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【プロエンジニアがレビュー】マーグ・オーディオ「EQ4」

【プロエンジニアがレビュー】マーグ・オーディオ「EQ4」

2017/06/14


空気感と超低域を調整できる、幅広い帯域を自在に操れる1台

EQ
マーグ・オーディオ
EQ4

¥110,000
問:M.I.D輸入事業部
http://miyaji.co.jp/MID/

福原:タイプとしては周波数固定の、いわゆる色付け用のEQです。
高根:AIRというツマミが付いていて、それを回すと文字通りトラックに空気感というか清涼感が加わるんですよ。これだけでかなり世界が変わる感じですね。
福原:その独特な質感を加えたいがために、これをマスターに通すという場面もあるでしょうね。音ヌケを良くしたりするのに使うのもありです。バンドを10kHzに設定して2〜3dB上げると、全体的に歌が派手になりました。
高根:逆に低音を出すSUBというツマミも使えますね。キックとかベースをグッと出してくれるので、特にレゲエのベースやヒップホップのビートに向いていると思います。
福原:40Hzより低い、体が振動として感じる帯域も調整できるので、シンベとか打ち込みのキックにも有効だと思います。
高根:普通のEQだとモヤッとして扱い切れない帯域を、EQ4はビシッと前に出してくれるんです。これ、欲しいです!

製品概要
「EQ4」は、エンジニアのクリフ・マーグ氏によって開発された6バンドEQだ。あらかじめ最適な周波数帯域に固定された5つのEQに加え、2.5kHz〜40kHzという、人間の可聴域を超えた帯域をコントロールする「AIR BAND」EQを搭載しているのが最大の特徴だ。原音の質感はそのままに、きらびやかさを加えることができる。

【SPEC】
●コントロール:5バンドEQ(10Hz、40Hz、160Hz、650Hz、2.5kHz)、AIR BAND(シェルビングEQ、2.5kHz〜40kHz)、AIR GAIN(AIR BAND専用ゲイン)、イン/アウトスイッチ ●最大出力レベル:+27dBu ●電源:API 500シリーズ互換の別売電源ラックから供給



SOT[Saunaで数えるOneからThousand]

【試奏環境】
マイクプリ系のモデルはソニーC-800Gというチューブ・コンデンサーマイクを使って、女性ボーカルとアコギをアビッドPro Toolsに収音してチェックをしました。EQやコンプ、トランジェントシェイパーは、キックやスネアなどの、すでにレコーディングしてある色々な素材を再生して、それにかけて試しています。ドラムの各パーツ以外にも、ベースとかの色々なパートでチェックをしてみました。ちなみに、モニタースピーカーはヤマハのNS-10Mで、ヘッドホンはソニーのMDR-CD900STとグラドのSR60eを使っています。ヘッドホンは、SPLの2Controlというモニターコントローラーに接続しました。

【試奏を行なったエンジニアProfile】
2016年結成。高根晋作、福原 充、照内紀雄からなるレコーディングエンジニア・ユニット。その類い稀なるセンス、確かな技術と経験に裏打ちされた大胆かつ繊細なサウンドメイキング、迅速で的確なオペレーション、チームの強みを活かした効率的なプロダクションによりMINMI、グループ魂、でんぱ組.inc、YUKI、amazarashi、GReeeeN、私立恵比寿中学、POLYSICSなど、ジャンルを超えた様々なアーティストの作品を手掛け、絶大な支持を得る。なお、日本全国世界各国のサウナ・温浴施設を愛し、週8で通いつめるプロフェッショナル・サウニスト集団としても活動している。

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