ジェイビーエル プロフェッショナルの「EON206P」は、スピーカー2 本とパワードミキサーがセットになった、片手で持ち運ぶことができるポータビリティを実現したPAシステムだ。音響機器に不慣れな人でも簡単に使いこなせるミキサーには、トーンコントロールやリバーブ機能を搭載。ミニライブや店頭イベントなどの小規模PAとして使うのに最適なモデルだ。

チェッカー：堀 豊
（エンジニア）

本機はパワードミキサーの両脇にスピーカーを連結することができ、片手で持って1人で運ぶことができるコンパクトなPAシステムです。セットアップも簡単で、まずパワードミキサーに電源ケーブルをつないだら、あとは2台のスピーカーを付属のスピーカーケーブルでつなぐだけで準備完了です。

CH1/2の入力はマイクとラインの両方に対応しており、EQも装備されています。まずはボーカル用のマイクをCH1に挿して音質を試してみました。スピーカーから出てくる音は柔らかめで、低音から高音までバランスのいい扱いやすい音という印象です。EQは周波数固定のトレブルとベースのみですが、大音量にした時に邪魔になる不要な帯域をしっかりとカットすることができました。

CH1/2にはリバーブも付いていて、ボーカルだけでなく、例えばDI経由で接続したエレアコにもかけることができます。CH3/4はステレオのライン入力に対応していて、ボリュームのみ操作が可能です。CH5/6はステレオミニ・フォーンでボリュームは付いていませんが、接続したプレーヤー側で調整すればOKです。実際、CH5/6 に音楽プレーヤーをつないで2ミックスの音源を大音量で再生してみましたが、 ハードにコンプレッションされたマスタリング済みの音源でも破綻することなくしっかりと再生できました。音質としては、低音がしっかりと豊かに鳴る印象です。

最近ではイベントやライブなどでPAシステムが常設されていない場所にミュージシャンがPA機材を持ち込むというケースが増えていますし、本機はセッティングや操作が簡単なので、カフェやレストランなどでの小規模ライブには最適です。

 

 1  パワードミキサーを挟むように2台のスピーカーを連結させることができる。左右約60cm、重量が12kg 弱と片手で持って持ち運ぶことができるサイズなので、電車での運搬も可能だ。

 2  パワードミキサーの入力には、CH1/2 ＝コンボ端子×2、CH 2 /3 ＝フォーン×2、RCA×2、CH5/6 ＝ステレオミニ・フォーン×1という端子が用意されており、マイクやギター、シンセ、音楽プレーヤーなどを接続することができる。

 3  電源ケーブルとスピーカーケーブルを接続するだけでセットアップが完了する。あとは楽器などをつなげて電源をオンにすれば、すぐに音が鳴らせる。

 

【SPEC】
●周波数レンジ：64 Hz～22 kHz（ー10 dB） ●最大音圧レベル：113dB SPL（ピーク） ●エンクロージャー：ポリプロピレン製
●外形寸法：604（W）×442（H）×263（D）mm（連結時） ●重量：11.5kg（ケーブルは除く） ●付属品：電源コード、スピーカーケーブル（4.5m×2）

【ミキサー部】
●チャンネル数：6 ●入力端子：コンボ端子×2、標準フォーン×2、RCA×2、ステレオミニ・フォーン×1 ●出力端子：RCA×2 ●出力：160W

【スピーカー部】●形式：2ウェイ・フルレンジ ●指向角度（水平×垂直）：100 °×80° ●ドライバ構成：LF= 6.5インチ、HF=1インチ ●クロスオーバー周波数：2. 2kHz

 

JBL PROFESSIONAL
（ジェイビーエル プロフェッショナル）
EON206P

オープンプライス（￥56,800前後）
問：ヒビノ㈱ 　ヒビノプロオーディオセールス Div.
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