指でコードが弾けてしまう「CHORD」や様々な演奏表現が可能なボイスモードを内蔵

コルグ「minilogue」徹底レビュー

コルグ「minilogue」徹底レビュー

2016/03/14


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コルグ
minilogue

minilogueは、音色を「選ぶ」こともできますが、「作る」ことにフォーカスした操作性を持ち、パネルに並ぶツマミで誰でもすぐに直感的な音作りが楽しめるアナログシンセです。本物のアナログ回路を使いながら、この価格帯で和音が演奏できるのもポイントです。ベースやリードなどのアナログシンセの定番音色に加えて、ブラスやストリングスといった和音で演奏するパートにも対応しています。そういったプリセットを演奏するのもいいのですが、適当に鍵盤を押さえながらツマミをグリグリして、音色を刻々と変化させながら摩訶不思議な電子音を鳴らして遊ぶ方が断然面白いモデルです。

本機には自分なりの演奏パターンが鳴らせるステップシーケンサーが内蔵されていて、8つのボタンを2周する16ステップに鍵盤から音を割り当てると、それを順番に自動演奏をしてくれます。再生しながら操作したツマミの動きも記録でき、実際に適当なパターンを打ち込んで反復させながら音色を変化させると、なんとも不思議なシンセパーカッションっぽい演奏になりました。また、鍵盤が弾けなくても、いかにも弾けるように演奏ができるモードがあるのも魅力です。

そして、ぜひとも試してほしいのが、1本の指でコードが鳴らせるボイスモードの「CHORD」です。パネルの「VOICE MODE DEPTH」というツマミでコードの種類を選んだら、あとはリズミカルに鍵盤を押していくだけで、コードを平行移動するテクノやトランスのリフのようなフレーズが演奏できます。そういったプレイと相性のいいディレイが内蔵されている点も注目です。実際、リアルタイムでディレイタイムをイジってみると、トリッキーな音色変化が作れました。

音作りの入門に最適なパラメーターと操作性の良さを持ち、さらに和音が弾けてしまうなど、まずはシンセで遊んでみたいと思っているギタリストにオススメのモデルです。

試奏・文:平沢栄司

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通常の演奏から特殊な鳴らし方まで様々なモードが用意されたボイスモードを内蔵。特に1本の指でコードが弾けてしまう「CHORD」が面白い

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演奏中は、小さなディスプレイに発音している波形がリアルタイムで表示される。ツマミの操作による音色変化が波形の形に反映されるのでわかりやすい

minilogueの価格と主な仕様

価格:オープンプライス(¥55,000前後)


●鍵盤数:37鍵
●最大同時発音数:4音
●プログラム数:200(100プリセット、100ユーザー) ●ボイスモード:8(ポリ、デュオ、ユニゾン、モノ、コード、ディレイ、アルペジエーター、サイドチェイン) ●シーケンサー:16ステップ ●入出力端子:アウトプット(モノ標準)、ヘッドホン(ステレオ標準)、オーディオイン(モノ標準)、シンクイン/アウト(3.5mmミニ)、USB(USB MIDI)、MIDI(IN/OUT)  ●ACアダプター(DC9V)KA350(付属)●外形寸法:500(W)×300(D)×85(H)mm ●重量:2.8 kg

問:㈱コルグお客様相談窓口
TEL:0570-666-569
http://www.korg.com/jp/

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