名門ブランドが歴代の名器の“いいとこ取り”で開発

マルチトラック入出力対応の小型ミキサー
「サウンドクラフトSignature 12 MTK」

マルチトラック入出力対応の小型ミキサー「サウンドクラフトSignature 12 MTK」

2016/09/14


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サウンドクラフト「Signature 12 MTK」

 

【製品概要】

「Signature 12 MTK」は、入力部に同社の名ミキサー「Ghost」のプリアンプを搭載した12ch仕様の高音質なアナログミキサーだ。リバーブやディレイ、コーラスなど、レキシコンのエンジンを採用した計22種類のエフェクトを搭載。また、12chのマルチ入出力が可能で、PAをしながらマルチレコーディングを行なうこともできる。

 

チェッカー:篠崎恭一(エンジニア)

 イギリスの名門ミキサーブランド、サウンドクラフト社が発表したSignature 12 MTKの第一印象は、パッと見ただけでわかる同ブランドらしいカラーリングとデザインがとてもスマートです。早速、音質をテストしてみました。
 まずマイク入力端子ですが、同社の名器「Ghostシリーズ」のプリアンプを採用しており、音質的にもまさに“ザ・ブリティッシュサウンド”という印象を受けました。暖かみのある、非常に音楽的で個性のあるサウンドです。各種入力端子をチェックしてもサウンドキャラクターは印象が変わらず、非常にミックスがしやすい音質です。EQセクションはこれまた同社の名器である「Sapphyre」のEQを採用しており、バンド数は決して多くはないのですが、絶妙な帯域設定がされているので、しっかりとかかります。
 このミキサーの大きな特徴は、レキシコン製のエフェクトを採用している点にあります。実際にチェックしてみましたが、クオリティは非常に優秀で、キメの細かい澄み切った空間系エフェクトは、あらゆるパートや場面に使えそうです。
 また、Signatureシリーズはオーディオインターフェイス機能も備えているうえに、本機はマルチ入出力にも対応しています。そのためDAWソフトとの親和性も非常に高く、例えばコンピュータやiPadを直接接続してPAをやりながら、マルチトラックでのライブ録音をするといった、普通なら1人でやるのが大変な作業も効率良く行なえます。本機は小型ミキサーの新たなスタンダードになりえるモデルと言えるでしょう。
 なお、マルチ入出力に対応したモデルには、22チャンネル仕様のSignature 22 MTKもラインナップしています。
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1.XLR、TRSフォーン、RCAという豊富な入力端子を備えており、Hi-Z入力にも対応しているため、様々な楽器をつなぐことができる。なお、エフェクトリターンが独立チャンネルになっており、専用フェーダーを備えている点も使いやすい。

2.レキシコンが開発したエフェクトアルゴリズムが、合計で22種類も搭載されている。リバーブなどの空間系も充実しており、多彩な音作りができる。

3.本機はオーディオインターフェイス機能を備えており、マルチトラックの入出力にも対応。各チャンネルはUSB経由で常時出力される他、「USB RTN」スイッチでプレイバックのオン/オフができる。

【SPEC】

●入出力端子:インプット×12(モノラル=XLR×8/フォーン×6、ステレオ=フォーン×2/RCAピン×1)、アウトプット×6(ステレオ=XLR×1、モノラル=フォーン/AUX×3、フォーン/グループ×2)ヘッドホン、USB×2、フットスイッチ ●USBオーディオインターフェイス機能:最大24ビット/48kHz ●外形寸法:388(W)×106(H)×388(D)mm ●重量:5.9kg


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