980年代に活躍した大野克夫バンドでは数々の劇伴にも参加。「傷だらけの天使」や「悪魔のようなあいつ」などテレビ史に残る楽曲で田中清司サウンドを聴く事ができる。現在もライブ、レコーディングを中心に活動中。



半田健人
半田健人
プロフィール
1984年6月4日生まれ。「ジュノン・スーパーボーイ・コンテスト」のファイナリストに選ばれたことがきっ かけで芸能界入り。2002年「ごくせん」第 5 話にて俳優デビューし、翌年には、“乾 巧”/仮面ライダーファイズ役で初主演を飾る。 俳優としての活動の一方で、「タモリ倶楽部」への出演を機に、 “高層ビル”好きで あることが知られるようになると、バラエティ番組等への出演を通じ、鉄道・昭和歌 謡といったジャンルへの造詣の深さも明らかにしていった。 2014年には自身初のオリジナル・フル・アルバム『せんちめんたる』をCD&LP 同時発売し、2016年秋、昭和歌謡と鉄道への愛が詰まった楽曲『十年ロマンス』を 提げ、ビクターエンタテインメントよりメジャー・デビューを果たした。 2017年秋に発売した、宅録歌謡曲アルバム『HOMEMADE』は、音楽誌「MUSIC MAGAZINE」の 2017 年 J-POP/ 歌謡曲部門ベストアルバム年間 1 位に輝いた。 そして、早くもセカンド・アルバム「生活」を2018年 5月にリリース。

オフィシャルサイト
https://www.wo-gr.jp/handa-kento/

スタイリスト
MASAYA

〈衣装クレジット〉
・ライダースジャケット ¥215,814(obelisk)
・Tシャツ ¥30,240
・パンツ ¥70,200
・シューズ ¥105,840
以上3点ともに(Roen/Roen Showroom)

〈お問い合わせ先〉
Roen Showroom (03-6419-5116?)
obelisk (03-5833-0737)

 

当日の試聴システム

フォノアンプ内蔵アナログターンテーブル
TEAC TN-570

TEAC TN-570"上質なデザイン"と"アナログターンテーブルとしての高い基本性能"の両立を設計コンセプトとし、従来のアナログオーディオ愛好家だけでなく、これから本格的にアナログオーディオを始めたいユーザーまで幅広く、レコードが持つ魅力を味わうことができるターンテーブル。美しい人造大理石をキャビネットに採用し、エレガントさと安定性を兼ね備えたアクリル製プラッター、回転数自動調整機構(PRS3)による高回転精度のベルトドライブ方式、光デジタルやUSBデジタル出力など、ハイスペックとスタイリッシュさを両立。ターンテーブルシートには静電気対策に定評がある和紙製のターンテーブル・シートTA-TS30UN-BWを使用。

価格:オープンプライス
(市場実勢価格:129,600円 税込)

https://teac.jp/jp/product/tn-570/top

USB DAC/ヘッドホンアンプ
TEAC UD-505

TEAC UD-505A4サイズのコンパクトな筐体に、長年培われてきたティアックのオーディオ設計ノウハウと、ハイエンド・オーディオの設計思想を凝縮させたデュアルモノーラルUSB DAC / フルバランス・ヘッドホンアンプ。ステレオ信号をよりピュアな状態で処理するデュアルモノーラル構成と、 旭化成エレクトロニクス社のフラッグシップD/Aコンバーター「VERITA AK4497」を左右に1基ずつ搭載、各々のDACをモノラルモードで使用することにより高S/N値を獲得し、DSD 22.5MHz やPCM 768kHz/32bitの ネイティブ再生も可能としたハイスペック機。またBluetoothレシーバーも装備しており、スマホ内の音源を気軽に楽しむことも可能。今回の試聴ではすべてのプレーヤーやPCをUD-505に接続し、オーディオシステムの中枢として使用。類まれなる音質だけではなく、使い勝手のよさでスムースに試聴音源を切り替えストレス無く音楽を楽しむことが出来た。

価格:オープンプライス
(市場実勢価格:159,840円 税込)

https://teac.jp/jp/product/ud-505/top

 

DSD/PCM
ハイレゾ音源再生対応CDプレーヤー
TEAC PD-501HR

TEAC PD-501HRパソコンなしでもハイレゾ音源再生が楽しめる、5.6MHz DSDディスクネイティブ再生対応CDプレーヤー。単体のCDプレーヤーとしても高い性能を誇っており、PCMファイル再生時は116dBのS/N比、118dBのダイナミックレンジを誇り歪率も0.0004%と高いパフォーマンスを誇る。心臓部であるディスクドライブには、独自に開発した振動抑制機構VACSを搭載し、ドライブの振動を効果的にコントロールすることで信号の読み出しを高精度化。DSDファイル(最大5.6MHz)やPCMファイル(最大192kHz/24bit)が記録されたDVD-R/CD-Rの再生にも対応し、お気に入りの曲をオリジナルのディスクに移してパソコンなしで楽しむという新しいリスニングスタイルも提案。

価格:オープンプライス
(市場実勢価格:47,800円 税込)

https://teac.jp/jp/product/pd-501hr/top
USB DAC/プリメインアンプ
AI-503
AI-503最大DSD11.2MHzまで対応のデュアルモノーラルUSB DAC搭載。Bluetooth(LDAC™/aptX™)にも対応したハイレゾDAP時代のプリメインアンプ。AI-503はICEpower社製の高出力パワーアンプを搭載。最大出力は4Ωで40W+40Wの出力はホームユースで威力を発揮する。
今回の試聴ではUD-505からコアキシャルケーブルでデジタル接続しパワーアンプとして使用。S-300HRとの組み合わせで、様々なフォーマットの音源を再生した。

価格:オープンプライス
(市場実勢価格:107,784円 税込)

https://teac.jp/jp/product/ai-503/top
 

ハイレゾ対応
コアキシャル2ウェイスピーカー
S-300HR

S-300HR独自のコアキシャル2ウェイユニットが生み出す優れた定位感と中域の表現力の高さで高い評価を得たS-300NEOをさらに進化させ、ハイレゾ音源の理想的なニアフィールド・リスニングをご自宅で実現するために設計されたハイレゾ対応のコアキシャル2ウェイスピーカー。コンパクトながら同軸2ウェイが持つ安定した定位と50Hz~50kHzというワイドレンジな再生能力を持つS-300HRは、小型スピーカーながら迫力のサウンドで田中清司氏のドラムサウンドの細かなニュアンスまでもダイナミックに再生した。

価格:オープンプライス
(市場実勢価格:53,568円 税込)

https://teac.jp/jp/product/s-300hr/top

 

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