EDMなどのダンスミュージックを作るのに最適な存在感のあるアナログサウンド

エレクトロン「Analog Keys」徹底レビュー

エレクトロン「Analog Keys」徹底レビュー

2016/03/07


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Analog Keysは、これ1台で音作りから曲作りまでできてしまう、多くのプロミュージシャンが愛用している高機能なアナログシンセです。シンセを使ったことのない人は操作に慣れる必要がありますが、使いこなせば本格的なダンスミュージックが作れます。

全体的な音色の傾向としては、最近のテクノやEDMなどで耳にする新しいタイプの存在感のある太いアナログサウンドが豊富に内蔵されています。1本の指で弾いても、すぐに曲で使える音色変化や動きを伴うプリセットが多く入っていて、そのフレーズを聴いているだけでもワクワクして想像力が掻き立てられました。

音作りの方法は少々デジタル的で、カットオフやレゾナンスなどのパラメーターをパネルの右上に並んでいる10個のツマミに呼び出して操作するようになっています。
また、本機は4ボイス(4音ポリ)仕様で、4つそれぞれ独立して音色を作ることができるので、4台のモノフォニックシンセとして使ったり、「パッド系の音色に3ボイス、ベースに1ボイスを割り当てる」といった柔軟な設定が行なえます。

そして、鍵盤が弾けないギタリストにオススメなのが、本機の高性能なステップシーケンサーを使った曲作りです。4つのトラック(4音色)に各4小節の演奏パターンを作り、それらを再生しながら任意のトラックをオン/オフすることで、リアルタイムに曲を“演奏”していくことができます。さらに異なるパターンをつないだり、あるいは音色を変化させたりしてみましたが、複雑な操作をしなくてもカッコいいフレーズが次から次へと生まれてきました。

本機は、今風のプリセット音色や内蔵シーケンサーを駆使してEDMなどのダンスミュージックを作ってみたい、またはそういったサウンドを自分のバンドや曲の中に取り入れてみたいというギタリストにピッタリなモデルです。

試奏・文:平沢栄司/写真:小貝和夫



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4つのボイスはそれぞれ独立して音色を作ることが可能で、リアにある4つのインディビジュアルアウトからそれぞれのトラックの音色を独立して出力できる

 
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ステップシーケンサーでは、16分刻みのリズムを表わすボタンでステップを選び、そこに鍵盤から任意の音を割り当てることでフレーズを打ち込んでいく



Analog Keysの価格と主な仕様



価格:¥219,900(税込)

●鍵盤数:37鍵盤
●音源:アナログ
●最大同時発音数:4音
●エフェクト:スーパーボイド、リバーブ・サチュレーター、ディレイ、ワイドシフトコーラス、センドFX
●入出力端子:ヘッドホン、アウトプット×2(L、R)、インディビジュアルアウト×4、インプット×2(L、R)、CVゲートアウト×2(AB、CD)、MIDIイン/アウト(シンクアウトA)/スルー(シンクアウトB)、USB 
●シーケンサー:4トラック(16ステップ)
●アルペジエーター:6タイプ
●外形寸法:660(W)×309(D)×93(H)mm
●重量:約5.4kg
 

問:エレクトロン・ミュージック・マシーン
http://www.elektron.co.jp


姉妹モデルにも注目!



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Analog Four
¥169,900(税込)

Analog Keysと同じく4ボイス仕様の、鍵盤を搭載していないタイプのアナログシンセ。CVゲートとDINシンク出力によって他のアナログ機材を接続することができ、本機のアルペジエーターなどでコントロールすることができる。なお、専用ソフトの「Overbridge」を活用すれば、Analog Fourの音色をDAWソフトにプラグインソフトのように呼び出して使用することができ、USBオーディオインターフェイス機能も追加できる。



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