ルカ・スーリッチとステファン・ハウザーのチェロによるデュオ

2CELLOS、来日公演・ニューアルバム『スコア』についてインタビュー

2CELLOS、来日公演・ニューアルバム『スコア』についてインタビュー

2017/03/29


5月10日の大阪・フェスティバルホール(※SOLD OUT)を皮切りに、ジャパンツアーを控えるルカ・スーリッチとステファン・ハウザーによるデュオ、2CELLOS(トゥーチェロズ)。新作の『スコア』をリリースしたばかりとあって、ファンの中には来日を心待ちにしている人も多いことだろう。ここでは、そんな彼らに来日公演・ニューアルバムについて語ってもらった。

取材:服部のり子


 


──前回のサントリーホールでの公演から話を聞かせてもらえますか。いいコンサートでした。

ルカ:「僕らにとっても特別な公演になった。日本で初めてクラシックを演奏したので、とても印象深かったし、サントリーホールの響き、音響には感動した。僕らにとってサントリーホールでコンサートを行うのはひとつの夢だったからね」

──あの日のようなプログラムは、海外でもやっている?

ステファン:「母国クロアチアではやったよ。でも、正直に言うと、サントリーホールのリハーサルの意味合いが強かったかな。サントリーホールは、世界的に有名なクラシックの会場なので、実は、僕ら、結構ナーバスになっていたんだよね」

ルカ:「また、ぜひサントリーホールでコンサートをやりたいと思っている」

──5月の来日公演を控えて、楽しみにしていることはありますか?

ルカ:「毎回、日本に来るのを楽しみにしている。とりわけ今回は、初めてコンセプトに基づいたコンサートになるわけだから、心から楽しみにしている。しかも、オーケストラと共演する。具体的には2部構成で、1部が映画音楽、2部がロックやポップになると思う」

──演奏するチェロも1部と2部で変える?

ステファン:「変えない。両方ともにエレクトリックを演奏する。アルバムではアコースティックを演奏したけれど、コンサートではエレクトリック。理由は、会場の規模に関係している。クラシック専用ではない、大きなホールで演奏するので、音をより響かせるためにはエレクトリックの方が適している。アコースティックの場合、マイクの立て方をかなり工夫しないといけない。それであれば、エレクトリックの方がいいと思う」

──何かサプライズを期待できる?

ステファン:「全てがサプライズだよ(笑)。僕らは、いつも観客の反響というサプライズをもらっているからね」

ルカ:「僕らにとっても新しい試みのコンサートなので、どうなるかな?というのもひとつのサプライズだと思っている」

──日本ツアー、地方での楽しみは?

ルカ:「僕はビールだね。日本のビールはのどごしがよく、もともと美味しいうえに、グラスまで冷えているという気遣いがあって、さらにビールが美味しく感じられる」

●新作『スコア』について

──名器ストラディヴァリウスとアマティを借りた経緯は?

ルカ:「ある人の仲介で、僕らも独自のネットワークを構築してきたので、新作の制作にあたって、ロンドンの老舗楽器店ジョン&アーサー・ベアーにチェロを借りられないかと申込みした。タイミングよくちょうど2本(ストラディヴァリウスとアマティ)が在庫としてあると聞き、この名器を演奏して、レコーディングすることになった」

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