サウンドプロデューサーのcorin.がチェック!

今、Apollo Twinシリーズを買うともらえる
3つの無償プラグインをプロがチェック

今、Apollo Twinシリーズを買うともらえる3つの無償プラグインをプロがチェック

2016/12/05


現在、オーディオインターフェイスの「Apollo Twin」か「Apollo Twin USB」を購入して登録した人に、通常は有償の3つのUADプラグインを無償でプレゼントするキャンペーンが実施中です。どんなプラグインが付属するのかを見ていきましょう。
 

取材・文:目黒真二
写真:小貝和夫

※このキャンペーンは終了しました。

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Apollo Twin/Apollo Twin USB

オープンプライス(市場予想価格:Apollo Twin SOLO=¥75,000、 Apollo Twin DUO=¥96,000、Apollo Twin USB=¥96,000)

DSPを内蔵したオーディオインタ
ーフェイス。Mac専用の「ApolloTwin」(Thunderbolt接続)とWindows専用の「ApolloTwin
USB」(USB3.0接続)がラインナ
ップされ、ApolloTwinにはDSP
を1基積んだ「SOLO」と、DSPを2基積んだ「DUO」の2タイプがある。入出力はアナログ2イン/6アウトとデジタル8インを持ち、高速で幅広い周波数帯域の伝送と低レイテンシーを実現。無償のUADプラグインが多数付属していることでも人気を集めている。

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corin.(コリン)

V6やFTISLANDなどの作品のプロデュースを手掛けている他、浜崎あゆみ、AKB48、板野友美、中川翔子、山下智久などジャンルを問わず国内外のアーティストへ楽曲を提供しているクリエイター/サウンドプロデューサー。

詳細はオフィシャルサイトにて。

Fairchild Tube Limiter Plug-In Collection〈コンプレッサー〉

  • 製品概要

20個の真空管を内蔵した、フェアチャイルドのビンテージ・チューブコンプレッサー「660/670」を再現したUADプラグイン。そのサウンドは、ビートルズの楽曲をはじめ、数え切れないほど多くの作品で聴くことができる。このUADプラグインでは、ゲインから真空管の挙動までを綿密にシミュレートしている


僕はこのプラグインを音作りに使うというより、ドラムのマスターやミックスのマスターに挿して、アナログ感やぬく もりを出すのに使うことが多いですね。 このプラグインでしか出せない独特の質 感が欲しくて使っています。ミックスの マスターで使う時はパラメーターをまっ たくイジらず、デフォルトのままにしています。実機でよく言われているように、「通すだけでいい音になる」からです。インプットのツマミをグイッと上げれば独特の飽和状態になって、一時期J-POPで流行ったような汚れた感じのドラムサウンドを作ることもできます。

ドラムでFairchildを使う理由は、その独特の質感もあるのですが、打楽器特有のあちこちに飛び出るような音を、うまくまとめてくれるからです。音が奥に引っ込んでしまうわけではなく、きちんと存在感が増すので重宝しますね。

また、エレキベースにこのプラグインをかけ録りで使ってみたところ、ピッキングのアップダウンの音の隙間がなくなって、より芯の太い音で録れました。

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ロック系の曲ではドラムは音像を広げない方が迫力が出るので、corin.氏はモノラルバージョンの「660」(下画像)をかけている。一方、マスターアウトにはステレオバージョンの「670」(上画像)をかけている

Oxide Tape Recorder〈アナログ・テープレコーダー〉

  • 製品概要

アナログテープを通した時の独特の暖かみとテープコンプレッションを手軽にシミュレートできるUADプラグイン。テープの回転スピードを落とすことでローファイ感を出したり、アナログレコーダーの回路を通過することで得られる、パンチ感のあるローエンド・サウンドをシミュレートすることができる


このプラグインは「アナログ感を出す」という通常の用途にも使えるんですけど、エキサイターみたいにも使えるのが発見でした。EQスイッチが付いていて、調べてみると「CCIR」(上側)がイギリス方式、「NAB」(下側)がアメリカ方式らしいんです。これは高域をブーストすることでハムノイズを調整するというもので、CCIRにするとサウンドにキラッとした感じが出ます。ドラムのトータルに使うと、ハイハットやシンバルが浮き出てきてビートがハッキリしますし、ボーカルトラックに使ってもバッチリとハマりますね。一般的なエキサイターは低い周波数を削ってしまうのですが、このOxideはサウンドの質感を変えずに、埋もれている高域を前に出してくれるので、ミックスがやりやすくなります。

用途としては、ドラムのトータル、マスターアウト、ボーカル、コーラスなど何に使っても存在感が出てきます。ベースのかけ録りにも使いましたが、ロック系の荒めの音を聴きやすいサウンドにしてくれるので、録りにもいいでしょう。

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インプットの値を大きくすると、それだけサチュレーション(音の飽和)感を加えることができる。音量も大きくなるので、アウトプットで最終音量を調整する

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EQスイッチで、NABの持つ「ユニークなアメリカンサウンド」と、CCIRの「往年のブリティッシュサウンド」を切り替えることができる

Neve 1073 Preamp & EQ Collection〈プリアンプ/EQ〉

  • 製品概要

ニーヴの伝説的なビンテージコンソールに搭載されていた、数々の有名ヒット曲を生んだチャンネルストリップ、「1073」をシミュレートしたUADプラグイン。実機のインピーダンスやゲイン、アナログ回路のふるまいなどを忠実にエミュレートする制御技術「Unison」に対応しており、実機同様のサウンドが得られる。なお、今回のキャンペーンにおいて、Apollo Twin SOLOの購入者に提供されるプラグインにはNeve 1073は含まれない


この「Neve1073」は僕自身ずっと使っているプラグインで、Apollo TwinのUnisonで、歌やギター、ベースを録る時に必ずかけています。このプラグインを使う時は、音量や音質がバイパスした時とほとんど変わらないようにセッティングをするのがポイントです。こう言うと、「それじゃ意味がない」と思うかもしれませんが、この設定で録ったトラックは、ミックスした時にアンサンブルの中でしっかりと前に出てくるんですよ。逆に、録りの時に音質を大きく変えるようなセッティングにすると、ミックスの際に中域が前に出過ぎて、オケにうまく馴染まなくなるんです。

EQセクションに関しては、録りの時はまったくイジらないですけど、ミックスでは結構イコライジングに使っています。Neve 1073は細かい設定をしなくても素材のおいしい帯域を調整できて、例えばギターをもっと出したい時には、ハイを上げるとギターらしい特徴的な成分が前に出て、すぐに音が決まるので重宝しています。

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録りの時は、まずゲインツマミでレベルを調整する。もしギターなどで歪み感が欲しい場合はグイッと上げつつ、右側のレベルフェーダーで音量を調整してレベルオーバーを防ぐ

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EQのパラメーターはシンプルだが、キラッとさせたければハイを、太くさせたいならミッドを、迫力を出したければローをブーストするだけでで、素早く音色を作ることができる


問:(株)フックアップ
TEL:03-6240-1213

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